20日は、昨年10月に遠藤浩一教授から依頼されていた「国防とは何か==日本文明の守り方」という題で「拓殖大学オープンカレッジ」で講義した。
当日はあいにくの雨だったにもかかわらず153名の熱心な聴講生が参加してくれ、14枚の質問用紙の内容も質の高いものだったが、何しろ時間が足りなかった。
“軍隊ではない”自衛隊は、何から何を守るのか?というのが最大のテーマだったが、戦後、統帥権を失った日本政府の組織における「自衛隊」は、「防衛省」という、あくまでも統治だけが主眼である国家行政機関の国土交通省隷下の海上保安庁や、内閣府の下にある警察庁並みの組織の中の“実力部隊”に過ぎないと私は思っている。
したがって、戦後憲法によって国民の国防意識は大きく後退したのであり、国民の3大義務も、軍務が消えて「労働の義務」となり、国を守るという必要性を国自体が必要だと考えなくなったのだから、国民が国防意識を抱くはずはなかった。
そんな中で「自衛隊が守るべきものは何か?」となると、国民の生命と財産というような警察権の行使程度に縮小されてしまっているのである。
国民の生命と財産は、本来警察が確保すべきであり、軍隊の存在意義はほかにあるべきではないか?というのが私の所論であったが、ここでは省略する。
参加者からの質問は、国連の敵国条項から、軍法会議、政治家の質、自衛隊内で北一輝の思想を学ぶことがあるのか、尖閣事案、シナの侵攻に対する対処法、普天間基地移設問題、東京裁判史観、天皇陛下の戦地ご訪問と靖国参拝問題、日中闘わば…、サイバー攻撃対処、集団的自衛権問題、憲法9条改正には何年かかるか?日本の核武装論などなど、多岐に渡ったが、とても時間内にはお答えできないものが多かった。
しかし、国民の危惧や疑問点が明瞭に伺えて非常に有益だった。1月17日には、本題について靖国会館で国防講座を予定しているので、忌憚なく意見交換がしたいと思っている。
26日は早朝から恒例の先祖の墓参りに出かけたが、首都高は事故や渋滞だったものの、無事に通過してご先祖様に一年のお礼をすることが出来た。
福島は雪が降っていたものの、墓地に到着すると日がさしたので、ご先祖様のご加護だと実感した。
その夜は作並温泉まで足を延ばしたが、積雪でパーキングに入れるのに苦労した。そして楽しみにしていた温泉に入ったのだが、マイナス3度の中で露天ぶろに入ったからかその夜から咳が出始めた。翌朝は屋内風呂で我慢したが、やはり野外の寒さは尋常じゃなかった…。
翌日は石巻に向かい、神社で恒例の大祓の儀に参加した。実にすがすがしい気分になったが、天の言葉は実に短いもので、来年をどうとらえるべきか迷いそうになる。私は世界的な大きな事件が起きると思っているのだが、神は具体的な示唆は与えられなかったから、人間がしっかり思考力を高めて切り開け!ということだろうと解釈した。
それにしても今年の事件事故はこれまた尋常じゃなかった。天譴災異というべきもので、人間の傲慢さに対する天界の仕打ちに思えた。
来年その仕打ちを受けるのはどこか?となると、だれしも推測できるだろう。そう、天を天とも思わず、地を地とも思わず、人を人とも思わない傲慢な国・・・自然を破壊し、空気も水も汚して恥じない国・・・
おそらく天に唾して恥じない彼らに天罰が下るのじゃなかろうか?と思われる。その時隣の国々に被害が及ばねばいいのだが。
ところで、お正月準備で神棚の清掃に入ったのだが、お榊は「輸入もの」が多いということは知っていたものの、しめ縄はじめお正月用の神棚用品にも「輸入もの」があるのには驚いた。
良心的な店では「国産」と書かれているからわかるが、値段が安いもののほとんどが「アジア系外国製品」なのだ。
神を信じず、宗教を禁止している共産国が、隣国にそんな神聖な行事用の製品を輸出しているとは驚いた。
おせちについても、食品の中に紛れ込んでいることは先刻承知だったが…
そこまでやるか〜と思ったが、無関心、無神経な我が国民の方がいかがかと思われる。何も「外国製しめ縄」を目の敵にして排斥するわけじゃないが、無宗教国で人民の信仰を許していない国が作った“神具”を、日本古来の神々はどんなお気持ちで見ているおられることだろうか?と疑問に思ったのである。
尤も、八百万の神々をいただく国がらだから、気にされてはいないかもしれないが…
神道の象徴である国技・大相撲でも日本人から最高位の横綱が出ないのだから、しめ縄ごときを問題にしても始まらないのかもしれない。
何かしら、日本人の本来あるべき心構えが、知らないうちにどんどん失われていっている気がしてならない。どこが悪いのだろうか?
