軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

人生、舐めたらあかんぞ!

28日の産経抄子はこう書いた。

≪教員志望でもあった若者に一体何が起こったのか。相模原19人刺殺事件の謎は深まるばかりだ 
 1998年夏、英国中部の町で、開業医が15人もの患者を殺害する事件が発覚した。往診先で患者に大量の薬物を注射して殺害する手口である。医師は終身刑が確定した。ところがその後の調べで、被害者が200人を超えることが明らかになる。動機だけがわからない。医師は何も語らないまま、刑務所で自殺してしまった。
 ▼相模原市の障害者施設で19人の入居者を刺殺した植松聖容疑者(26)は、今年2月ごろから凶行を示唆する言動を繰り返していた。「障害者なんていなくなってしまえ」。犯行後もこんな供述で、強い殺意をにじませている。
 ▼もともと地元では、子供好きで「きちんとあいさつできる青年」との評判だった。教員志望でもあった若者に一体何が起こり、弱者に憎悪をむき出しにして、刃を振るうようになったのか。やはり謎は深まるばかりである。
 ▼「心神喪失による無罪」。衆議院議長に宛てた手紙にあった、無罪を期待するような虫のいい記述も気にかかる。警察車両のなかでは、カメラに向かって笑みさえ浮かべていた。植松容疑者が罪の大きさを思い知り、被害者に心から謝罪する。そんな姿を少なくとも今は、想像することすらできない。
 ▼ノルウェーから衝撃的なニュースが入ってきたのは、5年前のちょうど今頃だった。右翼過激思想に傾倒する男が、爆弾を仕掛け銃を乱射して77人を殺害した。死刑も終身刑もない国で、男は禁錮21年の判決を受け服役中である。
 ▼といっても刑務所内では寝室や運動部屋など3部屋が与えられ、テレビやゲーム機も使える。快適な獄中生活のなかで、男は罪を悔いるどころか、さらなる待遇改善を裁判所に訴えた。それが認められたというから、驚きである≫


今朝の産経には、犯人はやはり薬物依存症だったと書かれている。では措置入院でどうして“有効な措置”が取れなかったのか?
いつも事が済んでから、各所管役所の連携がよくなかった…などと反省されるがそれでは遅いのだ。なぜ機能しないのか、日ごろから関心を持っていないからである。つまり「軍事的発想がない」危機管理能力の欠如である。
だからいつも「まさか…そんなことが起きるとは想像もできなかった」と言われておしまい!
それでは犠牲者が浮かばれまい。こうして怨念は積み重なっていく…


この事件で世の親御さんたちには、日常生活の中に「異常な薬物」が氾濫していて野放しになっていることがおわかりになっただろう。
清原事件もそうだが、後を絶たない芸能人の不始末や逮捕事例がそれを物語っている。そしてメディアはそれを興味本位に伝えるだけ。厳しい措置を政府や関係部署に要求しない。それは裏に○○○がついていることを知っているからだ。ある意味みんなグルなのだ。
それを助けているのが「人権」という、得体のしれないワードである。それは「加害者」には有利に作用するが、「犠牲者」はまったく適用されない…。


今回の犯人もそうだが、“連中”は世の中を見くびっている。いい大人が、薬に頼らねばならないということは人間としての自立心が欠如しているからに他ならない。つまり、弱い存在なのだ。彼らこそこの世に存在意義はないというべきだろう。そしてここにも「弱者救済」などという奇妙なワードが使われるから、関係する役所は及び腰になって何もしない。つまり見て見ぬふりに徹するのだ。だから調子に乗った連中は、相手が弱いとみるやすぐにブチ切れて、強そうに威張り散らすのだ。すると“善人たち”は腰が引けて手が出せない。
外交も一緒なのだが、外交官には喧嘩した経験がないから、相手の意のままに金を払う。しかも自分の懐からではなく国民の金を…


更に最後が“徹底”している。≪心神喪失≫という逃げの手だ。弁護士も裁判官もこれには刃向わない。皆「盗人に追い銭」渡して口をつぐむ。
産経抄子が「といっても刑務所内では寝室や運動部屋など3部屋が与えられ、テレビやゲーム機も使える。快適な獄中生活のなかで、男は罪を悔いるどころか、さらなる待遇改善を裁判所に訴えた。それが認められたというから、驚きである」と書いたように、今は加害者の人権が過保護なのであり、刑務所という別世界では、人権で“過保護”されているから、犯人は悠々自適の生活を送ることが出来るのである。自分は他人を殺しても、罰として死刑に処せられることはまずない。「殺し得、殺され損という世界・・・」どこかが狂っているとしか思えない。
そして狂っているのは何も犯人ばかりではないのである。常識人(と思われる)方々もどこか“狂っている”のだが、世間はそうは考えない。

