軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

習主席の訪日延期か?

3月1日の産経新聞は「習近平主席、来日延期へ。新型肺炎で環境整わず 秋以降が有力」と次のように報じた。

「日中両政府が、4月上旬で調整してきた中国の習近平国家主席国賓としての来日を延期する検討を進めていることが29日、分かった。複数の日中外交筋が明らかにした。

新型コロナウイルスの感染拡大が、両国の国民生活に大きな影響を及ぼしていることを考慮し、来日の環境は整っていないと判断した。習氏の来日時期は事態の推移を見つつ改めて調整するが、東京五輪パラリンピック後の秋以降が有力とみられる」

この案件は「昨年6月、安倍首相が大阪市内で開いた日中首脳会談で「来年の桜の咲く頃、習氏を国賓として日本にお迎えし、日中関係を次の高みに引き上げたい」と直接呼びかけて計画されてきたものである。

それが「コロナ」で計画変更になるのだから”自業自得”だというべきだろう。

ところで今朝の同じ産経のコラムに中村記者は「異常な現実」と題してこう書いている。

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その通りだが、中村記者も書かなかった記事がある。それは現在来日して調整中の楊氏は、過去に我が国を罵倒した本人である。

「2012年9月29日(土)」の記事を引用しよう。

【『ニューヨーク=黒沢潤』中国の楊潔篪外相は27日、国連総会で一般討論演説し、沖縄県尖閣諸島について「日本が盗んだ」などと異例の表現で日本を非難し、尖閣諸島の領有権を主張した。日本の国連代表部は反論の答弁権を行使、日本の固有の領土であることを強調。これを中国側が「強盗」などと反論し、日本が再反論するなど、日中両国が激しく応酬した。】

演説終了後、日本の国連代表部の児玉和夫次席大使が反論の答弁権を行使し、日本の尖閣諸島領有の歴史を詳細に説明した上で、「尖閣は日本の固有の領土」であり、「中国と台湾が領有権を主張し始めたのは1970年以降になってからだ」と指摘したことにも根拠のない言いがかりをつけて反論したのだ。

もっとも習主席と同様、彼も青春時代の大切な10年間を、文化大革命で失った世代であるから、知識がなかったのだろう。

「俺のものは俺のもの。相手のものも俺のもの」と信じて疑わない共産中国の「恩を仇で返す」いつものやり方だが、我が国は「四方の海皆同胞」と信じる外交姿勢を貫いている?から、いつも煮え湯を飲まされ続けてきた。

今日の記事には「延期」とあるが、冗談じゃない。破棄するか白紙に戻すべきである。

ただ、中国国内のコロナ蔓延状況から、おそらく政権崩壊もあり得るから、双方とも政府がそこまで言い出せなかったのだ、と理解しておきたい。

我が国ではいまだに「病原菌の蔓延阻止」を主題にしているが、今や「菌」の問題ではない。それに影響された経済崩壊が予測されているのだ。年の初めに書いたと思うが、”国際運動会”などは吹き飛んでしまうかもしれない事態が迫っているのだ。

もともと資本主義とは名ばかりで、拝金主義に陥ったごく一部の金満家たちによる「金銭ゲーム」が世界の株式市場と呼ばれていたから、今回の事態で、本来の民主主義と健全な資本主義に戻るのかもしれない。

時代はようやく本来の人間性を取り戻す時に近づいたようだが、さて、そこで気になるのが加えて天変地異が襲来した時である。

間違いなくこれは起きるだろう。さてどうするか…

首を洗って待つ以外にないのかもしれない。