軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

田母神前空幕長独占手記

 健康状態をお気遣いいただいたコメントや、メール、電話に恐縮している。25日に検診を受けたのだが(本人は『完治』を期待して!)院長は『念のため、今年いっぱいは薬で対処しましょう』との事。退院後半年間、毎食後に薬を飲んでいると、何と無く薬が『おかず?』に思えるから不思議である。自覚症状はないのだが、この際専門家の意見に従うことにした。禁酒?状態だから、年末も何と無くうら寂しい・・・
 この夏の緊急入院体験から「良く咀嚼すること。60(還暦)、70(古希)・・・という、区切りの年齢には健康管理に十分注意すること」を学んだが、節目、節目とは良く言ったもの。皆様も十分ご注意を!気は若くても、肉体の老化は避けられない。


 ところで先週の史料調査会で、日本エネルギー経済研究所・中東協力センター長の田中浩一郎氏の『イラン情勢』を聞いたが、埋蔵石油の上に存在する国も、エネルギー不足、というのには驚いた。中東諸国の電力消費量の増加は、生活スタイルの変化(西欧化?モータリゼーション)、産業構造の変化、そして人口増加が原因であり、石油不足を原発で補おうとしているのだという。特にイランの電力消費には、海水から真水を作る造水のための電力量が年々大きくなっているというのだが、水資源に恵まれた日本人には想像もできない。電力確保と原発増設、大量破壊兵器開発との関係が、どういう意味を持ってくるか、バラクフセインオバマ大統領の最初の試練になりそうである。


 昨日は、会社顧問の昼食会で「日中安保対話」の裏話をしてきた。熱心な質問が出たが、とにかく私が唱えてきた「2008年危機」の影響がでるのが来年からであり、世界的には特に1月20日のバラクフセインオバマ大統領の今後の手腕にかかっている。
 私は何と無く「キューバ危機」を招いたケネディ大統領時代の“再来?”を懸念しているのだが、さてどうなることか。


 夕方からは、「立て直そう日本」女性塾幹事長・元鎌倉市議・伊藤玲子氏の出版記念会に出席した。伊藤玲子氏は昭和2年仙台生まれの東京育ち、62歳で鎌倉市議に当選、以後4期16年間『公立学校の国旗掲揚、国歌斉唱問題をはじめ道徳教育などについて、徹底的に日教組と対決してきた」“女傑”である。
 著書は『中山成彬はなぜ日教組と戦うのか〜「全うな教育」を回復せよ!』(KKベストセラーズ¥1600+税)だが、文中の『恐るべき日教組の教育方針』を読めば、教育方針ならぬ「日本崩壊方針」であり着々と“成果”を挙げていることが一目瞭然で、改めて日教組の悪影響を認識させられる。是非ご一読いただきたい。
 多数の参加者の中に、日本人となったジャーナリスト・石平氏がいて、国旗に正対し、しっかりと『君が代』を斉唱したのに感心、彼は日本食の好物『刺身!』、私は中華の『水ギョーザ』で久しぶりに歓談した。彼のような国籍取得者はまだ良いとしても、君が代反対、日の丸反対の『日本国籍保有者』が増えたら、政府はどう責任を取るのだろう?どうせ責任は取るまいが・・・
 とにかく無責任政治家の増殖にはあきれるばかりである。これも日教組の“成果”の一つであることに間違いない。


 祝辞で登壇した方々が、みんな『田母神更迭問題』に触れ、麻生総理と浜田大臣を非難し、民主主義の危機を強調していたが、それでも田母神氏が2階級降等処分にされたことに気がつかない方が多いのには驚いた。勿論、不当解雇だという方々は多く、田母神氏を応援する『勝手連?』が誕生していたのにも驚いた。
 更に『自衛隊の現役は無理だとしても、OBが全く声を上げないのは不気味だ』という参加者の声もあり「なるほど」と考えさせられた。そういえばOB、特に幕僚長経験者の声はひと言も聞かれない。中には田母神氏支援を潰して?廻っている元高官もいる、というから何とも不思議な世界である。

 たまたま『WiLL』1月号が発売されたので早速購入して関連部分を読んだが、田母神氏の手記(50枚)は十分理解できる。
『日本は今崖っぷちに立っている。国民はその危険を察知している。しかし政府とマスコミはその危険に気づいていない』『税金を使って反日教育をやってる』『自衛隊の高級幹部がわが国に対する贖罪意識を持っているようでは部隊を元気にすることは出来ない。任務遂行に影響がでる』『私のことで自衛隊に迷惑がかかっているとしたら断腸の思いである。だが、日本を否定し先人を貶める歴史観を認めるわけには行かない』と彼は結んでいるが、防大15期にして初めて本物の『空将』が出たと感じた。私なんぞ『空将(カラしょう)』の端くれ、せめて『空将(ソラしょう)』に留まれれば嬉しいのだが。

中山成彬はなぜ日教組と戦うのか

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新聞があぶない (文春新書)

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