軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

侍ジャパン、おめでとう!栗山監督、ご苦労様!

WBC優勝で、日本中が沸き返っている。久しぶりに日本人が、野球をやる、やらないかにかかわらず、何かと鬱陶しかった世情から解放されて、心から快哉を叫んでいる。

自信をもって選手を集め、余裕をもって練習し、大会に臨んだ栗山“総帥”のお手柄だろう。

アジア“周辺諸国”との戦いは、‟圧勝!”だったし、豪州、メキシコ、イタリアは、“強豪”であったが、選手たちは臆せずに淡々と勝負に臨んだ。

 

私は、メキシコの主砲?が三振を喫したとたん、バットを折るしぐさを見て、「野球の神様の怒り」が現れるだろう、と予感した。そしてその通りになった。こんな荒っぽいしぐさを、日本の野球少年たちに見せてはいけない。神様は見ているのだ!

緊張からか、不慣れからか、期待に副えないで苦しんでいた「わが主砲、村上選手」は、ファンから試合前から「〇神様!」などと呼ばれていたから、本物の神様が敬遠していたようだが、ようやく終盤になって期待に副った働きをしてくれた。

しかし試合の間、彼自身はどんなにかつらかったことだろう。それを見抜いていた栗山監督は、よく最後まで彼を替えなかったものだと感心した。そしてその通り、村上選手は期待に副う働きをしてくれた。

今回の「侍ジャパン」の勝利は、野球の神様からの贈り物のような気がする。

“いたずら好き”の神様は、メキシコ戦で村上にその場を与えた。ファンは「村神さま、降臨!!」と大喜び、そして決勝戦でも再度“降臨”してくれた。まさに“計算された”ドラマのようだったが、栗林総監督の‟人徳”のなせる技であろう。

「世界の大谷選手」は、リーダーとして仲間達を引っ張った。それにしっかりとついていった仲間たちも仲間たちである。素晴らしい!

おそらく、決勝戦でまずホームランで威嚇した米国は、「侍ジャパン」をなめていたに違いない。すぐに村上選手のホームランで追いつかれたとたん、米国チームの雰囲気が変わったように思う。「この侍は強い!」と気おくれしたに違いない。そしてその通りに進行して、最後は大谷に三振に打ち取られた。

試合前に大谷選手が「憧れるのはよして、勝ちに行こう!」と檄を飛ばしたのは、米国慣れした彼の実に見事な発言であり、指導力だった。

しばらくはこの大戦果に、日本中は揺れるだろう。物価は高騰し、電気代もガス代も値上がりが止まらない。全てに息詰まる雰囲気が漂っていた日々の生活の中での快挙である。

この際、「勝って兜の緒を締めよ!」などと野暮なことは言うまい。この快挙を目撃した、全国の少年たちが、10年、20年後に健全に成長して世直しをしてくれる事に期待しよう。

 

同じ時期、国際的“犯罪人”たちが、何かよからぬ相談をしたらしいが、いくらキンキラキンの豪華な宮殿に集まっても、今回の米フロリダ州マイアミの球場ほどの輝きはない。

関東地区では46%の視聴率だったというから、殺人鬼の会合なんぞ、誰も意に介していないという証拠だろう。

 

栗山監督以下「侍ジャパン」の選手達は、帰国してしばし休息がとれないだろうが、一段落したらゆっくり休んでもらいたいものだ。

「侍」の名を汚すことなく本当によくやってくれた。ご苦労様と申し上げたい。