軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

JOCのドタバタ劇が終わったと思ったら、今度は政治家の接待問題!

森問題がどうやら片付いたと思ったら、今度は政治家と企業の”接待”問題で、政治は右往左往している。なんとも程度の低い出来事が続くものだが、しかしこれは「人間の性」と言うか「官僚の欲望の発露」とでもいうべきか、「倫理綱領制定」程度では収まらないだろう。

私の記憶にあるのは、平成10年に大蔵省のキャリアー職員らが銀行から接待を受け、中国人女性が経営する東京都新宿区歌舞伎町の「楼蘭」を頻繁に使っていたいわゆる「大蔵官僚たちによる”ノーパンしゃぶしゃぶ”事件」である。これほど国民を馬鹿にし、期待を裏切った事件はなかった。

当時私は松島基地司令であった。大蔵官僚と言えば右に出る者がいない「エリート中のエリート官僚」だとされていたから、これを知った時、やはり彼らも”生臭い人間だったのだ!”と妙な感想を抱いたものである。

しかし、街の床屋のおかみさんは違った。テレビのニュースを見ながら、「司令さん、この人たちは4年制の有名な大学まで進んだのに、何を勉強したのでしょうね~」と慨嘆したのだ。そして「家が貧しかった私は中学までしか進めなかった。しかし本が好きなので、高校に進んだ友人から教科書を借りて読み、巡回図書館からは参考書を借りて読みふけったのものだ。そんな私に母は『手に職をつけなさい』と理容師学校を勧めてくれた。そこで知り合ったのが主人で、今ではこうして幸せに生活しているがこの方たちはお上の裁きを受けるのでしょうね、気の毒な事…」と呟いたから、私はこういう連中を「高学歴無教養族と言うのです」と言ったことが忘れられない。

昨日の産経「主張」欄はこう書いたが、あれから20年、そのころ「ノーパンしゃぶしゃぶ」のおこぼれに与れなかった入省間もない若手官僚たちは、「キャリアー組はいいなあ~~俺もなりたい!」と羨ましく思っていたに違いない。それが今や最高幹部組に出世しているのだから”生臭い人間”たちが「いい思い」を忘れるはずはないだろう。こうしてお役所にはいつまでも「倫理❕リンリ!」と秋の虫が蔓延るのだ。

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国民全体の奉仕者などと自覚しているはずはない!のでは?

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”陳謝?”して済む問題じゃなかろうに・・・他に人(人物)がいないからだろうか?続投するとか…

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彼らも本気で謝っているとは到底考えられない。この日は226の日、やはり当時の青年将校たちも政治の”腐臭”を感じ取っていたのだろう。

 

今日は尖閣問題に触れようと思ったが、次回に譲ることにするが、心ある官僚若手組には次の「正論」を読んで、気を取り直してほしいものだ。

ただし、笹川氏は「会社の接待問題で、余りに清さを欠く総務省幹部の国会答弁を前にすると戸惑いも覚えるが」と断ったうえで「国家公務員諸君が自信と誇りを持ってこの国の発展に寄与されるよう祈っている」としていることを銘記してほしいものだ。

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要するに、我が国の官僚機構には、志を持った優秀な青年たちが上に立つことができない「人事制度?」があるのか、はたまた上に立つと「腐る」のだろうか?と不思議に思う。

 

届いた雑誌のご紹介

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Hanada4月号

「大メディアが絶対報じない森・コロナ・海警法」は充実している。

余裕があれば、親御さんたちには「スマホで子どもの脳が破壊されている」もご一読いただきたい。

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WILL4月号

「メディアリンチ」は一読に値するが、「蓮舫(議員)の長男が「決別宣言」は面白い。反対するのは政府与党だけではなかったようだ。

アメリカでリベラル病が猛威」は必読だろう。今や世界のリーダーであった面影は消えつつある。米国は伊藤貫教授の言ったとおりになりつつあるのだが、せめて私は「軍隊だけは健全であってほしい」と折っているのだが。

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航空情報4月号

空自の主力戦闘機であるF35にかんする記事は示唆に富む。ファントムライダーだった老兵には訓練シュミレーターにもついていけそうにない!明らかに時代は変わった!

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「丸」4月号

老兵にはこちらの方が適している。決戦機「疾風」戦闘機隊バトルリポートの記事の中に、静浜時代の吉良教官(当時1尉)が出ていたので感動した。当時の隊長は西原五郎3佐で、隊長もノモンハンで97戦で戦闘中、墜落した戦隊長を追っかけて強行着陸して救出してきたつわものであった。このように当時は大東亜戦の生還者が「レシプロ機」で指導してくれていたものだ。今は昔の話だが、当時は器材は米国製だったが、意気盛んな方々が多かった。とても今の男たち(女じゃない!)とは比べ物にならなかった!