軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

戦争は開戦よりも「終戦の方が大変なのだ」

予想以上にアフガンの崩壊は早かった。現地はもとより、世界中が慌てふためいている。

こうして“指揮官の軽率な言動”で、味方に犠牲者が出るのだ。バイデン大統領は、その意味で“指揮官”にふさわしくない。米国民はトンデモ男を“選んだ”ものだ。

それとも反米勢力の“陰謀”だったのかもしれない。

彼には開戦の責任はないと思われるが、終戦の構想をどう立てていたのか?と疑問がわく。

不思議なことに米国では、一見平和的な”民主党政権”が戦争を引き起こし、闘いを好むと?言われる共和党の大統領が、尻ぬぐい役になる事が多い。アフガンのしりぬぐいは「トランプ」氏になるのかも??

軍事力を放棄させられているのに、後生大事にそれに従って行動しているわが政府、特に外務省のお粗末さには、毎度のことだとはいえ、腹立たしくなる。外交官=お公家?と勘違いしているようで、我が外交官の判断力がお粗末なことは驚くほどだ。

しかし、イラク紛争時には「奥大使」というツワモノがいたが、なぜかテロリストに殺害されてしまった。死後2階級特進して、参事官から大使に特進したが、彼は東大出ではなく、早稲田出身のラガーだった!

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以前、仲間と自衛隊を主体とした「拉致被害者救出作戦」を検討したことがあったが、結局わが国独自では不可能で、米国の、特に情報と救出後の支援が不可欠だと結論付けたことがあったが、今やその時よりも「コロナ作戦」を見れは自明なように、我が政府の「戦闘能力」はゼロに近いことがうかがえる。歌を忘れたカナリアどころじゃなく、「戦闘を忘れた男(政治家)たち」とでもいうべきか!

彼らは今やそんなことよりも、己の保身に忙がしい!選挙に落ちればただの“おっさん”になるからだ。

 

処で五輪に続いてパラ五輪が開催されているが、五体満足な人間たちが、殺し合いに明け暮れているのに、彼らは「懸命に生き抜いて」いるから色々と考えさせられる

彼らの懸命な姿をみていると開催されてよかった!と感じる。

 

しかし、習近平国賓招待に気を取られ、すべての疫病対策が後手後手に回った我が政府は、あろうことかコロナ禍の中で五輪を実施する選択をした。決心した以上、双方ともに「成功」させねば、後世の笑いものになるだけだろう。

老兵は「お手並み拝見」を決め込んでいるが、結果はうまくまとまりそうにない。すさまじいツケが国民に降りかかってこなければいいが・・・

政治家らの無能を国民の血税で贖うこと」にしないでほしいものだ。

アフガン事態から、彼らは何を学んでいるのだろう?と案じているが、いつも通りなのだろう…

この秋以降は、世界中に混乱が巻き起こると思われる。

 

 

届いた書籍のご紹介

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「丸」10月号

特集の「扶桑」型戦艦」は読みごたえがある。大東亜戦争時には旧式戦艦として出撃し、レイテ沖海戦で散華した。

それにしても人手不足の中、自衛隊はよく頑張っている。空自はアフガンに派遣されたが、どれほど部隊にしわ寄せがきているか、政治家らにはわかるまい。これほど国民の支持があるのだから論功行賞として、人員増強に踏み切ったらどうだ!!現役諸君は誰も言い出せないだろうから、老兵が代わりに吠えることにする。メディアや政治家らは「最新軍事セミナー」を熟読あれ!

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「丸別冊」

貴重な写真が多い。中でも、私が感動したのは1式陸攻による船団攻撃で、肉薄する陸攻の写真と、多分その時に撃墜された陸攻の写真である。私は現役時代に、千歳空の1001空の皆さんと懇意になり、貴重な資料をいただいたのだが、その中で撃墜されたクルーの死闘が目に浮かぶ。

猛烈な弾雨の中、突撃する1式陸攻の勇姿

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洋上に不時着すると駆逐艦が接近してきて掃射され、その後はサメに襲撃され、生き残った乗員は、はるかガダルカナル島に漂着し、続いて島での陸兵の凄惨な死闘を目撃する。

撃墜された1式陸攻

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涙無くては読めない戦記だ。機会があれば連載しようと思うが。

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「特攻回天「遺書」の謎を追う:大森貴弘著・展転社¥1500+税」

帯にあるとおり、歴史に向き合う姿勢を問う。むしろ「反戦的創作」が蔓延する中にあっては有益な書だといえるだろう。歴史を捏造するA社の出版物を見るがよい!

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「WILL」

いつも通りの政治評論?雑誌。世にはびこる”リベラルバカたち」の実態をとくとご覧あれ!

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「HANADA」

作者の皆さんお元気だな~と感心する。桜井女史も「韓国MBC捏造報道」にお怒りだが、あの国の正体はとっくにわかっているはずだ!相手にするほどのことはない!自滅が待っているだけだから。