軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

正体見たり枯れ尾花?

 今朝の産経抄子によると「国会中継を見ていると靴を投げつけたくなる」「麻生首相以下、国会議員全員をクビにしろ」などという、「当方ではいかんともし難いご意見」が届くという。
 各種のインターネットを見ていてもそれは伺えるが、「『海賊というのは漫画で見たことはあるが、イメージが湧かない』と参院幹事長が平然と言ってのけた」という部分にはあきれる前に、さもありなん!と思った。
『拉致というのは昔人攫いのことだと漫画で読んだが、イメージが湧かない』とか、『戦争というのは昔あったとは聞いたが、イメージが湧かない』というようなもの、そんな方々にわれわれは命を預けているのである。気持ちは分かるが、『靴』を投げても変わりはしまい。
 25面下のベタ記事に「小沢代表のポスターに落書き」とでていて、神奈川に住む74歳の男が器物損壊容疑で逮捕されたという。代表の顔にマジックでひげやメガネなどの落書きをしたというのだが、「同区内では小沢代表のポスターばかりを狙った落書きが20数件ある」そうだ。
 近所のポスターにも「目玉がくりぬかれたもの」などがあるが、カラスの悪戯・・・?などと皆見てみぬふり。“被害者”は決まっているのでカラスさえもか?と通行人は笑っている。「そんな悪戯男を捕まえるよりも、拉致犯人を捕まえたら?」というのが庶民感覚。

 冗談はさておき、「海自ソマリア派遣、政府、きょう決定」だそうで、浜田防衛相が今日中に海自に準備指示を出す。「派遣準備には1ヶ月以上を要する見込みで、海警行動発令による護衛艦派遣は3月となる」という。うたい文句の「有事即応」が聞いてあきれる。最も、事前にそれを予測して海自が準備していたら、「シビリアン・コントロール」違反で大問題になるだろうから、現役諸君、これでいい。あわてない、あわてない!


 7面にはIISSの解説記事があり、ロシアが軍装備を近代化するため軍事費前年比25%増だという。イランは核兵器製造停止したといわれているが「早ければ年内に核兵器製造に必要な濃縮ウランを手に入れる可能性がある」とも言う。
 その脇には、北方4島に「人道支援物資」を届けようとした外務省関係者が「出入国カード」提出を求められて足止めを喰らっているという。カードを提出すれば4島が「ロシア領」であることを認めることになるから出来ないにせよ、何でそんなことをしてまでも「人道支援物資」を届ける必要があるのか? 物資は「医療関連物資」がほとんどだそうだが、それこそ偽善ではないのか? しかも今日、境港の漁船がロシア警備隊に日本海で拿捕されているのに。

 何と無く周辺諸国は、アジア一の経済大国といわれる国の“正体”を見極め、強硬手段に出始めたような気がする。叩いても叩いても、ただひたすら「人道支援」をしてくるのだから、小気味いいことだろう。
 領土を奪われても、国民が拉致されても、ただひたすら「人道支援優先」の看板を下ろさない国など、この世にあるとは思わなかった世界各国は、2008年までにアジアの大国の「正体」を見極めたのではないか?
 まるでメディアに叩かれても叩かれても「反論」せず、メディアに叩き得だと認識されてきた昔の?「防衛庁自衛隊」のように。しかし、国内ならまだしも、国際関係では致命的である。
 我が国会議員たちは、まさかこんな事象までも「なぜそんなことをされるか、漫画でも読んだことが無いからイメージが湧かない」と思っているのではあるまい。産経抄子に「憤懣をぶっつける投書が多い」のも何と無く頷ける。


 さて、PCの整備完了。何と無く画面の動きが鈍いように感じられるが、外付けのHDをつけ、貴重なデータを移しかえたから、万一の際にもデータが消滅する恐れはなくなった!
 いろいろ操作してみて、改めて便利な機能があることに気づいたが、知らずに使っているのがもったいない。最も、マニュアルを読まないで使っているのだから当然だが・・・


 今日は少々PR。
1、「MAMOR」3月号が届いた。俳優の今井雅之氏とジャーナリストの大高未貴さんの対談の次に、昨年、作家の浅野裕子女史と私が対談した記事が出ているのだが、一番目を引いたのが「新春初夢企画」「こうだったらいいのにな」「夢の自衛隊、出動!」という特集で、宇宙に浮かぶ「高高度飛行船」、ペイロード20トン超の「チィルトローター輸送機」、「新戦闘機&無人機」、お笑い「無敵ラバーのボディスーツ(防弾チョッキ)」、「20式弾道弾要撃機」などなど、笑いを誘う中にも、国民の国防に対する願望が伺われて面白い。議員諸侯にも是非ご一読いただき、「漫画で見たが、イメージが湧いた!」といって欲しいものである。


2、雑誌「丸」には、毎号「我は“空の子”奮闘記」を連載させていただいているのだが、3月号のグラビアには、「OKINAWAから百里へ」として、第302飛行隊(ファントム)が第204飛行隊(F-15)と交代するため、302飛行隊最後の「基地航空祭」特集が出ている。
 編隊離陸するファントムの姿を見て、11年前、尾白鷲のファントムで飛んだ私にとって懐かしいこと限りないが、しかもそれがかって私が2代目の隊長を務めた第305飛行隊所属になるのだから感無量である。

 
 そこで更にPR! 沖縄の思い出を綴った「小説:ストレンジャー」を3編に分けて「まぐまぐマーケット」で発売中である。深夜のスクランブルでソ連のTU-16機の周りを飛ぶUFOに遭遇した若いファントムパイロットと、沖縄取材に来た、夏目雅子似の女性フォトジャーナリストとのミステリアスな恋物語! 漫画よりもいい?と思うので、ご一読の上後感想を!(一編¥315)