京都の高級料亭を、日本人が知らないうちにシナ人が買い占めていたように、やがてこの国もすべて買い占められてしまうのか??
ところがその高級日本家屋を買い占めた本人一族が、シナで捕まったという。
江沢民(上海派)、胡錦濤(共青団派)、習近平(太子党派)という三つの派閥の熾烈な闘争で、江沢民派は徐々に力を失いつつある。
反日教育の指導的立場にあった江沢民派が衰退することは、わが国にとっては願ったりかなったりだが、残る二派の戦いはこれからである。
この二派は、人脈的にはつながっているところが多いといわれてきたが、「一つの山に2匹のトラは住めない」のがこの国の“掟”である。
やがて一つの派閥になるのだろうが今のところ胡錦濤派が不利のようだから、当然現主席である習近平主席の太子党派が全権を握るのだろう。
中国共産党は、国家と軍を指導する立場にあり、この国の頂点である。したがってその頂点に立つ習近平主席は、全体を思うように動かすことが出来る“皇帝”なのだ。
中共解体の危機は過去に2度あった。一つは毛沢東の文革であり、二つ目は、江沢民指揮する反日愛国時代である。
この時生じた国家経済の危機による貧富の差と不平等に対する人民の怒りにつけ込んで、高級幹部らの子弟たちによる“合法的”国富横領が始まり、共産党幹部らは、その甘い汁を求めて群がった。
しかし、一部の識者は、父・習仲勲の「だれも信用してはいけない」という思想を受け継ぎ、トウ小平という黒社会を支配してきた男のやり方を学んだ習近平は、いずれ天下の権力を握った暁には、紅衛兵として下放された時の恨みを晴らしてやろうと虎視眈々とその機会を狙っていたのだという。
とすれば頂点に立った今、「腐敗者と既得権益者」を一掃する≪反腐敗運動≫を起こしたなぞも解ける。
しかし彼はにじり寄ってくるごますりや助命懇願幹部らには容赦せず、冷徹に処分した。それが自分自身の強固な決意であることを示すために、姉・斉橋橋の息子・斉明を反腐敗で逮捕し、親族でも許さないことを示したのであった。
これが既得権者らに与えた影響は極めて大きく、習近平に反旗を翻すことは自滅だと悟らせる効果があった。
このような彼の強固な反腐敗撲滅運動の行き着く先はどこか?
識者は、習近平は「共産党を解散」して「共産党独裁」から北朝鮮のような「習個人の国家建設=習王国」または、米国を見習って「習近平大統領の下の共和制」に移行しようとしているのではないか?というのだが、一気にそう動くことは無理ではなかろうか?ましてや共和制は無理だろう。
いずれにせよ一山もふた山も越えねばなるまい。その間にどのような事象を彼は起こす気だろうか?下手すれば暗殺は免れない。その危険をも敢えて冒して「共産党を解散する」理由があろうか?
