軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

庶民感覚の“健全さ”

昨日夜、講演を終えて帰宅する為タクシーに乗った.乗車してすぐ首相官邸のそばを通ったのだが、運転手サンが「首相官邸も改築して綺麗になりました」と話し掛けてきた.私が「建物は綺麗になっても中身がねえ」と答えると、「いや、小泉はブレないから良い」という.
彼に言わせると、『歴代首相は右に左に状況によって揺れ動き、橋本などはどこの国の首相か分からなかったが、小泉首相は信念を曲げない.そこが良い』というのである.
私のブログのコメント欄で、多くの読者が各人の意見を披露しているが、運転手さんの意見もまさにそれに共通する所があって「『中国が靖国に行かなければ会ってやる』など言語道断、そんな奴には会わなければ良いんだ。小泉は『こちらはいつでも門を開いている』と言っているが、そこが良い.産業界の上の連中もだらしない.儲けりゃ良いというもんじゃない.日本人の根本を売り渡したら何が残る.それに小泉はツイている.株も丁度良い時に上がるし…今17000円を越えている」と一気にまくし立てる.私も「皇室典範改正問題で、国民から非難されたが、丁度良い時期に『ご懐妊』の報が発表されたし、確かにウンが良い」というと、「間違い無くお子様は男だと分かっているようですね」という.
「野党があのとおりだらしないから救われているのも事実だが…」というと、「民主党なんてまとまる訳が無い.自民党崩れと社会党崩れが集まっているだけなんだから、利害は絶対一致しない」と、政治評論家より?適切な意見.拉致の犠牲者についても「なんで政府は救い出せないのか信じられない」と言い、東シナ海のガスも、何で見ているだけなのか不思議だ、という。「折角小泉がここまでブレないできたのだから、次の総理もぶれない人が良い」といい、「小泉は辞めたら銅像が立つかも…」と笑った.
こんな話をしている間に降りる事になったのだが、60才台?の個人タクシーの運転手さんだが、世の中を良く見ているなあ、と感心した.
ところで、今日は、その「まとまるわけが無い」民主党の代表選挙である.なんだかこの人達は「選挙」というと奇妙に勢いづくので滑稽である.なんでこんな「選挙」になったのかという、原因解明なんかそっちのけ、人気取りと宣伝に一生懸命なのだから、その気が知れない.それに加えてマスコミも、格好のネタとばかりにはしゃいでいるが、どちらが代表に選ばれようとも、「中古車」が再び高速道を走るようなものである。せめて「骨董品」的な古い名車だとでもいうのなら別だが、単なる「ポンコツ車」なら、車の流れを阻害する可能性が極めて高い.せめて.整斉と流れている?高速道の道路状況を「渋滞」させないでもらいたいものである.永田町の「町内会」では感じられないだろうが、広い世間には、この運転手さんのように目の利く庶民は多いのであって、はしゃぎまくって煽て上げているマスコミとは違って“冷たく”見ている国民も多いことを忘れないで欲しいと思う.