軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

中国の現実と「南京の真実」

 昨日は突然の雷雨の中、チャンネル桜の収録に渋谷に出かけた。毎月、月初めの「防人の道:今日の自衛隊」で井上キャスターと“防衛漫談”をするためである。
 たまたま中国の新疆ウイグル自治区カシュガルで、武装警察が武装グループに襲撃され、警官16人が死亡、16人が負傷したというニュースが夕刊に出たので、対中問題に終始することになったが、二〇〇八年八月八日午後八時八分という「縁起がいい」“八”の字を5個も並べたこの日、またまた不安材料が出てきて北京政府は大変だろう。
 黄文雄氏が徳間書店から出版した「中国の大動乱が日本に押し寄せる」という新刊には、「北京がおののく『八』の呪い」という項目がある。西洋では7がラッキーナンバーだが、中国では8が吉とされるのは、『八(パー)』が、『発(ファー)』に一番発音が近いからだという。そして『発』は、『昇官発財(昇進すると儲かる)』といわれ、『金持ちになるから縁起がいい』というわけ。だから北京五輪も「共産党らしからぬ縁起の良い『八』の五連発で『発々々々々』、儲けて設けて大儲けというわけだ」との事。「八」を5個並べることで「五輪」の輪を象徴させ、幸せの語呂合わせ」をしたとも言う。
 ところが黄文雄氏は、今回の「八」はどうも縁起が悪いという。その遠因は、元特務の門脇翁も書いているのだが昨年初秋に北京で2度も雪が降ったことで、人民は天変地異を大いに危惧していたのだが、明けた早々の旧暦元旦に中国南部は大雪で大被害、続いてチベット暴動、聖火リレーに各地で抗議、四川大地震と続いた。そこで南部大雪が1月25日、チベット暴動が3月14日、四川大地震が5月12日で、それぞれ月日の数字を足すと8になるからだという。
 中国で「8の呪い」が話題になったのは四川大地震以降で、黄文雄氏は台湾のTV で、占い師までが出てきて「8の呪い」を解説していたのを見たというから民心の動揺は大きいに違いない。かってのソ連がそうだった様に、言論が封殺された共産国では、人民の『噂』が社会を動かすこともある。当たるも「八卦」、当たらぬも「八卦」だが、そんな「呪い」の他に連続バス爆破事件や今回の武装警察襲撃事件の様な人為的な「呪い」の現象が多発しているのだから、主催者側としては気が気ではあるまい。世界中から集まったVIPの警護だけでも大変である。
 現に北京市内は“戒厳令モドキ?”の警戒で、空港での身体検査は並みじゃない、と時間が商売の商社マンが嘆いていたという。中国の大動乱の詳細については黄文雄氏の新著に譲るとして、五輪参加選手はじめ、応援する日本人が巻き込まれないように祈りたい。

 
 ところで映画「南京の真実」は、チャンネル桜代表の水島氏が私財をなげうって製作しているものだが、中国の手先と思われる関係機関などからの妨害で、米国人俳優の協力も得られず、やむを得ず第3部から製作されたものだが、その公開も劇場などからの協力が得られずに細々と「草莽の士」たるボランティアの協力で公開されてきた。
 ところがこの夏から、一般劇場公開が一部で出来るようになったという。スタッフ一同の喜びは一入で、ボランティア公開だけでも既に18000人の入場者があったというから、今後の劇場一般公開に大いに期待している。そこで私もそのご案内をしたい。
1、広島県広島市  「広島サロンシネマ」:広島市中区大手町5−8−6(TEL082-241-1781)
  上映スケジュール:平成20年8月16日(土)21時30分開映(レイトショー)
  *10月も予定あり
2、北海道札幌市  「ディノスシネマ札幌」:札幌市白石区南郷通1丁目北28スカイディノス2F(TEL:011-860-1255)
  上映スケジュール:平成20年9月27日(土)〜10月十日(金)
  *上映時間は未定
 詳しくは南京の真実スタッフブログで(http://www.nankinnoshinjitu.com/blog/)

 毎日、手元に多くの書物類が届いているのだが、今日はその中から一つだけ南京関連の記事をご紹介しておきたい。海上自衛隊に「波濤」という機関紙がある。「兵術同好会」発行となっている「同好の士の勉学書」である。2007年9月号に左近允尚敏氏(海兵72期・海自OB)が「太平洋戦争余話」と題してアラカルト的に書かれた「太平洋戦争思いつくまま」の項の中に、1933年満州国通信社から37年同盟に転じ政経部次長だった小山武夫氏(1944年春に応召、芹沢光治良実弟)が「政治記者OB会報」に書いた回顧記事が紹介されている。彼(小山記者)は「陥落後の南京」についてこう書いている。
「ここで2回にわたった南京での記者生活を顧みて特記したいのは、『南京大虐殺』なるものについてである。あの南京が陥落した年の秋、上海駐在の外国人記者団が視察に訪れた時、私は終始一行と行動をともにした。私は・・・(注:省略か?)などに深く接触できたが、前後3年に及んだ取材活動の中で、日本軍による20万、30万もの中国人虐殺事件なるものが、話題に上ったためしは一度もない。もちろん外国人記者団からそういう質問は出なかったし、又南京攻略戦に従軍した日本人記者団にしても、もしそれが実際にあったとしたら、聞き逃したり、見逃したりはしなかったろう。
 ・・・(注:省略か?)戦争というものはむろん多くの死者を出す。しかし南京で10万単位の死者があったとしたら、敵味方双方が取り上げたはずである。事実、あの当時、上海、漢口に続いて南京総領事になった私と懇意の花輪義敬氏が、南京の人口がほぼ1年で陥落前の水準に戻ったと話してくれた記憶がある。私は、何百何千という数字ならありうると考えるが、何十万という数字は、中国古来の白髪三千丈式な数え方だと思う」

 何百何千でも大変な数である。噂に上らぬことはなかったはず、このような根拠のない数字が「南京虐殺肯定派」に旨く利用されていることを理解していないのだが、それはともかく、新聞記者同志の「内輪の会報」だから、「大虐殺」がなかったことは真実に近かろう。
 沖縄住民虐殺?肯定派の中にも、いずれこんな「内輪話」で懺悔する記者が出てくるかもしれないが、「作家」のような確信犯は絶対に懺悔しない事だろう・・・。

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