軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

候補者の「真贋」を見極めよう!

今朝の『報道2001』で、ジャーナリストの桜井よしこ女史が「郵政選挙」で国民の信を問うとはいえ、法案に「賛成」して公認される議員と、「反対」して非公認になった議員をよく分析する必要がある、と言ったが、全く同感である。
桜井女史は「例えば古賀誠氏は賛成したから公認されるが、平沼氏は反対したから公認されない。しかし、古賀氏は『悪法の人権法案を強力に推進』しているが、平沼氏は『絶対反対の立場』を貫いている。どちらが国家のために重要か。有権者はしっかり見抜かなければならない」と実名を挙げて語ったが、これは極めて大切な視点だと思う。古賀氏は遺族会会長なのに「首相の靖国参拝」に疑問を呈した。平沼氏は賛成派、その上「拉致事件解決」に心血を注いできた。どちらが「真っ当」か自明であろう。
落下傘候補」とか「刺客」といわれる人物の中にも首をかしげる人がいる。例えば静岡の城内実氏の刺客とされる元財務省官僚の片山さつき氏の場合も同様、彼女は『女性主計官』として防衛費を削減し、陸上自衛隊を大幅に削減しようとした人物であるが、城内氏はどさくさに紛れて通過しかかった『人権法案の危険さに気づいて、反対活動を展開した』いわば功労者である。その他、報道によると宗男氏やあの辻元氏などの他、同情票目当てなど『政治家としての資格』に疑問を持つような人物が蠢いているというから、選挙の結果かえって議員の質が低下しかねない。国際情勢は急展開中だが、その程度のタレント?級では対処は無理だろう。国内も憲法を始め教育、防衛など、重要な案件が山積しているが、ワイドショーで報じられる彼ら、彼女らの表情からは期待するほうが無理というものである。9・11後もかなりの変動が予測されるが、シャッフル後に国民が期待している政治が『再開』出来るのかどうか聊か気になるが、雨降って地を固めなければならない。
石原都知事も、今の政治は「私怨」でどろどろ、政策論でカムフラージュしているが実は低次元と切り捨てた。そういえば今回の解散劇は、「抵抗勢力」の総代表、橋本、綿貫、亀井という派閥の長が小泉首相に徹底抗戦したが、「敗戦の弁?」を語る亀井氏の表情からはそのことが窺えて面白い。彼は私怨で全体が見えなくなって判断を誤ったように思われる。身内の中にも賛否両論があったわけだし、採決されても否決されてもいずれは『しこり』が噴出すはずであった。しかし「まさか、小泉が・・・」と決め付けて「異常事態」が読めなかったに違いない。状況判断が甘かった。「敵の可能行動」が読めなかったのである。自分に都合のよい希望的観測で作戦計画を立てると、その結果は悲劇が待っているという好例である。一派閥の長としても聊か頼りないが、それでは1億3千万の国民の上に立つ国家指導者としては不甲斐ない。『やあやあ、なあなあ』の談合政治、親分政治、料亭政治に漬かり過ぎて『旧戦法』に拘った結果、小泉流の『新戦法』に大敗したといえる。まるで38式歩兵銃で,M4戦車に抵抗するようなもの、いや「織田信長」の鉄砲と武田勝頼の騎馬戦法みたいに、思考力の差が大き過ぎたのであった!
ところで、全候補者が一覧表で公示されたら、桜井よしこ女史が言ったように、有権者は候補者の『過去の言動』をしっかり調べて投票しなければならない。マスコミは「候補者一覧表」に、候補者の各種政策のほか、過去の政治業績、特に靖国参拝拉致事件、人権法案、教科書問題などに関する意見を調べて是非掲載して欲しいものである。