軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

ドロ船沈没=国民の判断が下された

今朝は雨模様だが、何とも気分のいい朝になった。第46回衆院選で、民主党の野田政権が大惨敗したからである。

メディアもここまでは予想していなかったと見えて、解説に苦労しているようだが、過去3年余の民主党政権が何をしてきたかを顧みれば、当然すぎる結果だと言えるはずだ。国民はよく見ている!

石原氏や橋下氏に、意味不明な、というよりメディアの意図的な愚問を発して、「もっと勉強してから質問してほしい」といわれているのがその証だろう。
今までは、メディアを敵に回すと票に影響することを恐れて、適当な答弁をしていた議員たちだったが、これからは変わることだろう。第4権力の先も見えてきた…

私は、広報室長時代、御巣鷹山事故に関して取材を受け、航空機の動きやヘリの動きについて解説した時、どうやら理解できた「モーニングショウ」の司会者が、スタッフに向かって「やっぱり来てみるもんだな〜」と傲慢な発言をしたことが忘れられない。
つまり、素人が「軍事や防衛などの専門分野」を「適当に」解説していると知り、軍事以外の政治や経済に関する報道内容も、同じレベルなのでは? 正確なのはプロ野球の結果ぐらいか?と思ったものだ。


さて、国民の審判は下された。ワンパターンだった自民党政権の利権かぶれにいや気がさしていた国民は、気分一新を期待して「二大政党論」に惑わされ、ゲバ集団を選んでみたが、とんでもない連中だったと気が付いた。これじゃ『あさま山荘事件と同じだ』と気が付いたのだろう。

≪看板に偽りあり!≫

≪国民はだれも支えてくれなかった!こうしてドロ船は沈没していった!≫

大物議員が次々落選!とTVは特集しているが、どこが“大物”なものか。今まで報じられてきた次の週刊誌を見ればはっきりしているじゃないか。
一三人の大臣中八人も落ちる(小選挙区で)のは異常だというが、そもそも大臣そのものが[不適格者]だったことが証明されたにすぎまい。



≪驕る平家は久しからず…!≫

≪こうならなくてよかった?!≫

この結果を見て想像したのだが、案外、野田首相は“隠れ何とか”で民主党を内部から解体しようとしてのではないか?
「自分の生活が一番」である「壊し屋」さんも、未来に取り付いて内からぶち壊したのじゃないか?
そうだとすれば「日本国のために」大いに功績があったことになる!

何はともあれ、暗くてストレスが鬱積していた今の日本に、明るい陽射しが見えてきたことを祝いたい。
安倍氏も、与えられたこのチャンスは、≪敗者復活戦≫であることを肝に銘じ、二度と無様な退陣をしないでほしい。勿論健康管理を大切にして…


ところで、人民に選挙権も与えない独裁国家・中国は「新政権誕生は、外交政策を再策定し、隣人のイメージを変えるまたとない機会だ。新指導者は理性的な外交政策をとるべきだ(新華社)」とぬけぬけといっている。
理性に欠けた独裁国家にそんなことは言われる筋はないから、そっくりそのままお返ししたいものだが、中国の識者が開票前に「安部晋三氏は2つの顔を持っている。領土と安全保障問題で強硬な姿勢を崩さないとみられるが、経済面などで温和な対中政策をとる可能性がある(産経)」と話したという。
二つの顔を存分に発揮してもらおうじゃないか。しかしながら、経済面では穏和になる必要はなかろう。
あれほど日本企業にひどい仕打ちをしたのだから、国際常識で言えばまずその償いをすべきは中国の方である。
そんなことはメタミドホス・ギョーザ事件での対応を見れば予想できたのだが、わが政府はこれまた“うやむや”にして追及さえしていない。

安倍氏は、前回就任後、いの一番に中国を訪問し、靖国神社参拝を中国式の「うやむや方式」でまやかし、英霊と国民の信を一気に失う大失敗をしたが、今回はそれを猛反省して日本国の首相として当然の責務を果たすべきだ。

さらに、憲法改正を推進するのは当然だが、その前に集団的自衛権の解釈を変更し実行できる処置をとっておかないと、来年春ごろにとてつもない大変動が起きるかもしれないから、それに備えておいてほしいと思う。とりあえずでもいいから、自衛隊が動きやすくしておいてほしい。
「二〇一二年危機」の結末は、来年に持ち越されると私は見ている。韓国も不安定、北朝鮮はさらに不安定、中国も国内騒乱が起きるとみている。そんな周辺諸国に≪公正と信義≫は期待できないからである。もちろん、中東・欧州も相変わらず不安定だ。


何はともあれ、景気回復も大事だが、3・11の後始末も先送りされて被災者は犠牲になってきた。
速やかに復興策を軌道に乗せることと、国家安全保障の基盤を確立してほしいと思う。
民主党政権下の三年余で多額の「授業料」を払って体験したことは、体のいいことばかり並べる「口先男ら」に騙されてはいけないということだった。今回は、有権者自身が≪巧言令色少なし仁≫であることを身をもって知ったということだろう。


年末から来年にかけては、日本の将来がかかった大きな転換点だが、気がかりなのは投票率が伸び悩んだことである。
更に異常なのは、有権者がふるい落とした“わけあり”候補者が、ヌケシャーシャーと比例で復活することだ。
せめて選挙区と比例制で選出された区分を、バッジの色で区別できないものか??比例で浮かんだ議員のバッジは「銀」色にするとか。
次回の参院選では、若者たちの意識改革が進むことと、比例制度の是非を含めた選挙制度の抜本的な改革を期待したい。

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