軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

よいお年を!

 このところ、かなり多忙ですっかりブログ更新が遅れてしまった。今年最後の研究会や、新しい会の設立などなど、都心に出かけることが多く、時間が取れなかった。その上、1月7日までの原稿が4本も飛び込んできて、資料整理でも時間が取られた。その上1000枚の年賀状書き・・・
 そんなことで、中国での会議の「台湾海峡編」は来年早々の雑誌に書く予定だが、機会を見つけてブログにもボツボツ記入したい。

 ところでしばらくぶりにブログを開けたらコメント欄が沸騰している。管理者そっちのけで大いに沸いているのはよいが、品がない「口論」が続いていて聊か辟易する。顔を隠して他の読者に罵詈雑言を浴びせる姿勢は卑怯である。
 日本人として「狂った現状を何とか打破したい!」という気持ちは同じだろうに、仲間内でしかディベートできないのでは情けない。敵は本能寺?喜ぶのは誰か考えてみるべきである。
 なかには個人的に『有料ブログにして質のよいものにすることをお勧めする』という意見も寄せられているのだが、今のところ『言論は自由』である。管理者としてはコメントを制限する気はないが、それぞれ『大人としての』判断で、内容のあるものにしていただきたいと思う。

 さて、聊か私事にわたるが、26〜7日は、東北道を通って家内と共に恒例になっている先祖の墓参りに出かけた。開通成った『山手トンネル』を始めて通ったが、ここだけは交通量が少なく実に快適だった。しかし、東北道に出るためには、トンネル通過後、続けて2度右側へ車線変更をしなければならず、かなり注意が必要である。混雑時には接触事故も起きるのではないか?と感じた。
 宇都宮以北は順調そのものだったが、私が追越をかけて並行して走っている大型トラックが、突然ウインカーをつけて車線変更してきた。彼の後部車体はまだ私の助手席付近にある。ライトを点滅させて注意したところあわてて左にハンドルを切った。これが運転のプロのやることか!後方不注意か、さもなくば自家用車の私が減速して割り込ませてくれる、と予断を持って操作したに違いない。 名古屋の有名企業の運送トラックである。以後十分注意して欲しいと思う。

 福島で予定通り墓参りを済ませ、仙台郊外に一泊、翌日は石巻の神社にお礼参りし、大祭に出席して夕方に神社を出発した。神主が「帰路は事故に注意しなさい。インターチェンジから入ってくる車が事故を起こすので十分回避できるよう余裕を以って運転しなさい」と異例の注意をしてくれたから慎重運転に心がけたが、何と石巻市内の港湾地区で、横合いから出てきた大型トラックが一時停車せずにメインどおりに突っ込んできたから驚いた。反対車線の片側が開いていたから接触を回避できたが極めて危険であった。運転手に注意しようと思ったが、その先の交差点で、彼は左折指定車線に入って停車、私は直進するので並んで停止、中年の運転手が知らん振りしている。ところが何と、信号が青になると、左折せずに私に並行して直進するではないか!
 交差点を通過すると路肩に停車したから私はその脇を通り過ぎて三陸道に入ったが、一体彼は何を考えてハンドルを握っているのだろう?彼は無事に石川県までたどり着けただろうか?こんな連中が他人を不幸に巻き込むのである。ナンバーは控えなかったが「石川ナンバー」の13トントラックである。
 上りの東北道では異常なほど後方に接近してくる中型トラックがあり、進路を譲ると「佐世保ナンバー」だった。これから3日くらいかかるのではないか?中学まで佐世保で過ごした私はつい懐かしく「無事に帰って欲しい」と思ったのだが、仕事とはいえ長距離運転、疲れることだろう。途中で事故を起こして不幸な年末にならないように、と思ったが、とにかくトラックの中には非常に交通マナーが悪いものが散見される。
 神主の指摘どおり午後6時前に「本宮インター」で事故発生、1時間半も渋滞に巻き込まれた。年の瀬のトラック便が行列していたが、1人の不注意で大変な迷惑が多方面に及ぶ。中国だったら死刑ものだろう!

 さて、今朝の産経新聞福田首相訪中記事が面白い。日中首脳会談で、「中国強硬、読み違えた日本」とあったが、誰が何をどう読み違えたのだろう?「親中派の首相だから、友好ムードで接してくれる」とでも考えたのか。「海洋権益問題はそれを守る盾となる軍の意向が影響する。軍だけではなく、『対日問題は中国の内政問題につながる。弱腰外交は政権への批判を生みかねない』との判断が(中国側には)ある」と記事にあるが、軍を使う意思のない国の首相が、いくら正論を吐いても、相手は小ばかにするだけで、弱者に対して『強硬な態度をとる』のは外交のいろはである。
 3面には、台湾問題で「首相“誤訳”正す」とあるが、台湾独立に関して、福田首相の発言を通訳が『独立反対を表明した』と誤訳したそうで、改めて『支持しない』と説明したのだという。
 中国側は、昭和47年の日中共同声明をすぐに持ち出し、日本政府は『独立反対を表明した』と意図的に表明する。そのつど『中国の立場を十分理解し、尊重する』と言っただけで、中国の一部だとは認めていない、と反論する必要があるのだが、これを怠ると次々に深みに嵌り、やがて押し切られて既成事実になってしまう。
 尖閣問題も、今では『日中間には領土問題があるが、これは棚上げして・・・』などと彼らは平気でいうから、直ちに『尖閣は日本領であり、貴国とは領土問題は存在しない』と強硬に主張しなけらばならない。強硬な態度に出る裏には、2008年危機、つまりオリンピックを抱えて動きが取れないところに、台湾『独立問題』や、上海をはじめとするバブル崩壊が始まっていることの危機感がある。 しかも、地方政府は汚職まみれで言うことを聞かないのだから、中央政府にとっては『3重苦』が始まっているのである。こんな時に「弱み」は見せられないから、強がって見せる。いつもの手なのだが、お人よしな日本人は自分に都合がいいように解釈して道を誤るのである。
 環境問題、オリンピック支援、そしてバブル崩壊対策・インフレ対策など、日本にお世話にならねばならないことが山積しているという中国側の弱点を生かして、こちらが強硬な態度に出るという、逆手外交を推し進めるべきなのである。

 ところで、石巻の神社のお祭りでの御託宣では「来年は古い政治家達は整理され、新しい政治体制が芽を出すだろう」という。これが何を意味するのか大いに興味がある。
 交通事故が“当たった”のにも驚いたが、実はもっと驚いたことがある。事故に注意するようお告げを受けたあと、私に「中でもテロは凶悪化する。驚くようなテロが次々に起きるから用心しなさい」といわれたのだが、何とパキスタンでブット元首相が暗殺された。これを機にこの国では暴動が起きているというが、忘れてならないのはこの国は『核兵器保有国』であるという事実である。
いよいよ油断ならない年明けを迎えそうである。

 今年はこれでブログを終わる。来年が日本国にとって飛躍の年になりますよう、皆様と力を合わせて少しでもよい方向へ改革の努力をしていきましょう! 読者の皆様、どうぞよいお年を!!

日本人の魂―明治維新が証明したもの

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