軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

中国共産党の終わりの始まり

中国共産党の終わりの始まり
先日、地上波TVのニュースで、中国で完成したばかりの橋が崩落した瞬間の映像を見て、思わず中共の終わりの始まりか?と感じたのだが、とうとう≪天安門広場≫で象徴的な事件が起きてしまった。


≪沈みゆく五星紅旗が象徴的だった!=TVから≫


“事件”を起こした四輪駆動車は、歩道を暴走した後に毛沢東肖像画の下で炎上したが、人民大会堂が近くにある天安門周辺は普段から鉄の柵などで厳重に警備されており、この歩道に車は入りにくい。その上この日は同大会堂では習近平主席はじめ要人が集まって会合を開いていたため、厳戒態勢が敷かれていたというから、たまたま開いていたのか、あるいは警備ミスなのか、それとも“同調者”が開けていたのか、いずれわかることだろうが、中共政府要人に与えたショックは大きかっただろう。
つまり、政府要人の目の前での抗議活動と受け止められるからである。事件そのものも重大だが、警備上の問題の方も大きい。


≪28日、中南海のおひざ元で起きた突入事件=産経から≫

予想通り政府は、天安門事件で大虐殺した学生らの遺体をたちまち撤去したように、今回も直ちにこの事件を跡形なく隠蔽したが、この事件では車の3人を含む5人が死亡し、外国人(日本人男性1人)を含む38人が負傷したから、国際的事件になってしまった。
普段は観光地として有名な天安門広場だが、ここ数年、官憲らによる暴虐な迫害を訴える民衆が各地から集まり、抗議活動が繰り広げられ、国内外で注目を集める舞台になっていたから、いかに強権を誇る北京政府でも、人の口に戸は建てられまい。


大紀元日本は、「この度の事件も抗議のために故意に起こしたものではないかとの見方が強い。過去の事件を受けて、警察当局が厳重な警戒態勢を敷く地域でもあるだけに、国内外に大きな衝撃を与えた事件となった」と報じた。


今朝の産経によると、中国報道官は「調査中」としながらも、≪新疆ウイグル自治区で頻発している暴力事件には「断固反対し、打撃を加える」と強調した≫という。

これからはウイグル族に対する容赦ない暴力的取締りが執拗に繰り返されるはずだ。表向き「国際テロ組織に対する合法的取締り行為」という名目で。
シリア大統領も顔負けの事態になるかもしれない…


その昔、毛沢東は第2次世界大戦終了直後の隙をついて、チベットを攻略して併合した。
台湾も併合したかったのだが、金日成朝鮮戦争を引き起こしたため戦力を奪われ不発に終わっている。
今回は、おそらく一気にウイグル人の若者たちを一網打尽にして、政権が安定していることを世界に強調しようとするだろうが、もし実行すれば、中国政府はとてつもない代価を払う羽目になることは必至である。アメリカは泥沼化を恐れてシリア介入をかろうじて控えたが…

第一、現在西太平洋上に展開している強力な?新鋭海軍力を発揮することは不可能だし、国内人民抑圧のために配備している陸軍部隊も、ウイグル“攻撃”のためには他の地方から大部隊を移動させねばならない。
しかし、今やネット時代、一兵士にいたるまで情報は浸透しているから、汚職まみれで出世街道を駆け上がってきた高級幹部の命令がどこまで徹底するかは疑問である。

世界の軍事関係者は、人民解放軍の動きに関心を持って見つめているだろうが、私が“残念”なのは、こんな情勢を読めなかったわが政府の対応である。
つまり、情報不足もさることながら、「影におびえて」勇気と決断力を持って≪大東亜戦争≫に決着をつけるべく、靖国神社に首相が参拝しなかったことだ。
巷に喧伝されている米国の“忠告”は疑わしい。仮にそうであっても、この問題は日本固有の問題であり、参拝してもしなくても、中韓両国政府の「反日決意」は不変なのだから、堂々と参拝して、戦後の問題に決着をつけるべきだったのだ。それが「戦後レジームからの脱却」という最大の課題のはずではなかったのか?
中南海の心配事は「それ」どころではなかったのだが、それをわが政府関係者は読めなかった…。


2002年9月17日の日朝首脳会談で、金正日総書記が「拉致を認めた」時もそうだった。
あの時“絶句”してなんら処置できず、絶好のチャンスをみすみす逃した首相が、今や「反原発」で意気盛ん、老人性自己顕示欲症候群かと見まがうほどだ。
未だに「自民党をぶっ壊したい」のだろう。

≪本性が現れた?元総理…韓流おば様方もやっと気が付いたかな〜=産経から≫


それはさておき、油断できないことが進行している。
前回、中国の地図には、尖閣が「福建省所属」になっていると私が書いたのを見た「月刊中国」主幹の鳴霞女史から、≪地図ではなく中国地理図表(高等学校の教学参考用)であり、この新しい地図集の中で日本領土魚釣島と赤尾嶼を中国福建省の版図に組み入れた≫として、コピーと中国出版社の電話番号は010−83060930(www.sinomaps.com)とまで教えていただいた。
お礼申し上げ、改めてそのコピーをご紹介しておこうと思う。


≪2010年1月第1版とあるから、それ以前はどうしたの??といいたくなる。≫


≪こうして“さりげなく”歴史を変えるのが支那の特徴。文科省は抗議したでしょうね≫

たまたまタイミングよく、黄文雄氏からも新著が届いた。

最終章の「これからの中国」には、
≪歴代王朝の末期にみられるような天下大乱は、その同時崩壊によって引き起こされる社会現象の一つである。
例えば人民共和国の時代になっても、北京だけが栄え、地方はその恩恵を享受することができなかった。もっとも豊かな地方である東北(満州)や上海の税金はずっと搾取、略奪され、没落していた。陝西の民衆よりも中央の京官(中央政府高官)やバックの上海幇を肥やしていた。だから陝西の反中央政府の勢力は「石炭は陝西人民のものであり、京官(北京)と上海幇のものではない」と石炭列車を襲撃、組織的ゲリラ戦を展開して行く。中国の中央vs地方との対立は、内部矛盾と葛藤を昂進させ、必然的に同時崩壊の危機を招く可能性をはらんでいる≫とある。

鋭い視点だが、今回の「天安門事件」は、言論の弾圧を一層強化しつつある党の通達発信と同時期である。
今や広大な大陸内を縦横無尽に駆け巡っているのは、京官たちの高級車ではなく、瞬時に伝達できるネット情報といっても過言ではない。
これらの自由意思に基づく世論は、国内に限らず全世界に瞬時に放出されていくから、いかに京官がいくら人員を増やして、潰そうとしても追いつくまい。
漸く?矛盾に満ちた中国共産党政権の末期症状が露わになったといえる。来年が勝負時だろう……


他方大陸に対する1000年の恐怖のDNAがしみ込んでいる朝鮮半島の政権、特に南側は、何をやってもこの程度、これまた世界から孤立するのも近いが、いずれにせよ親亀がこけたらひとたまりもあるまい。

≪日本製の靴を履いて“揚足”とられた朴大統領=見出しに座布団一枚!=産経記事≫


西村眞悟氏の「愚かな国の愚かな大統領(WiLL・12月号)」と、合わせて遠藤誉女史の≪「朱建永教授拘束事件」の真相≫をご一読あれ。
両方の論文共に示唆に富んでいる。

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