軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

ノアの大洪水の再来か?

昨夜のTVで厚労省クラスター対策班の活動ぶりが紹介されていたが、「厚い壁」になっているのが「夜の街クラスター」だといい、客や店員に聞いても「本当のことを言ってくれない」からだという。

それはそうだろう。彼らには身にやましいことがあるのだから・・・

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福井新聞が「夜の街の『秘密』・・」について興味ある記事を書いている。

新型コロナウイルス福井県内のクラスター(集団感染)は、接客を伴う飲食店など夜の街を介在して広がっている。感染者への聞き取り調査では、訪れた店の名前を明かさないケースもあり、感染経路の解明に支障を来している」として福井県内の感染者の関係図を提示しているが、その中で、県健康福祉部の宮下裕文副部長は「(濃厚接触者の把握には)本人(感染者)の話が一番大切になる。調査に協力をお願いしたい」と異例の呼び掛けをしている。

クラスターの接点は夜間に営業する飲食店に複数あり、そこから家族や会社の同僚らに広がった。そのうちの一つ、福井市のある飲食店では男性客10人と女性従業員2人が感染した。

 この店では、ボックス席で女性従業員が接客していた。利用したことがある50代男性は「かなり密着していて、女の子が入れ代わり立ち代わり隣に座った。感染しやすい狭い空間だった」。

元従業員は「夜の店は特殊。マスクをして接客する発想はない」と話し、営業スタイルも感染を広げた一因とみられる。

 こうした店に通っていることを家族らに隠す男性は多い。聞き取り調査に携わる行政関係者は「2次会、3次会に行ったとは言うけれど、店名になると口を割らない」と話す。県の調査では「飲み歩いていたけど、店は分からない」といった回答もあった。

 聞き取りに強制力はない。仕事上、会食などの機会も多い福井市の大手企業の幹部は「夜の街には家族にも言えない『秘密』がつきもの。その秘密が、感染拡大を阻止する上での壁になってしまっているのではないか」と話した。】

 

バブル期には、儲けた多くの企業主らがクラブに通い、いい年をして若い子らに囲まれて鼻の下を長くし、いい気になっていたものだ。

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これは平成8年7月4日の毎日新聞記事だが、彼などは「官姓名を名乗って?」いるから立派なものだ!。

 

産経の記事によると「対処方針案」の原案段階には明記されていなかったが、7日の改定で冒頭に加わったらしい。やはり「官姓名」を明らかにされたくない方々が、こんなご時世にもかかわらず、夜の街を徘徊している、という証拠だろう。

夜の歓楽街=「悪の巣窟」と言えば言い過ぎかもしれないが、少なくとも「不道徳的」会合の巣窟だといえる。パチンコもそうだが、利権が絡むと政治家等には都合が悪いらしく、すぐ及び腰になる。

政府は普段から大儲けをしているこんな界隈にも、支援金を出すのかしらん?

今朝の産経「新聞に喝!」欄は「災いを奇貨となす発想」と題して正高氏がこう書いている。

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14世紀に起きたペスト禍で「ヨーロッパ中世が崩壊」し、中世社会の終焉がもたらされた、という。それに倣えば、今回のコロナ禍は21世紀“高度文明社会”の終焉をもたらす「ノアの洪水」に匹敵するのではないか?

つまり正高氏は、これを奇貨として新たな発想で先に進め、というのである。

 

恐らくこの災いが収まった後は、“近代”社会は大きく様変わりせざるをえまいから、今からその構想を立てておくべきだろう。

流行以前の生活に復することがあってはならない」という氏の意見は、いびつな戦後社会をのらりくらりと生き延びてきた戦後日本の再出発の日とすべきである。

夜の街をウロツカナけれが生きていけない方々は別にして、健全な生き方を模索している次代を担う青年たちは、数字遊びに現を抜かす「虚業家」から身を置き、「実業家」を目指すべきではないか?

ICの発達に伴い、あまりにも「虚業」家が乱立するので、青年たちは自ら汗水たらして働く意欲を失ってきた。つまり楽して”一攫千金”だけを夢見るように育ってきた。

その最たるものが「現代資本主義国」である米国だろう。虚業で成功したペーパー成金が、99%の同じ国民の飢えを放置してきたのだから、その貧富の差はあまりにも大きすぎた。今コロナで犠牲になっているのもほとんどがその人たちなのだ。これは「近代における植民地化」現象である。

セレブの一人であるトランプ大統領は、その問題をどう解決する気か?

我が国の問題としては今朝の産経新聞にヒントが出ている。

施工後1年たった「働き方改革」とは一体どんな哲学に裏付けられていたものだったのか?

作家の山本一力氏は「規範を示さぬ『机上の空論』だ」と手厳しいが、高池弁護士は経営者の都合を優先して、「非正規社員」を酷使する体制を改める「労働市場」の改革を提唱している。青年たちの夢を奪った雇用方式を見直し、本来の日本型経営に戻る時期だと私も思う。

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今回のコロナ禍はひたすら「夜の社交場」を潤してきた企業家たちの在り方を問うもので、いわば驕り高ぶる人類に対する「天誅として神々によって起こされた現代の大洪水」になるのではないか?。