軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

歴史に学ばない‟日本人”どこまで本気か?

 国際的“大問題”になっている今回の「ウクライナ大虐殺」は世界を驚かせた。

 これは、明白なロシアの犯行であり、TVのコメンテーターは一様に「悲劇だ!」と犠牲者に同情しているが、わが国も満州で大変な被害に遭ったことは忘れている。北方領土!と不法に奪われた土地を気にはしているが、その裏には「今回と同様」な悲劇があったことを忘れていないか? 

中には、ロシア政府のプロパガンだに乗っかって、ウクライナがやったことだと“弁護”している向きもあるが、こんな愚か者がいることに失望する。

特に戦後の日本人は‟ユーラシアの肉屋”と言われるロシアの残虐性に満ちた恐ろしい歴史を知らない。ソルジェニツインが書いた「収容所列島」で、白昼堂々とモスクワ市内を走っている、ワゴン車には「Meat」と書かれていて、中には“罪人”達が乗せられていた。“罪人は肉”だったのだ。

そればかりか“つい最近”の1945年にも日本人が多数殺されたことも忘れている。戦後の歴史教育の“成果?”だろうか、それとも意図的にロシアを弁護しているのか?

8月9日に日本が降伏するという情報を知ったロシア(ソ連)は(相手が強いと攻めてこない)、日ソ不可侵条約を一方的に破棄して満州樺太に侵攻、8月15日以降も米軍がまだ進攻していないことを知るや「今回のウクライナと同様に攻め込んで「北方領土」を奪い取った

そして「国際法」などはどこ吹く風、天皇の命令で”降伏”したわが将兵や民間人60万以上をシベリアに移送し、強制労働に従事させた極悪非道な国である。

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そんな“前科もち”のロシア人の言うことなんぞ信用出来まい。

先日樺太旅行で、ガイドの韓国人女性が「ロシア人には先祖代々、殺人を生業にする家系があるようだ」と語ったことを書いた。

また、冷戦中の1977年にモスクワに出張して、身分が割れると“軍人”だから危険だ、というのでウクライナホテルではなく、防衛駐在官宅にお世話になったことがあったが、夫人がニーナという“嘘つき女中”に困っていると聞かされた。洗濯用の洗剤が非常に早くなくなる。主人の靴下もすぐなくなる。ある時、それとなく監視していたら、大切にしていた食器を床に落として割ってしまった。すぐ駆けつけると彼女は「今見ましたか?大きなネズミが出てきて、驚いてお皿を落としました」と言った。そこで、私はさっきからそこで見ていたのよ」というと、「見ていたのじゃ仕方ない」と悪びれる様子もなく、「ネズミに驚いたのだ」とネズミのせいにした。夫人はネズミは見ていない!

息を吐くように嘘をつく民族もいるようだが、ロシア人はウソで固めた会話の中で、“偶に本当のことをいう民族”らしい。

ところでプーチン氏の作戦計画より大幅に狂った戦争は、まるで“ブーメラン”のように作戦を開始したプーチン氏に戻ってきていて、あおりを食ったのはロシア国民という図式が定着してきたようだ。

そこで我々日本国民はこの戦争から何を学ぶか!ということだが、7日の産経に元外交官の宮家氏が「5つの教訓」としてこう書いている。

①専門家は信用できない。

②戦力がないと守れない。

③情報がないと勝てない。

④同盟がないと守れない。

⑤戦わないと助けは来ない。

雨後のタケノコのように“専門家”がTV上で活躍したが「信用できない」と彼は言う。「軍事」を忘れた“専門家”なんぞ井戸端会議のおかみさん程度だからだろう。

後の4項目は、日本人に向けた宮家氏の“助言”である。どこまで関心があるか疑問だが「戦わないと助けがこない」ことは証明されたと言える。

岡本隆司京都府立大教授は、「新聞に喝」欄にこう書いた。

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それにゼレンスキーウクライナ大統領が、国連に迫ったメッセージも日本国民なら重視すべきじゃないか?

国家戦略として、わが国は「国連の活動」を信奉してきたし、未だにしているのである。

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多くの国民が、この“戦争”に関心をもって見つめている時だから、いい機会である。政府は戦略方針を再検討すべきじゃなかろうか?

話は変わるが、それにしても、嘘をつくことにかけてはロシア人の上をいくシナ人は、今回のウクライナ戦争で“漁夫の利”を得たのじゃないか?

3年にもなる「新型コロナ」を世界中に蔓延させた張本人も、その責任さえとる気はなく、他人のせいにしてはばからない。

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ここでも平気で「矛先」を米国に向けてはばからない。

この戦争が落ちついたら、今度は「コロナ蔓延の責任」追及だが、米国はトランプ大統領じゃないから、犠牲になった世界中がどこまで真剣に向き合えるか気にかかる。

世界の大国?であるはずの2国が、平気で責任転嫁してはばからないのだから、地球人が進歩するはずはない

 

届いた書籍のご紹介

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軍事研究5月号

関連する事象を掘り下げている。「プーチンヒトラーの尻尾」は面白い。ウクライナ問題で気を吐いている一人の黒井文太郎氏の文である。