要するに犯人も、罪人も、はたまた一部のメディアや“実力者”も「世間と人生をなめている」のだ。「人生、舐めたらあかんぞ!」と言っておきたい。


ところで東京都知事選挙も、今日が最終日、いよいよ明日は投票である。公平を公言するメディアは、3人だけに的を絞るという「平等」が聞いてあきれる偽善報道ぶりだったが、それも今日で静かになる。

「組織」という時代遅れの団体戦を指導した“実力者たち”の泣き顔が見られるのが楽しみである!世の中の流れについていけない愚か者たちが、いつまで“オノレの実力”を過信しているのか?
 舞い上がって老醜をさらした“応援演説中”のVTRが貴重な証拠として、今後のバラエティ番組を盛り上げることになるだろうから、数年後が楽しみである。「あの人はあの時こんなことを言ったくせに…」などと…。


そこでもう投票に影響はなかろうから、後輩から届いていた漫画を掲載しておくが結果はこれに近いものになるだろう。



さて、目を外に向けると、シナ大陸では異常気象が続いているという。
28日の大紀元日本は「中国南部は連日40度の高温が続いており、同地域の7億人の国民が悲鳴を上げている」と報じた。

≪27日の国内メディアによると、26日長江の中下流域と江南のほとんどの地域で今年の最高気温を観測した。上海の松江地区が42度、南京の一部の地区が41度、杭州は39.4度、武漢での体感温度は51度。

大紀元日本から≫
 
7月26日午後18時、中国中央気象台は引き続き「高温橙色警報」を発令、上海中心気象台も27日13時、今季2度目の「高温紅色警報」を発令した。…
 連日40度近くの高温で、各地では熱中症患者や死亡者が急増している。上海市衛生情報センターと同市の各病院の情報によると、市内10以上の綜合病院では熱中症や熱射病での救急外来の来院患者数が毎日1万人以上という。その他のこども病院や婦人科専門病院も毎日の外来患者数が7000人以上だという。また120番救急車要請が23日だけで843回。地元メディアは熱中症による死亡は現在のところ1例だと報じた。…
 南部で40度近くの高温が続くことについて、インターネット上では、ユーザーが「もう39度は普通になっているし、40度になっても驚かないよ」、「7億人が蒸し焼きになっている」、「広州の道路上で目玉焼きが作れそう」、「長沙は40度になった」、「夜寝る時、焼き芋になったような感じをする」、「蘇州が39度」、「武漢体感温度は51度!」と各地の厳しい様子を伝えている。

また北部が豪雨で、南部が高温との現象について、「天象では、中国人が水深火熱(水におぼれ火に焼かれる)という苦難に見舞われていることが示されている」とのコメントもあった≫


水責め火責めを受けている人民は気の毒だが、これも人民が選んだ結末・・・ではなく、選べなかった結末というべきだが、わが国の選挙も大同小異…というよりも、肝心な民主主義選挙の本場であるはずの米国でさえあの始末。
今や「正義」はどこかに消え、社会が進化?しすぎた結果、人類は物事の根本を見忘れて、頽廃堕落の極みに近づきつつあるというべきか。


ところで28日の大紀元日本に「母なる地球」というこんなホッとするような記事が出たからご紹介しておこう。
動画:地球は我々自身であるには深く考えさせられる…。


  我々がこの星に来た目的はなんだろう。
  今のところ、我々が行っている事はただ一つ:絶えず破壊している。
  我々は考えたことがあるだろうか、この星は我々人類だけのものではないことを。
  この星を守る事は我々の義務である。
  我々の母、地球は、人類から野蛮に破壊され、死に直面している。
  今、地球が最も必要なのは我々の愛である。
https://youtu.be/nzzSn8h8bxc
(注:この動画には、英語のナレーションと中国語の字幕しかありません)


届いた出版物のPR
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≪Hanada9月号・織田元空将が≪中国軍機「攻撃動作」を私が告発した理由≫を書いているが、必読である。対領空侵犯措置任務を持つ空自の、創設以来の苦悩がよくわかる。全く感じていないのは、皮肉なことに“シビリアン”だという不都合を知ってほしいと思う。
冷戦時代も、我々パイロットはリーダーがまず落とされてから“反撃”出来るのかどうか、悩んだものだが、私は“超法規”で対処する覚悟だった。


古い友人で今や母親兼主婦業と両立させている努力家の畠奈津子さんが主催する「キモンド」だが、今回は綴じ込みの大きな画像(下に掲載)が入っていた。なかなかの作品で、今年の靖国神社の御霊祭りに献灯するのだという。
ぜひ境内でこの作品を見つけてほしい! 健筆に脱帽!


≪「丸」9月号。巻頭のグラビアは海自練習艦隊。DVD付である。丸は隠された戦史を記録してくれる雑誌だが、今月号も貴重な記録が目白押しである。
私も、空自時代の思い出を毎月「われは空の子奮闘記」として連載しているが、ようやく松島基地司令時代にたどり着いた。来月は着任早々の「雨の航空祭」を書く予定。≫

戦闘機パイロットという人生

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ある駐米海軍武官の回想

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ジェットパイロットが体験した超科学現象

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stranger

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