軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

刺激を受けた先週

 ブログ開設2周年の感想を書いたところ、多くの読者から「お祝い」の書き込みがあり、心からお礼申し上げたい。文章自体、思いつきで書き込んでいるから、十分内容を吟味しているとは言いがたく、運用も適切だとは思えないが、密度の濃いコメントに支えられて、知識を広げることが出来ることに感謝している。
 今回もお祝いと共に、色々参考になる意見が届き感謝している。ただ、更新が滞ると「健康が心配・・・」と言って下さる方にはなんとも申し訳なく、時間がなかっただけなので御心配御無用、とお伝えしておきたい。

 ところで、雑誌「正論」に「日中友好問題」を書いたところ、かなりの方からご意見が寄せられた。特に、自衛隊時代の部下(現役下士官)の長文の感想文には感心した。これまた下士官だが、一OBの日本の現状に対する個人的所感にも考えさせられた。中には私の信頼する同期(元陸将補)から、「正論読んだ。貴様、まだまだぼけておらんようだから、国会に出ろ!」という激励ともつかぬ電話には参った。国会の方はひげの隊長こと「若い方の佐藤君」に任せてある! 電話の主は沖縄時代の仲間で、彼は米海兵隊司令官から「侍」と評価された一人であったが、多分“奴”は、泡盛を飲んで電話してきたに違いない!。

 先日は93歳の元特務機関員・門脇大先輩にお会いしたことを書いたが、10日には88歳の同じ特務機関元中尉殿に新宿に“呼び出され”、当時の体験談を2時間たっぷり伺った。この方は当時の体験をまったく記録しておられない、といわれたが、私より20歳も年上なのに、記憶力抜群で、かくしゃくとして居られるのにはまたまた感心するばかりであった。
 やはり、若いうちに心身ともに“徹底的に鍛えられた人間は健康そのものなのだ!”と痛感した。今我が国で流行の“ダイエット体操”「ビリーズ・ブートキャンプ」を見ればわかるように、洋の東西を問わず軍隊は実に合理的な「練成訓練」をしているのだとつくづく思う。これは太ってから「痩せるため」の体操ではなく、若いうちから肉体を鍛えておき、「戦場で生き残るため」の体操である筈だが・・・
 戦後既に60年、未だに“現役”である大先輩方のお話を伺っていると、今から60年後の日本人男性の中に、これだけ健康な“老人”が果たして存在するのどうか?と、戦後教育の“成果”を疑問に思う。勿論私を含めてだが・・・
 11日には、私が所属する史料調査会の研究会で、印度問題の講演を聞いたし、今日も都心でイラク問題に関する検討会に参加してきた。史料調査会は旧海軍関係者の集まりである。陸に比べてやや体力的な不安?を感じる方々が最近目立つことは事実だが、会長始め、研究会に出席される元海兵出身者は実に意気軒昂(健康!)である。
 やがて我が国が高齢化社会になることは防げない。老人医療問題や、年金問題で色々問題が噴出するだろう。しかし、私がお会いした“大先輩方”のように、何時までも「現役精神」で活動して居られる方もいる。「青春」とは年齢に関係ないのである!。

 先週はそんなこんなで、田舎から都心に出ることが多く落ち着かない週であったが、大いに刺激を受けた週でもあった。読者の中の「お若い方々」よ!、大いに頭と体を使って、93才、88才の大先輩方に負けない様にして頂きたい!ちなみに93歳の門脇先輩は、今頃は韓国を巡っておられる筈だし、次は台湾を駆け巡られる予定だと聞いている。私も負けては居られない。バイアグラの広告が貼り付けられるようでは、舐められたものである。この“広告”が消えるように大いに努力しよう!
 ブログのカウント数も481万を超えた。責任重大、これからも各方面の知識を大いに吸収して、大先輩方に負けないように頭の体操に励みたい。