軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

中華思想丸出し!

中華思想」とは≪中国が宇宙の中心であり、その文化・思想が神聖なものであると自負する考え方で、漢民族が古くからもち続けた自民族中心主義の思想であり美称である。漢民族とは異なる周辺の辺境の異民族を文化程度の低い禽獣であるとして卑しむことから華夷思想とも称す。また夏、華夏、中国とも同義である≫とされる。


実力が伴わなかった頃は、比較的静かだったが、2008年の北京五輪で“成功した”と勘違いして以降、ことごとに「中華思想」を表に出して、周辺諸国、いや、今ではオバマ率いる米国までも“文化程度の低い禽獣”と扱うようになったらしいが、南シナ海での衝突事件では強欲さと同時に彼らのIQも低いことを証明した。
「自分のものは俺のもの、他人のものも俺のもの」というわけである。


しかし今回の被害者“小国・ヴェトナム”は、敢然とこれに立ち向かっている。1979年2月に侵攻してきた中国を追い返した体験が、生きているに違いない。
しかしわが国のメディアの中には、中国という国を、いささか誤解しているところがあるから心配だ。例えば今朝の「産経抄」である。


≪記念日まで1カ月近くもまだあるというのに、強烈な前宣伝をやってくれている。中国は、四半世紀前に起きた天安門事件の研究会に出席した、というだけで弁護士ら5人を拘束したほか、70歳の改革派女性ジャーナリストもしょっぴいた。


 ▼事件は、胡耀邦元総書記の死去がきっかけだった。改革派だった胡氏をしのび、民主化を求める学生らが天安門前広場に座り込んだ。膠着(こうちゃく)状態がしばらく続いた後、党首脳が鎮圧を指示。1989年6月4日未明、人民解放軍が無差別に発砲、多数の死者が出た。

 ▼「多数の死者」としたのは、当局が報道管制を敷いたため、今なお「数百人〜数万人」まで諸説飛び交っているからである。中国民衆を守るはずの解放軍が民衆に銃を向けたこの事件は、中国現代史の「不都合な真実」となった。

 ▼2年ほど前、何人かの中国の若者と話す機会があったが、彼らは靖国神社は知っていても天安門事件は誰一人として知らなかった。学校では教えてくれず、新聞やテレビもほとんど報じないからだ。

 ▼事件後、西側諸国は一斉に対中経済制裁を発動し、中国経済は危機に陥った。それを救ったのが、日本である。事件の翌年、海部政権は早くも円借款の凍結解除を決めた。これをきっかけにして各国は次々と制裁を解除していった。

 ▼あのとき、日本が情けをかけていなければ、中国はどうなっていたか。一党独裁体制はとっくに崩れ去っただろうし、少なくとも尖閣諸島沖や南シナ海で暴れ回ったりしていないはずである。民衆を弾圧した怪物を助けてしまったばかりに、日本は恩を仇(あだ)で返されている。天安門事件の教訓をくみ取るべきは、目先の利益に目がくらんで正義を見失ったこの国の政治家たちである≫


「党首脳が鎮圧を指示」したのは、この国は依然として一党独裁国家であることを示しているのであり、そんな国の軍隊が「中国民衆を守る」はずはないではないか。
天安門≫で示したように、今でも党の軍隊=暴力装置であることを示したに過ぎない。

そんな国であることを知りもしない海部政権が、制裁解除して、天皇までも利用したことをお忘れか?
あの時日本が情けをかけていなければ…というが、情けをかけた裏を調べるがいい。当時も今も、政治屋はシナを助けようと懸命であり、その意図を受けた外務省も、未だにODAという名の“盗人に追い銭”を差し出しているが、その裏には、企業からのプレッシャーがあるとみてよいのではないか?
「金と票」しか頭にない政治屋が「民衆を弾圧した怪物を助けてしまった」のであり、その裏には≪目先の利益に目がくらんで正義を見失ったこの国の政治家たち≫ではなく、企業家らがいたのは、先日の高村議員を筆頭に超党派議員団が訪中したことで明々白々だろう。
おそらく安倍政権の強固な姿勢に反発した“中南海”の指示で、商売が意のままにままにならず、利益が上がらなくなって困っている我が国の経済団体がせっついて行かせたに違いないのだ。しかし高村氏は、今回は相手の罠にはまらなかった。
国家国民のことなどどうでもいい?考えの企業家らの行動には天罰が降りかかるだろう。やがて商船三井株主総会で分かりそうなものだろうに。


今朝の宮崎正弘氏の「世界早読みニュース」には、
≪上海の松江地区に1994年から操業するトイレット設備メーカーの東陶工場で、「賃上げ」を要求する従業員らの山猫ストが継続中であることが分かった。
 5月6日からストライキに突入、従業員数百名が参加、殆どの生産が停止している。

 中国に限らず、インドではトヨタ工場で労使対立、会社側が工場をロックアウトした。
 タイでも政情不安から生産に支障が出始めた。世界のシェア争いという会社命令とカントリーリスクを比較し総合的に判断しながら、日本企業は各地に分散投資してきたわけだが、やはり中国偏重は否めない≫
と悲観的な記事が出ている。


中国の“指導者たち”がいかにレベルが低いかは、彼らの言動を見ればすぐに気が付くはずだ。気が付かない者はさらに程度が低いのか、それとも何か“握られている”からだろう。

