軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

インドネシア帰還兵の独り言−1

  • 東南アジアには,スカルノ,ハッタ,ナチール,サラサース,マハティール,アブドール・ラザック,ズルキフリ・ルビスなど親日家が多い。どうか、河野洋平加藤紘一野中広務など、中国好きの政治家は、ASEAN各国に行って.親日家に会ってもらいたい.『東南アジアは極楽で,中国や韓国や北鮮は地獄」なことを痛感(体験)して貰いたい.我々元兵隊が,チャーチル日記に心打たれるのは「体験と読書」の量だと思う.
  • 稲嶺一郎は,同志の岩動道行と鈴木善幸に『親日家は人相が良い』と言った.アロヨもプレムもアキノもスシロ・バンバン・ユドヨノネループミポン王も李登輝もルスランもガザリーも「人相が良い」。しかし、金正日盧武鉉胡錦涛は「人相が悪いし,目つきも悪い」と思う.人相学は馬鹿に出来ない.
  • 1950年,サンバス将軍は、山本参謀長(後に参院議員)に,「私が復員軍人庁の長官の時,スカルノ命令で,200万人の軍隊を50万人に縮小したが、『一時金(退職金)を取りに来る兵隊の中に2000人の日本兵がいた.独立戦争に参加した人々だった』ので涙が出た」と報告している.

サンバス「中島さんは日本史上の人物で誰が好きですか.どういうところが好きですか?」
中島「千早城で戦った楠正成です」
サンバス「大東亞戦争はコンティニュー(継続)ですね.スカルノ・ハッタとカイルル・サレーは,『アジアが欧米並の経済と教育水準になるまで,日本が必要です』と年中語っています」
中島「楠正成は,櫻井で息子の正行に『七生報国』と訓えたが,大東亞戦争では目的達成まで200年かかります.日本とアジアは,初志を貫徹しなくてはなりません.アジア各国は現状で満足してはなりません」
サンバス「大東亞戦争はコンティニューですよね」
中島「前田直美通訳(戦前派。参謀部別班勤務)は「サンバスさん一家は、南朝新田義貞一家と同じで、信仰が厚くて犠牲心があります』と各方面に説明しています」
サンバス「サンバス家と新田義貞家は同じ所があるんですか?上州に連れて行って下さい」

  • 我々陸海軍の将兵約二万人は,1946年の6月まで,セラム島フォマル半島のアリアケ湾に面する村村に分散して,現地自活を急いだのは『オランダ軍は,戦時捕虜規定を守らない』と見たからで,事実,オランダ軍は食糧を補給しなかった.オランダ人とアンボン人の反日感情は,江沢民胡錦涛と同じだから,我々は針の筵の毎日だった.しかし,海軍の通訳(大尉だった)は毅然としていた.不思議な事だが,豪州軍のドナルド大尉は,日本海軍を心から尊敬し,ネルソン提督と東郷元帥を好んで語った.米海軍のニミッツ提督と同質の武人であった.我々は『助ける神もあり』と神に感謝した.(バトメラー村の丘が豪州軍墓地の予定地で我々は,歩兵第21連隊中心の土木部隊だった)

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今朝の産経新聞は,オランダ外相が、ジャカルタで開かれたインドネシア独立60周年記念式典で,『1945年8月17日にスカルノ初代大統領が行った≪独立宣言≫について,オランダ政府として始めて『有効』であると認めた上で、第2次大戦後,4年間続いた独立戦争について遺憾の意を表明した,という.
第2次大戦中,日本の占領下に置かれたインドネシアは日本の敗戦後の45年8月17日,スカルノが独立を宣言し,初代大統領に就任した.だが、日本に占領されるまで約350年間インドネシアを植民地支配してきたオランダはこれを認めず独立戦争が勃発.オランダによるインドネシア独立承認は49年12月のハーグ協定まで待たねばならなかった』

上記の中島氏たちは,この混乱期を身を持って体験してきた方々である.

  • 今朝の産経『正論』欄に,佐々淳行氏が書いているとおり,国際的にも国内的にも、やらねばならない多くの問題を棚上げしたままで,小泉首相は解散に踏み切った訳だから,勝算有りと判断したのであろう.しかし,これを受けた国民の中には、佐々氏が言う通り「…積年の自民党と役人の悪い意味での保守政治・行政に対するタックス・ペイヤーとしての有権者の声なき怒りが沸騰点に達していた」と思われる。以前,このブログで私も書いたが,有権者は『世直しを目指して投票に行く』べきで,今回の機を失したらこの国は再び立ち直れないような予感がする.「千差万別」の候補者の中から,政治家としての『質』を良く見極めなければならないと思う.マネーゲ−ムや料理の腕前で切りぬけられるほど,21世紀の国際情勢は甘くはない!
  • *政界混乱に関して頂いた多くのコメントは大変参考になります.有難うございます.
  • *後輩のBOOSKA君へ

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