軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

我国もテロ攻撃に備えよ!

ところで,米・英と共にイラクで復興支援活動に貢献している我が日本も,安閑とはしておれないのは当然である.メディアの中には,それを期待しているところもあるようだが,テロは相手を選ばない.国家機関と一致団結して,毅然と対峙しなければ,相手の思う壺である.霞ヶ関で起きた,地下鉄サリン事件を想起するが良い.あのような残酷な被害を免れ様と思えば,テロリストからの攻撃情報を入手し,その場を避ける以外にない.そんな事は不可能?だろうから,テロリストにシンパシーを感じているメディアが仮にあったとしても,被害者になることは避けられない.徹底的にこれを封じるために共同行動しなければならない.新聞が売れれば良い,視聴率が上がれば良い、と言う次元のものではない.
今仮に今回のロンドン事件と同じ規模の攻撃が,都内の地下鉄で起きたとしたら,東京都民はどうするか? サリン事件を契機に,関係官庁は相当自覚し訓練したから,以前ほどの混乱はないと言われているが,要は都民各位の冷静な対応にかかっている.ロンドン市民ほどの冷静さを維持できるかどうか.大東亜戦争末期の大空襲でも,隣組で一致団結して消火作業にあたるほどの『強靭な精神』が、現代日本人から失われているのではないか?
JR西日本の事故で,近所の工場関係者が操業を中止して救出活動にあたった『美談』が報じられたが,都民がそれくらいの統制が取れた行動をすれば.テロリストの目的は不発に終わる.
それにしても我国の治安要員は極度に不足している事を自覚しておく必要があろう.
陸・海・空自衛隊は合計約24万人.警察官も約24万人.しかし国家警察は解体されたので,各地方自治体の長の指揮下にある.海上保安官は約12300人に過ぎない.消防官は約15万人だが,これも地方自治体・市町村長の指揮下にある.
これに対して在日登録外国人は186カ国から約170万人いてその他に30万人の不法滞在者がいる.外国人労働者が約95万人,在日韓国・朝鮮人は約70万人,留学生が5300人,就学生が3400人、不法残留者が約23万人、強制手続き実施数が約4万人(平成13年度白書)というから、実に人口の1・6%が外国人なのである.勿論殆どが良き隣人なのだが,新潟に潜伏していたアルカイダメンバーの例もある.テロリスト対策は不可能に近いと判断される.
自分の身は自分で守る以外にはない.我々庶民をSPが守ってくれる事は決してない事を覚悟すべきである.