軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

ベトナム漁民の心意気!

 コメントに「靖国神社で中国人による『暴行事件』があった」とあったから、16日の新聞を注目したが、全く出ていなかった。産経でさえも・・・。勿論、テレビでは見なかったから、事実関係に少々疑問を持ち始めていたのだが、今朝の産経27面『漫画サラリ君』の下に、「日の丸奪い暴行・中国人の男靖国で逮捕」とでていた。43歳の中国人・王容疑者は「仕事で来日していた」というが、こんな不良中国人を入国させてはならない。被害者は80代の男性で、止めに入った神奈川県の40代の看護師も殴られたという。周りの日本人達はどうしていたのだろう?
 警察の対応振りも何と無く不甲斐なく、無性に腹が立つ。もしもこれが天安門広場で、毛沢東廟に参拝する中国人を、日本人観光客が殴りつけて、中国国旗を破り捨てたとしたら、結果はどうだったのだろう?
 以前、中国に留学していた日本人学生が宴会で“裸踊り?”をしたとき、中国政府はどう反応したか!日本人企業の『セックスツアー』をどう非難したか!
 今回は国旗を侮辱されたのだから、日本政府は厳重に注意すべきである。同時に中国大使館に対して「日本国内で殺人や強盗を起こし、治安を悪くしている不良中国人を自国に強制送還するか、さもないとオリンピックをボイコットする」位の抗議をすべきであろう。親中派政府が、今回の事件を些細な「暴力事件」程度に認識し、軽微な扱いをすれば、この種事件は次々に連鎖拡大する。日本人も舐められたものだ。南極海で調査捕鯨中の「第2勇新丸」にも、米国の環境保護団体シー・シェパードの男性活動家二人が飛び乗り妨害活動をしたが、水産庁は拘束した二人を引き渡すという。牛や豚などのおとなしい四足動物を平気で殺して食ってきた人種が、鯨の保護などよく言えたものだ。これは偽善であり、あくまでも政治問題なのである。
 しかも公海上におけるこの行為は、完全な「海賊行為」であり、拘束した以上、日本に連行してその背景について厳しく調査尋問すべきである。たとえそれが同盟国「米国の団体」であり、民主主義下の豪州人とオランダ人であっても徹底的に尋問すべきで、これをしなければ、かって田中真紀子外務大臣が、金正男をファーストクラスで“御帰還”させた悪例同様、日本人の体たらく振りを世界に示し、今後のための「悪い前例」を残すことになる。
 未だに未解決の拉致事件を見れば一目瞭然ではないか!政府関係者の不作為が、このような多くの日本人犠牲者を出したのであって、この事件から政府はなにも学んでいない!お人よし日本人は、一刻も早く世界の弱肉強食状況に目覚めないと、世界の食い物にされるだけだろう。「四方の海は同胞ばかり」ではないことを肝に銘じるべきである。今朝の産経6面を読むがよい。
 昨年12月9日にベトナムで「異例の反中国デモ」が起きたそうだが、原因は「南シナ海の島々の領有権を巡って」だったという。「北の巨人中国に対するベトナムの根強い不信感を見せ付けた」と産経は書いたが、それは「中国による1000年の支配を通じてベトナム人の遺伝子に深く刻み込まれた中国への不信感」であり、「ベトナム人にとって、中国のことになると『血はイデオロギーより濃い』のである」と産経は書いたが、この記事を戦後教育を受けた日本人には理解できるであろうか?その脇に中国紙が『中国漁船を銃撃』『ベトナム漁船、網奪う』と報道したという記事があり、トンキン湾で操業中だった十数隻の中国漁船に、武装したベトナム漁船が銃撃を加えたそうだが、中国農業省は『あらゆる手段を講じて、野蛮な行為を制止すべきだ』とベトナム当局に要求したという。しかしこの海域では、双方の銃撃事件が多発しているのであり、中国の艦船がベトナム漁船を銃撃したことさえある。やがて中国が空母を建造し、この海域で『弱小民族』を威圧することになるだろう。この例はやがて東シナ海にも適用され、尖閣周辺でも起きることだろうが、日本漁船が銃撃を加えることはありえないから、今の北方領土周辺で続いている、ロシアによる日本漁船銃撃事件と同様、一方的な日本側の敗北に終わるだろう。
 小国?ベトナムの心意気に学ぶべきだが、日本の政治屋たちは、徒党を組んでお遊びに夢中らしい。『ガソリン値上げ?隊』を設立してキャンペーンするという野党や、『ぎりぎりまで解散するな』などと実力者振りを示す政界関係者達による、国家よりも『政党重視』のこの国では、国内に深く潜入している反日勢力に、やがていいようにあしらわれるようになるだろう。
 産経によると16日、福田首相森喜朗元首相、安倍晋三前首相ら政財界から約150人は、恒例の裏千家の『初釜』に臨み、16代千宗室が立てた茶を口にして「香りがいい」と笑顔だったという。ベトナム漁民の爪の垢を煎じて飲め!と私はぼやきたくなるが、まあ、忙中閑ありという我が指導者達の「余裕」だと理解しておこう。しかし、靖国で国旗が侮辱され、多分戦争体験者だと思われる御老人が怪我をしているのである。にもかかわらず、『そんなの関係ない!』と無視して、政権や株価急落のほうが心配!という体たらくだったら、夏の選挙に大敗するだろう。
 美味しいお茶を味わった“指導者の皆様”は、直ちにこの問題に取り組み、主権と日本の名誉を奪還しなければならない。靖国は日本人の魂の象徴であり、安倍前首相が公約を裏切って参拝を無視した結果どうなったかを思い出すがよい。
 なんとも言いようのない『屈辱感』を味わった事件だが、家内に言わせると『いつまでも戦闘機乗りのつもりで、カッカカッカすることなく、お勤めが終わったいち年金生活者に過ぎないのだからせめて老後を静かに楽しく過ごしましょうよ」ということになる。
 一株も持たない私は株価の上下には全く関心がないが、「主権侵害」に対しては無性に腹が立つ。これも34年間スクランブルについていた「公務災害」なのかもしれないが・・・

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