軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

教育“現場”からの報告=その2

# 昨日は半日、イギリスから来日した元SAS幹部と会い、夕食を共にしながら、彼の体験談などを聞く機会があった。初来日とあって、日本は実に清潔だ!と繰り返していたが、反面、テロ対策の専門家らしく、銀座などの情景は、信じられないほど『手薄』なので、万一の際にはどうする気か?と聞かれたが、どうにも答えようがなかった。
# 山口市での母子殺人事件が結審した。本村氏の執念が実り、法の正義が貫かれる事を希望するが、テレビを見ながら彼こそ『法務大臣適任者』ではないか、と思った。低次元な千葉の補欠選挙報道を見る気もしない一老兵の感想である。
# 東シナ海の「航行禁止告示」は、『技術的ミスだった』と中国が訂正した。彼等に「公海」という概念がないのでは?と昨年の北京での会議で痛感したのだが、事実勝手に≪領海法≫を定めていて、EEZ(日本との中間線)などは一切認めていないことに注意する必要がある。しかし、日本側の出方を探ったとも見られるから、これからは厳重にすばやく対処するべきである。隠し事が多いといわれる外務省に自覚を求めたい。

さて、大阪府阿倍野高等学校の南口龍一教諭の手記には、多くの反響が寄せられている。お約束通りその続きを掲載する事にしたい。今日は『職員会議の模様』である.

≪私「南口教諭≫=2月5日の職員会議では、会議を主催する学校長が「国歌斉唱は審議になじまないので審議事項から外すように」と要請しても何ら聞き入れられず、審議事項として審議され、その結果、国歌斉唱を式次第から削除する修正案が可決されました。また校長が「これ以上、学習指導要領を否定するような議論は止めていただきたい」と訓示しても学習指導要領を否定する発言が続出し、校長の指導力が何ら効力を発揮していない事が白日の下に晒されてしまいました。
校長はこのような職員会議のあり方をどのように考えておられますか。私は本校の職員会議規則に校長の指導力を封殺する条文があるためだと思います。(略…本文)
卒業式での国歌斉唱時の不起立は、学習指導要領や地方公務員法に反した信用失墜行為です。本校では毎年このような法令違反や信用失墜行為が繰り返されています。信用失墜行為は、しかるべき処分がなされなければなりません。学校長が今回も何ら具体的な行動を起こさないというのであれば、私が信用失墜行為者の実名を公表します。
≪校長≫=問題解決にあたっては、何事もまず校内での論議を尽くした上で処理する事が肝要であり、職員会議での論議を公表するということは、表現の自由憲法に保障さえているとはいえ、校長の立場としてはやはり止めて頂きたいと思います。ただ、職務命令を出してまで止めさせるという事は出来ないと聞いておりますので、あとは南口先生の良識にお任せするしかないと、そう申し上げておきます。
それから特定の個人名が分かるような文章表現の記述は、これはプライバシーや個人情報の問題とも絡んでくると思いますので、実名を公表する事は絶対に止めて下さい。職務命令を出してでも止めて頂きます。
≪私≫=校長先生、私は気に入らない先生の悪口を書き立てて、その人の住所や電話番号や家族構成まで一緒に世間に公表しますなどと言ってるんじゃないんです。我々は憲法教育基本法にも書いてあるように全体の奉仕者ではないですか。その全体の奉仕者であり、職務上の発言をなすべき教育公務員が、職員会議という公の場において法令法規に背く発言を何度も繰り返し、あまつさえ職員会議を主催する校長の要請を全く無視し、実際の式典で数百名の府民の眼前で信用失墜行為を犯した、そういう先生の名前を世間に実名で公表すると言っているんです。それが何でプライバシーの侵害になるんですか。本来ならば、学校長、あなたがやらなければならないことなんですよ。
私はこのレポートを世間に公表します。レポートに登場する先生方に申し上げます。自分が発言した内容に何か言いたい事があるなら言って下さい。私は自分に都合のいいように発言を改竄したり、事実を捻じ曲げたりなんかは絶対にしていません。私はいつも正々堂々とやって来ました。卑怯なまねなど絶対にしていません。それはこのレポートを読んでもらえば分かるはずです。それでも、もし万一何かクレームをつけたい所があるなら言って下さい。3月15日の職員会議まで待ちます。

私はそう言って着席した。すると「実名を公表する」という私の発言に反発する意見表明が忽ちあちこちから挙がった。

≪A教師≫=実名で公表することの、どこが正々堂々なんですか。そんな事をして何が卑怯な真似ではないと言えるんですか。人を脅かして、脅迫して、そっちの方がよっぽど犯罪じゃないですか。自由な論議を封じて、学校に混乱を持ちこんで、あんたのやっている事のどこに正義があるんですか。
≪私≫=私のやっている事は脅迫ですか。犯罪なんですか。おかしなことを言いますね。それでは聞きますが、私が校長に質問した内容に、何処かおかしな所がありますか。まずそこの所を答えて下さい。そこの議論をしないでいきなり脅迫だ、犯罪だと言われたんでは話になりません。
いいですかAさん、私は我が侭勝手な事は止めましょう、ルールはちゃんと守りましょう、我が侭でルール違反ばかりする人には世間の審判を受けてもらいましょう、そう言っているだけです。あなたの倫理観ではそれが脅かしや脅迫ということになるんですか。そんな倫理観の持ち主こそ脅迫そのもので犯罪的じゃないですか。あなた方は、二言目には自由な議論と言いますが、言っている事は自分勝手、やってる事はルール違反じゃないですか。私はもうこの学校で5年もこのような事を見て来ているんです。そうやってルール違反ばかりやって学校を混乱させているのは、一体どっちの方なんですか。私のほうこそ、あなたにそう言いたい。
Aさん、我々は教師である前に社会人でしょ。社会人はわがまま勝手なことをしてはだめなんでしょ。ルールをしっかり守らなければ社会人じゃないんでしょ。あなたはこの学校の生徒にも、それから自分のお子さんにもそう言っているんじゃないんですか.あなたの倫理観ではそう言う事も脅かしや脅迫になるわけですか。『職員会議での発言はすべて職務上の発言である』とかって学校長が言われましたけど、あなたの発言は職務上の発言といえますか。私は不正義を見て見ぬふりは出来ないんです。私は罵倒されようと、怒声を浴びせられようと、世間に、大阪府民に、この学校の不正義を訴え様としているんです。世間ではこのような行為を正義と呼ぶんです。 (以下次回)