軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

早や師走、異常な政情!

補正予算は通過したものの異常な政情が続いている。一連の国会の流れを眺めていると40年前の学園紛争時代を思い出す。


昭和42年2月17日に第2次佐藤内閣が成立するや沖縄で革新組織によるデモが起き、4月に美濃部東京都知事が誕生、10月には反代々木系全学連学生らが佐藤首相のヴェトナム訪問を阻止する「第1次羽田事件」を起こして学生一人が死亡。11月には同じく訪米阻止で「第2次羽田事件」が起きた。
翌43年1月には、東大医学部学生自治会がストに突入しこれが東大紛争の発端となって学園紛争が全国に吹き荒れたのだが、それは3年前の昭和41年5月16日、中国共産党が各機関に文化革命小委員会設置を通達して文化大革命が始まったことと連携していた。


こうして昭和44年1月18日には、東大紛争で全共闘が占拠した本郷キャンパスに警視庁機動隊8500人が出動、強固なバリケードが築かれた安田講堂の封鎖は、催涙ガス弾4000発などを使って翌日解除されたが、この影響で入学試験は中止となり、春の東大新入生はゼロ…。その有様は今でいう東南アジア諸国で連発した“内乱”そのものであった。


安田講堂にこもる学生側に放水やガス弾で攻める機動隊:2009/01/18【共同通信】』


こんな体験をお持ちになる戦後生まれの方々が、ついに安田講堂ならぬ≪国会議事堂≫を占拠したのである。それも“合法的?”に!
これでは腰が引けた野犬…いや野党がいくら吠えても「負け犬の遠吠え」に過ぎない。彼らが“占拠”したバリケード(大臣席)を明け渡すハズはなかろう。これが“戦後民主主義”の落とし穴なのだ!

機動隊8500人を導入して、催涙弾4000発を撃ち込み“封鎖”を解かなければ、議会は正常化しないのではないか?


半島有事直前!であり、尖閣占領直前!なのに、政権維持に余念がない方々の群れ…。



『産経・週刊文春から』


経済回復ならず、周辺情勢に危機感を抱く国民が、国会周辺を日の丸掲げて取り巻く事態になっている。
安保闘争、学園紛争時代の“逆バージョン”というべきか。
更に恐るべきは、中井前国家公安委員長秋篠宮様ご夫妻に対する「不敬行動」である。
産経によれば、≪11月29日の議会開設120年記念式典で、民主党中井洽国家公安委員長が、来賓の秋篠宮ご夫妻が天皇、皇后両陛下のご入場まで起立されたのを見て「早く座れよ。こっちも座れないじゃないか」と不平を漏らしていたことが30日、分かった。自民党は「懲罰の対象になりうる著しく品を欠く発言だ」と問題視している。西岡武夫参院議長も事実関係を調査する意向を示した。

 複数の国会議員によると、秋篠宮ご夫妻は式典会場の参院本会議場に入られ、天皇、皇后両陛下のご入場まで約5分間起立して待たれた。国会議員も立っていたところ、中井氏は1分半ほどで「早く座れよ」などとぼやき始めた。それほど大声ではなかったが、議場は静まっており、周囲に響き渡ったという。

 みんなの党桜内文城参院議員は30日にブログで「想像を絶することが起こった。これでは国会崩壊だ。1人の国民として今回の野次は決して許すことはできない」と批判した。

 中井氏は30日、産経新聞の取材に「『早く座らないとだれも座れないよ』と言ったかもしれないが、秋篠宮さまに向けて言うはずがない。副議長らに言った」と釈明した≫という。昔なら腹切りものだろう。

「発言直後の中井前国家公安委員長=産経」


入間基地では「俺を誰だと思っているのか!」と隊員の胸ぐらをつかんでルールを曲げさせた民主党議員がいたが、中井前大臣は「俺の方が皇族より偉い!」と思い上がっているらしい。選挙区はどこだろう?

菅政権、どこまで続くぬかるみぞ…。
責任感も教養も、知性さえも感じられないこんな男が「前国家公安委員長」じゃ、安心してゲバ棒がふれるわけだ。今は反日韓国大好き女性が公安委員長…国会に機動隊を呼ぶことはあるまい。これじゃ〜若い者が年だけ取った[ヌケガラ大人たち]を相手にしなくなるはずだ。


あまりにも空しいから、今日は口直しに再び96歳の門脇翁の「あけぼの」を添付したい。「草野球…」「迷走…」、いずれにせよもたもたしている間に「民族の伝統精神」は失われていく。

『あけぼの410号』


続いてPR。先日急遽尖閣問題について対談した本が自由社から出版された。私も川村先輩といつも通りの調子で対談したのでご一読あれ!

ついでに先日出版された≪撃論ムック≫もどうぞ!


今日で米韓合同演習も終わるが、次は日米共同演習!年内は中国は気が気じゃないことだろう。


そんな中、明日の午後、チャンネル桜の「闘論!倒論!討論2010日本よ今…緊迫する東アジア軍事情勢!どうする日本」の収録に参加することになった。
パネリストは、宇田川敬介(国会新聞社編集次長)、高永竽(拓大国際開発研究所客員研究員)、富坂聡(ジャーナリスト)、福山隆(元陸将)、山村明義(ジャーナリスト)、渡邉哲也(作家・経済評論家)それに私。司会は水島代表で、12月4日(土曜日)の日本文化チャンネル桜スカパー!217チャンネル)インターネット放送So−TVで放映される予定。

いろんなご意見を聞き勉強してきたい。

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