「暴かれた中国の極秘戦略(まどか出版)」の著者、袁紅冰氏は「習近平、愈正声といった≪太子党≫出身者は、名門のお坊ちゃまたちで、贅沢や遊びは負けないが、国政を動かし天下を統治する才能を持たず、彼らに国政を任せるなど、八百屋で魚を求めるが如きないものねだりであり、台無しにしてしまうのが落ちだろう。
現在の中国共産党は、無知蒙昧な烏合の衆による魂のない暴政である。こうした状況の下で、ごますりこびへつらいの技と高官への身の程知らずの高望みの慢心をめぐらして、誰もが権力闘争の陰謀の策を弄することばかり考え、大権を争っている。それ故、政策指令の上意下達が滞り、中央の弱体化により下部組織の統制が効かなくなり、権力抗争はとどまるところを知らず熾烈さを加えている」(2010年)と分析していた。
そんな習近平が、大権をほぼ握りつつあり、絶対的権力を誇示して悪の限りを尽くしていた感のある江沢民とその一派は、徐々に権力の座から排除されつつあるとみてよかろう。
とすると習近平の独裁が現実味を帯びてきたことになるが、絶対権力を握るためには次に何をやるのか?
袁紅冰氏は「無知蒙昧な烏合の衆」と評したが、そんな彼らにもまねはできる。とすれば、熾烈な権力闘争から人民の目を外に向けさせるため、適度な軍事的刺激を求めることはなかろうか?そしてその圧力を加えることが出来る相手はいるか?トウ小平が「懲罰を食らわす」と称して侵攻した、ベトナムはどうか?
国境周辺のいざこざを見れば、シナの当面の敵はベトナムと日本だといえる。しかし、日本は“辛うじて”集団的自衛権を保有すると米国に伝え国民も目を覚ました。つまり日本の後ろに控える米国の存在はシナにとっては重荷である。とすれば、トウ小平がとったより楽な方策であるベトナム侵攻はあり得るか?
当時若かりし習近平は、軍事書記として、ベトナム戦争計画に携わっていた。
何やらきな臭くなってきたが、用心するに越したことはあるまい。
13億の人民は、PM2・5に苦しんでいる。飲料水もシナの10大水系は大半が修復不能の深刻事態に陥っていて、工業廃棄物汚染で危険極まりなくなっている。
≪シナの河川汚染:工業廃棄物などの汚染水をパイプで池に流しもむ(ウイグル)=インターネットから≫
そんな自然破壊を放置したまま、軍事に巨額の投資を続けているが、新型国産機は相次いで墜落し、遼寧号は動かず人民は軍を信用しなくなりつつある。
≪墜落したシナ空軍開発の対艦攻撃任務を持つ殲轟7“飛豹”:12月23日午後3時ころ、陜西省涓南城北沙王大橋で墜落し少なくとも2人以上が死亡した。=インターネットから≫
これじゃまだまだ海洋には出てこれまい。パイロット諸君には気の毒だが、機体がこれじゃ練度向上は困難だろう。
しばし陸上航法訓練で、練度を上げるしかあるまい。
習主席が、冷静に分析して決断することを期待したい。
マ、いずれにせよ、これらのすべてはシナの国内事情であり、内政干渉するつもりはないが、少なくとも周辺諸国に悪影響を与えてほしくない。
来年の焦点は、そこに尽きると私は思っている。
安倍首相には事に臨んでは毅然と対応してほしいものである。部隊は自信あふれる最高指揮官の厳然たる命令を待っている。
何はともあれ、平成26年もあと1日限り、来年は天変地異に加えて、人的紛争が各地で拡大しないことを祈りたい。
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孫子の兵法はやはりシナ人向けであろう。だからシナ人の兵法はこれに習っているとみるべきで、その観点から読み解く必要がある。
著者はオバマ大統領の悲劇、イスラム圏を生んだ英米などは孫子を知らないが故の悲劇だという。つまり、中、韓、北朝鮮は孫子の兵法で動いているというのである。そしてその意味では、安倍外交は孫子を超えているというのだが…
日本にも古来からの戦術書があるが、旧海軍では武士道精神の原点を読み解くものとして「闘戦経」を兵学校、海軍大学では教えていたようだ。
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