軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

この世は「金」次第!

 昨日は都心で少人数の研究会に出席した。講師?は私と門脇翁で、20人ほどの熱心な老若男女が集まった。午後2時から4時まで二人が台湾・中国情勢を「報告」しその後討論となったが、6時過ぎまで延々と熱の篭った話が続き、それでも時間が足りなかった。
 先日、友人から送られてきた「中国の軍事雑誌」のほかに「現地の新聞」があったのだが、中国語の専門家である門脇氏に差し上げたところ、今朝早速「瀋陽地区では今これほど“売り家の広告”が氾濫していることに驚いた」とお電話を頂いた。詳細は分析された後教えていただくことになったが、一軒50万から80万元の売り家だそうで、別の記事に「既に中国では10%が中産階級だ」とあり、中産階級の基準は「年収6万元(月収5千元)」だとある。つまり日本に置き換えると月収75000円が中産階級だというらしい。ということは、1軒50万元(750万円)の家は、中産階級の月収百倍に当たる。売り家のほとんどが、共産党員たちが余った金で「投資」目的で建てたものらしく、それが余ったからか、バブル崩壊を察知した?からか一斉に売りに出しているらしい、という分析だが、事実だとするとかの国では既にバブルが進行しているということになる。勿論、中産階級は僅かに10%に過ぎないそうだから、“被害者”も10%程度に限られるだろうから、日本のバブルのように国民全体が“被害者”になり、パニックに陥ることにはなりそうにないが、政府が舵取りを誤ると騒動に発展する余地は限りなく大きいと思われる。

 ところで今朝起きると「留守電」に台湾の友人から何とも無念そうな声で「選挙はひどい結果でした。台湾人が国民党にこれほど金で買われるとは予想していませんでした・・・。台湾人の中に金で国を売り渡すものが出てきました。残念です」と入っていた。以前の選挙でも有権者に「2000台湾ドル」の金が飛び交い、資金不足の民進党は太刀打ちできなかった、という話を聞いたが、今回はどれほどの金が飛び交ったことだろうか?米国大統領選挙にまでも黒い資金を提供するのが「国際政治謀略」なのだから、島国台湾で台湾人に2000台湾ドルくらいの金をばら撒くのは容易いことだろう。
 友人は日本統治時代の方だから、モラル低下を嘆いておられるのだが、所詮この世は「金次第」!、本家の日本はそれ以上に腐敗堕落しているのだから純真な台湾人がそれを真似たのかも知れない・・・?
 いつも政治の裏話を伝えて下さる方からも先日電話があったが、サミット以降の解散を見据えて、とんでもない「旧勢力」が蠢いているという。福田・小沢間の取引も噂されていて、あっと驚く「民主党!?」になりかねないのだそうだが、そういえば、党首自ら「衆院での敵前逃亡」を謝罪せず、部下の鳩山氏が謝ったことも奇怪である。
 蓋を開けてみたら、政界再編成ならぬ特定アジアの罠に嵌った、台湾並みの悲惨な敗北が想定されているとしたら、日本も台湾問題にかかわっている暇などない、ということになる。
 そういえば、落ち目のメディア界も再編の動きがあるそうだが、確かにTV界のスポンサーには、パチンコ業界のコマーシャルが凄まじく増加している。これが何を意味するのか?
 辞め検や辞め記者?のなかにも、この業界の顧問になっているものが多いから油断できない、とその方は言うのだが、やはり日本でも「正義」よりも「金第一!」らしい。多忙な時間を割いて、1時間半もかけて都心での会合に「ボランティア」で参加するなんぞ、金に縁がない者のすること、今の世に通用しないばかげたことなのかもしれない・・・
 ところで参加者の1人から、私のブログで是非紹介して欲しい、と一冊の本を渡された。2年半で760万件ヒットし、誠実な読者が真面目にコメントしあっている「先生のブログで是非!」というのだが、虫が良いというべきか、それほど頼りにされているというべきか!
 ところが、渡された本を帰宅途中の電車内で斜め読みして是非“無料で”紹介したいと思った。

「続・日本人が知ってはならない歴史」(若狭和朋著・朱鳥社¥1500+税)というタイトルのこの本の作者は、実は雫石事故時の元全日空社長・若狭得治氏の御子息だそうだが、昭和17年福岡市生まれ、九大法学部卒、「某省に勤務すべきところ、人の死を契機に雲水を経て公立高校の教師となり、平成15年退職。二つの大学を経て現在素浪人。教育学博士・・・」とあるから、某省とは「運輸省」「人の死」とは雫石事件だったのでは?と勘ぐりたくなるのだが、それはともかく、著者が書いているようにこのタイトルは「知ってはならない・・・」ではなく「知らなければならない」という意味をかけた実に明瞭な歴史解説書である。是非御一読をお勧めしたい。
 長くなったので今日はこの辺で・・・

日本人が知ってはならない歴史

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続・日本人が知ってはならない歴史

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首都壊滅!―東京が核攻撃された日

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