例えば、自民党野田毅議員らが「アジア・アフリカ問題研究会」で訪中したが、共産党序列4位の愈正声人民政治協商会議主席は「日中間の現在の難しい状況は必ず打開できる」とまず“飴をしゃぶらせ”、その条件として≪安倍首相が靖国参拝をやめれば解決の道は開ける≫といったそうな。
尖閣についても≪係争中であることを認めてくれればいい≫と語り、日中間の現状は≪安倍首相がある意味では作ったものだ≫と言ったらしい。


盗人猛々しいとはこのことをいうのだが、野田氏は「日中間の4つの基本文書を大切にしないといけない。反日や反中を拡大させることは慎んでいかないといけない」と訴えた(産経)そうだが、何とも腰が引けていて見苦しい。
彼らが合意文書を大切にしたことがあるか? 過去にさかのぼって、虚構文書をでっち上げ、それを元にユスリタカリに狂奔しているではないか?
こんな連中に「大切にしないといけない」などといっても効き目はあるまい。
ましてや「反日や反中を慎む」などとは狂気の沙汰だろう。
今までこんな調子で来たから、彼らに完全に足元を見られ、国民が苦しんでいるのだ。
田母神君が統幕学校長だったとき、相手の将軍が理由なき日本非難をしたのに対して、堂々と反論したことがあったが、そのくらいの気構えがなくて、中華思想に凝り固まって相手のことなど聞く耳を持たない連中の目を覚まさせることができるというのか!
彼らが信用しているのは、皮肉にも「石原慎太郎氏と田母神俊雄」であり、あとは≪チョーニチ新聞≫はじめ小ばかにしているだけだ。


ヴェトナム艦艇に体当たりしてきたのは中国艦艇であるというれっきとした証拠映像があるにもかかわらず、平然と「ヴェトナム側がぶっつかってきた」とうそをつく国だ。

南シナ海で、ベトナムの漁業監視船に体当たりする中国船(ベトナム政府提供・共同)≫

更にこの問題について、中国外務省の例の高圧的な「おばさん」は、米国の批判に対して「事実を無視した無責任な言論」と反発し、菅官房長官の発言にも「困っているときにつけ込んで(中国に)危害を加えようとしている」と、日米に対して【あれこれ言うな】と反発した(産経)。

≪彼女の“素顔”が見たいものだ=産経から≫

実は中南海は、今とてつもなく根が深い≪政権闘争≫で困っているのだ。だからこんな時に“危害を加えられること”が怖いのだ。これが彼らの“本音”だろう。
中華思想”とはこのように、話し合いで解決できる相手ではないのである。19〜20世紀にかけての大陸の混乱と、列強の行動を見るがよい。
そんなレベルの民族を、自己利益追求のあまり、世界第2の経済大国に押し上げてしまった国際資本主義社会は、今そのしっぺ返しを受けているというところだろうが、自業自得だとはいえ、その負担を一般国民が負うのでは不平等だろう。

特定近隣アジア諸国(といっても主として2国だが)とは、深くかかわらない方がいい、やがて今に企業の「満州引き上げ」が始まるぞ!と私はいい続けてきたつもりだが、彼らが蒙った大いなる負の遺産だけは、商船三井のように自己負担でやり遂げていただきたい。これぞ≪安物買いの銭失い≫だ。


ところで、退官直後からかかわってきた学生たちの活動が軌道に乗り、立派な業績を上げている。
今日は送られてきた書籍をご紹介するので、彼らを支援していただきたいと思う。50代〜の特に“だらしない男性”の犯罪が目につく昨今、これからは彼らのような30代以下の青年たちの自覚に期待したい。それ以外に救国の道はないとも思っている。

沖縄戦跡・慰霊碑を巡る=三荻祥(みつおぎ・さき)編:明成社刊:¥1200+税≫
沖縄勤務時代、これほどの案内書があれば、名所旧跡めぐりに合わせてめぐることができ、苦労しなかっただろうと思う。私が個人的に廻ったのはこの30%にも満たない。

本書の「はじめに:本書を利用されるみなさんへ」と、内容の一部を紹介しておく。

「修学旅行のため、沖縄を訪れる学校は年間約二千六百校以上、人数にして四十五万人以上にものぼります。しかし、これらの学校の多くは、美ら海水族館の見学や琉球ガラス作り体験などには一所懸命に取り組むのですが、沖縄戦を深く理解することにはあまり熱心でないような感じがします。
平和公園を訪れても、全国各地の慰霊塔が立ち並ぶ摩文仁の丘にまで登る学校は減ってきています。
 そこで本ガイドブックは、沖縄を訪れる皆さんが、なぜ沖縄で戦争が起こったのか、沖縄県民や県外の人々はどのような気持ちであの戦争を戦ったのかを考えていただくきっかけとなるよう編纂しました。県内各地に建立されている代表的な慰霊塔や塔にゆかりのある人物をわかりやすく紹介していますので、修学旅行や調べ学習等にも是非ご活用いただけたらと思います。
 また、中高生、学校関係者以外の大人の方にも、沖縄を訪問される際には、是非読んでいただきたいガイドブックです」


≪戦跡と慰霊碑各個に案内と解説がついている≫

これが学生たちが発行しているしおりで、今月で238号になる。
主として日本再生を願う全国の大学生たちの意見発表の場である。発行は「全日本学生文化会議(03-3476-5759:FAX・5716)」購読料は¥3000/年間である。

もう、この国は捨て置け! ー韓国の狂気と異質さ (WAC BUNKO)

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大東亞戦争は昭和50年4月30日に終結した

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