私の選挙区でも、結構関心が高かったらしく、投票所はご老人方で混んでいた。結果は表題の通りだが、自民と民主が議席数を奪い合った形で“民主圧勝”だとか。
いつも感じることだが、国民の「目線」はよく見ていると思う。気がついていないのは肝心の議員諸侯だけである。
今朝の産経25面の都民の声「都政より国政/自民は反省を/民主信用ならん」が面白い。
「有権者は国政を投票の判断材料にし、自民党に『反省』を求めた。ただ、風をつかんだ形の民主にも過剰な期待はなく、冷静な見方をしていている向きが多かった」と総括しているが、面白いのは有権者の声である。
○町工場経営者(67)=自民支持者だが今回は民主へ。「経営者仲間にも『今回ばかりは・・・』という意見が多い。現状を変えることが重要」
○元経営者(67)=都議選は衆院選の前哨戦。「予算を見ても道路建設を再開したり、大臣がコロコロ変わったりブレがひどい。麻生氏は総理の器ではなかった。自民党に反省させたい」
○飲食店経営者(52)と妻(52)=「都政よりも(次回衆院選で)国政を変えて欲しいという期待を込めた」
○会社役員(46)=衆院選でも民主を選ぶ。「自民党の旧態依然とした派閥政治は時代に合っていない」
○国家公務員女性(36)=自民に投票。「自民がいいとは言わないが、政権が変わったら混乱する。民主党は信用できない」
○会社社長(47)=自民党を選ぶ。「自民じゃないと官僚を動かせない。政権をとったとしても民主ではもって4年だろう」
○お年寄り(78)=民主に一票。「年金、医療といろいろな問題がある。病院でかかる診療代も高くなった気がする。なのに、自民は人の税金で好き放題」と一渇!
他紙の論評も似たり寄ったりだろうが、一面の「乾正人・政治部長」の『なぜ自民は惨敗したのか』という分析に同感する。予想されたとはいえ、この結果は「有権者の怒涛のような国政への怒りの表れ以外の何ものでもあるまい」とし、「異説ではあるが、私は『ポスト小泉』の安倍晋三、福田康夫、麻生の3代にわたる首相が靖国神社参拝に踏み切れなかったことを最も大きな理由としてあげたい(むろん、福田氏は全くその気がなかったろうが)」と書き、「自民党支持者の一部は『他国に遠慮して戦没者の慰霊もできない指導者』と麻生首相らを見放している」とし、「自民党では『麻生おろし』の大風が吹くだろうが、国民に醜態をさらすときではない。心静かに敗北の理由を洗い出し、党再生の大手術の準備を準備を急ぐべきだろう」というのである。
しかし、おそらく自民党は「心静かに敗北の理由を洗い出す」ことなどしないに違いない。
お笑い芸人などタレントを引き抜こうとする人気取りだけしか頭に浮かばない低次元の“大物”がいるかぎり、自民党の凋落は止まるまい。
しかし、この秋の国際情勢は、我が国国内情勢とは比較にならない変化が予想される。田母神氏を理由もなく切り捨てた最高指揮官は、この際『心静かに』靖国の御霊に懺悔して、出直す以外に再生の道はあるまい。
ところで『口直し』の意味で、12面に「極楽トンボの日本人に『警鐘をならしている』魚の写真」があったからご紹介しておこう。
『オキエソ』という魚が、『カワハギ』を飲み込もうとしているところだそうで、カワハギの「第一背びれの堅いトゲ」という武器が奏効して、ついにオキエソはカワハギを飲み込むのをあきらめて、放してしまった」というのだが、南シナ海の将来を象徴していると思ったのは私だけか?
“堅いトゲ”の使い方も知らないこの国の指導者に、カワハギが警告してくれている、と私は思った次第。
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