軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

大地震お見舞い

10日午後、戦略問題研究会に出席するため、平河町まで出かけたが、珍しく地下鉄の中で「携帯」が入った。見ると石巻の神主さんからで、半蔵門駅を出てから連絡すると、「司令さん、いよいよ始まりますよ〜。福島沖、群馬、新潟…、大地震と大津波で大変なことになります。馬鹿なことばかりしているだらしない政府を早く変えないととんでもないことになる…」とのことだった。
すでに昨年暮れの大祓の儀で聞いていたことだったから私は「それよりアフリカなどの暴動の方はどうなりますか?」と聞いた。
「旧世界は変化して、王政などが大きく転換する」とのことだったから、「いよいよ新しい時代の始まりですね〜」と言って電話を切った。

そして11日午後、ブログを書き終えて書斎整理をしようと一服していた時に激しい揺れが襲ってきた。天井の電灯が激しく揺れ、テレビ棚の上の装飾品がガタガタ音を立て、数個床に落ちて破損した。
揺れが一段落したので階下に降り、被害確認のため家を一周しウッドデッキに出ると、家内が丹精込めたバラの植木鉢3個が破損していただけで被害軽微。
ガスは自動的に切れ、近代設備の有効性を確認したが、買い置きの水と懐中電灯を準備、居間に戻ってテレビを見ると既に被害情報で氾濫していた。
地震予知連絡協議会や携帯電話などは、いざとなると頼るに足らず、と思っていたが、やはり有効に機能しなかった。自らの身は自ら守り、知恵を最大限に活用するのが生きるための鉄則、これは墜落した際のパイロットのサバイバルの原点でもあるが、TV画面を見た限りでは、死者千人を超える大災害になる、と直感した。


以前から私はこのことあるを予見し、政府のお遊びごとに愛想が尽きていたのだが、やはり現実にならないとわからないらしい。
揺れを感じて初めて「経験がない」素人たちは右往左往、その中で3自衛隊が独自に活動を開始したのがせめてもの慰めだった。シビリアンコントロールが適切に機能したのかどうか?
BBCもCNNも日本の大地震津波被害を連続して報じている。今後世界に与える経済的ダメージはかなりのものになるだろう。原発の安全性も再検討の必要がある。
しかし、都心部を見た限りでは、週末だったとはいえ、国民は整斉粛々と行動している様で民度の高さが感じられて頼もしい。


一夜明けたが被害は相当なものになっている。
仙台空“港”が水没したので、松島基地も駄目だろう、と思っていたら、メールで次のような写真が送られてきた。

松島基地水没。遠くにF-2が見える。インターネット情報≫


しかしこれは≪余震≫である。一番恐ろしいのは2012年で、世界の指導者が一斉に交代する時期に、再びこのような大震災が起きることで、国家としての組織的活動と国家間の協力体制が阻害されることである。


森首相がえひめ丸事件発生時にゴルフ三昧だったこと、阪神淡路大震災の時の村山首相がTVを見るだけで何もできず国民から顰蹙を買ったこと、などを思い出し、彼らとは違うところを見せたかったのか、菅総理はヘリで現地視察に出かけた。
しかしこんな時は最高指揮官は指揮所にどっしりと落ち着いて情報を掌握し、各方面に適切な指令を出すべき存在であって、素人が原発の被害を見ても役に立つまい。むしろ混乱に拍車をかけることになるだけである。
防災大臣と地方自治体の首長に当面任せて、中央で指揮をとる、これが指導者の務めである。こんな人気取り根性だから天罰が下ったのである。
各地方に、被害復旧に取り掛からせてから視察しても遅くはない。


こんなところが素人とそうでない者とに違いなのだが、それにしても、真面目に働いていた多くの国民が、火焔や津波に飲み込まれて亡くなっていったことが残念でならない。天罰の被害が悪人のみならず善人にも及ぶのが悲しい。


被災された方々には心からお悔やみ申し上げるとともに、まだまだ『本震』が控えていることを意識し、心の準備だけは怠らないようにしておきたいと思う。

新装版 関東大震災 (文春文庫)

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写真集 関東大震災

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手記で読む関東大震災 (シリーズ日本の歴史災害)

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津波から生き残る―その時までに知ってほしいこと

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TSUNAMI―津波から生き延びるために

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