4月29日は昭和の日、30日は平成天皇の譲位の日、そして5月1日は「令和天皇」の即位の日であった。
天気は30日は一日中“涙雨”であったが、即位の日は、不安定ながらも「新天皇晴れ」になり、国民は心から新天皇の御即位をお祝いした。
この3日間は、玄関に日の丸を掲げて、静かに式典をTVで拝見するに徹したが、一部とはいえ、TVを見ている限りは、まるでハロウィンなど外国のお祭りを彷彿とする浮かれ過ぎの感があった。
古来日本人は神事は厳かに尊び振る舞う。
一部ではあったが、日本人らしくない「軽佻浮薄」な行動が見られたのは残念であったが、やがて成人すれば落ち着く事であろう。
それは「国体文化」誌に里見日本文化学研究所所長・金子宗徳氏が書いているように、「即位を伴う改元である以上、新帝陛下の御聴許を賜るべきであったにもかかわらず、憲法の制約上、行政の慣行と言う二義的な理由によって、異例の形を取ることとなった」からであろう。
「甚だ遺憾ではあったが、これは御譲位と言う事態が皇室典範で想定されていなかった」ためで、それを今回は特例法と言う“裏技”で辛うじてしのいだと言うべきで、「政府としてはこれから万全の施策を講じるための諸制度の整備を急ぐべきだろう」と思う。
これを見て、今回の改元に伴う一連の行事が、“新憲法”と言う”異物”のせいで、日本人に如何になじみのないものになっているかと言うことを、国民は改めて感じたのではないか?
しかし、大多数の国民は、そのような法理論よりも、我々日本人の精神に長年培われてきた天を敬うと言う風習とその伝統を忘れることなく、いつの世でも変わらず「元号」と共に生きてきたことを明瞭に全世界に示すことが出来たと感じている。
一部に「天皇制反対」を唱えてデモ行進した国民もいたようだが、いずれ自分らの無知蒙昧さに気が付く時が来るだろう。
昨日3日の「憲法記念日」はそういう理由から日の丸を掲げることなく、4日の「みどりの日」に改めて日の丸を掲げて、近在の府中市にある大国魂神社に参拝し、伝統行事である《くらやみ祭り》を初めて見学してきた。
今年から子供みこしも加わったそうで、老若男女、家族連れが法被姿で神輿を担いでいる姿に感動した。
ところが神輿が町内めぐりに出発したころ、北の空に突如黒雲が湧きあがり、雷鳴と共に大粒のヒョウが降ってきたので驚いた。
幸い私ら二人は屋内で食事中だったので被害はまぬかれたが、府中駅舎の天井に降り注ぐ大粒のヒョウの打突音は凄まじく、ホーム上では皆怯えた顔をしていた。余りにも粒が大きかったので、家内と街中を巡行していた子供たちの頭に当たって怪我をするのではないか?と心配したほどだ。
気象学的原因は、寒気が入り込んで大気が不安定になったからだ、と説明するのだろうがそんなことは誰にでもわかっている。
神社の祭りごとの最中に突如起きた現象だから、庶民は「不吉な出来事」だと畏れるのである。昔から「天気」とは「天皇のご気分」と言われている。
そういえば、今年は草花の生育も季節はずれが多く、いつもより変化が大きいらしい。
明日は「子供の日」。連休最後の旗日になる。
天変地異が起きないように祈るばかりだ。