軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

大陸国家・海洋国家、そして半島国家

 竹島問題が韓国国内でデモ騒ぎに発展しているようだがいつもの現象だろう。
 今日の産経新聞の「断」に潮君がいい事を書いているが、要するにこの国の政府は何時まで経っても「国内治安」を確立できないのである。
 10年以上も前になるが韓国を訪問した時、ホテルの前で「大集会」が開かれていて、非常に迷惑したことがある。交通制限はもとより、奇声・歓声・シュピレヒコールで煩くて仕方ない。若い工員達の給料値上げデモだそうだが、女子工員たちは嬉しそうに・お祭り騒ぎに参加している雰囲気、その周囲を、同じ世代の警官達が取り巻いている。中には女子工員と語り合っているベテラン?機動隊員もいる。
 ソウル市民は慣れたもの、交通統制には文句を言っても、デモには気にもかけずに通り過ぎる。ガイドさん(女性)に聞くと「いつものことですから」とにべもない。
 その彼女が、記念館を案内してくれたのだが、亀甲船と白村江の戦いが展示されているところでは熱心に解説してくれる。韓国文化の偉大さと、日本に勝ったことを強調するのである。そこで「蒙古来襲時には、その手先となって攻めてきたのではなかったか?」と質問すると、「あれは強制されたからで、韓国人は日本から攻められても友人の日本を攻めるようなことはしない」と強調する。そしてその証拠として「先生は蒙古が台風で全滅したことを御存知でしょう。その原因は何だか御存知ですか?」という。
「韓国人は友達の日本を攻めるのがいやだったから、命令されて船を造る時“手抜き”工事をしたのだ」と云うのである。つまり当時の船大工達が、「オカラ工事」をしたというのである。「普通は一寸置きに釘を打つのに、このときは2寸間隔で打ったから、すぐに壊れて沈んだのである。だから日本は蒙古に勝ったのだ。むしろ感謝して欲しい」と。
 これには流石の私も二の句が告げなかった!


 その後、日韓安保対話で訪問した時、丁度≪金金会談≫が行われた直後だったから、金大中大統領の訪朝の真意を尋ねたところ、こともなげに「ノーベル賞です」といわれて愕然とした。つまりこの国の大統領は、降板した途端に「罪人」として裁かれるのが常だから、金大中大統領は「国際的な“保護”」を得るため、ノーベル平和賞を狙ったのだと言うのである。
「停戦を終戦に導き、軍事境界線を無くし、南北間に平和協定を締結して半島に平和をもたらしたのなら“平和賞”ものだが、その見通しはないではないか?」というと、「それは関係ない。派手なショーの裏で相当な金が動いている」との事だったから、彼の話をにわかには信じかねていたが、その後それが正しかったことが証明された!
 このとき、この金金会談を憂えていたのが軍人たちで、「大統領の“軽率”な行動が、常に北と対峙して来た韓国軍内に亀裂を生じさせる危険がある。韓国軍から緊張感が失せることを北が狙っているのだ」と心配していたが、そのとおりになりつつある。


 数年前、都内某所で韓国の高名なジャーナリストのオフレコ話を聞いた時、彼が突然「皆さんは、日韓間に真の友好が生まれるとお思いですか?」と聞いた。
 大学教授やジャーナリスト等、日本側の出席者の大半が「もちろん」と答えたのだが、その時彼が“笑い”ながら、「それは“絶対に”ありません」と、「絶対に」という言葉に特別な感情をこめて強調しつつ言った言葉を思い出す。驚いている日本側出席者に対して、彼はこう言い放ったのである。
日帝の支配は僅かに36年、米帝の支配も50年に過ぎない。それに比べて大陸の支配は1000年、大陸に対する恐怖観念はわれわれのDNAになっているのです!」
 これには会場の日本側専門家は腕を組んでただ黙るしかなかった。


 大陸国家と海洋国家の狭間で生き抜いてきた「半島国家」は、大東亜戦争終結に伴って、米国と言う世界最強の「海洋国家」の庇護下に、今までの鬱憤を晴らす時が来た!
 それを実行したのが初代大統領の李承晩で、竹島を含む海域を勝手に線引きして今日に至っている。しかし、彼が韓国人が忌み嫌う「米帝」の走狗?であった事がバレテ、米国に亡命したことは周知の通りである。
 つまり、大陸国と海洋国の狭間で、右顧左眄しつつ生きてきた彼らにとっては、あの強大な「日帝」が「ひ弱な海洋国・日本」になったのだから、竹島不法占領はやっと鬱憤晴らしが出来る唯一の?象徴的な存在なのだから、コタエラレナイ?のだろう。
 故に何がなんでも、例え根拠も無く、不法であれなんであれ、竹島を維持しないと、昔のような「半島国家」に逆戻りしかねない。それは「民族のプライド?」が許さない。実はそれが彼らには恐ろしいのである。しかし、今まで庇護してくれていた米国に対してまでも、牛肉問題で尊大な態度を取りつつあるが、これが命取りにならなければいいが・・・
 我が国も、何時までもつまらぬ「外交配慮」を続けていると、彼ら自身が「本気」でそう思ってしまいかねない。大多数の良識派の韓国人が、真の友好を手探りで求めていることも事実だから、それに応える外交こそ、日韓の真の友情を生み出すものではないか?
 腹の底では「小馬鹿にしつつ」、表向き「外交配慮」しているようでは、北朝鮮でさえも拉致被害者を真剣に?“調査”してくれるはずはなかろう。
日帝」も随分とだらしなくなったものである。

やばいぞ日本

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竹島は日韓どちらのものか

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日本人が知ってはならない歴史

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続・日本人が知ってはならない歴史

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