軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

インターネットの“凄さ”と“恐ろしさ”

「北満機関」の秘話についてご紹介し、情報を求めたところ、あっという間に多くの詳細な情報が集まった。メールや電話でも、旧軍人の方々から情報が寄せられたし、扶養書房からは貴重な書籍が送られて来る予定である。今回は、改めてインターネット社会の“物凄さ”を実感した。早速、問い合わせがあったジャーナリストに、寄せられたコメントをFAXした(彼はインターネットをやっていない!)ところ、驚きの声と共に感謝の電話があった。詳細を調べて一文にするらしい。
 彼も元マスコミ出身なので、私は「これを見れば、やがて“新聞が滅びる”ことが推察できるでしょう」と言ったところ「全くそうですな」と唸って答えた。

 私も、友人に勧められてこのブログを立ち上げて一年半になるが、色々と教えられることばかりだが、情報の速さには感心する。
 現役時代、米軍高級幹部のそばに、常に「アタッシェケース」を大事そうに抱えた副官が同行していて、事あるごとにキーをたたいていたから、不思議に思ったのだが、それがインターネットであった。
 全世界を席巻する米軍は、時差にかかわり無く、常時情報交換をしていて、特に、欧州、アジア地区など、枢要な拠点の司令官同士の情報交換は即時行われていた。
 それが民間にも放出されたのが我々が今享受しているインターネットだが、時々AFN(旧FEN)を聞いていると、軍隊の歴史を解説していて、インターネットの発展裏話も解説している。
「敗戦国」の一員として癪にさわるが、米国の国力、米軍の科学的進歩性にはかなわないと思う。しかし、そんな米国と、「精神力だけ?」で4年間も戦い、敗戦後もインドシナに残留した旧日本軍将校に指導された北ヴェトナム軍が、強大な米軍を「負かした」のだから、少しだけ溜飲が下がる。

 ところでそのインターネット上で、最近面白い情報を見た。
その一つは「南京大虐殺記念館から表彰!?」(独断雑記XYZ)というもので、これによれば、「南京大虐殺記念館は24日、南京国際平和フォーラムに参加した国内外の10の平和友好団体・組織に平和の鐘(レプリカ)をプレゼントした」という。プレゼントされた団体の中に日本のいかがわしい団体である「子供と教科書全国ネット21の会」と、「ピースボート」が入っているというからお笑いである。
また、「南京大虐殺の事実を伝える上で大きく貢献したとして、ジャーナリストの本多勝一氏、元早大教授の故洞富雄氏ら8人も表彰することを決めた」という。
こんなことは国内の「大新聞」は一切報じないから、これまたインターネット情報の妙味だろう。
これで、表彰された、またはされる日本の団体・個人が、いかなる組織・人物であるかが良く理解できる。こんな連中の書き物を後生大事にしている新聞社などは、隠された日本の近代史の真実を探したほうがよほどためになる。
このブログの最後の「ブログランキング欄」に、この連中を指して「『中国にでも永住したら!』と思われる方、ワンクリックをよろしくお願いします」とあったのでついクリックしてしまった!

 二つ目は、慰安婦問題について、当時の「慰安婦募集広告」そのものの写真を掲載しているサイトがあった。
この広告を見れば、朝鮮の業者が慰安婦たちを集めていたことが歴然としているから、米国下院にこれを送りつけて、事実関係を調査させるといいだろう。どうもこのような「情報戦」に日本人はからきし弱く、いつも損ばかりしているように思う。
 昨日の「北満機関」に関する私のブログのコメント欄に、「とおる」氏が、「東條が『ゴールデン・ブック』入りしていれば、その後の東條の国際的なイメージが大きく変わって、東京裁判はもとより、連合国をひどく困惑させたに違いない」と書いているが同感である。

 ただ、インターネットの“恐ろしさ”は、情報の信憑性に対する確認が難しい、ということであろう。
私は、広報室長時代に、もたらされた情報の正確さを確認するため、色々な方法をとったが、「不特定多数(少なくとも3人)からの同一情報」がもたらされたときは信じていいと考えたものである。
 その点では、インターネット上の情報は、かなり「たらいまわし」されているところがあるので、注意が必要だと思う。その上、私のように「正体」を現して書くのはまだ良い方だが、ほとんどが「匿名」なので、その点も気にかかる。無責任発言に結びつきやすいからである。
 他方、内部告発のような「真実をバラそうと思う者」にとってはそれが逆に好都合な場合もある。
 インターネットの利便性には大いに助かるが、落とし穴にも注意する必要があると言われるゆえんであろう。

とにかく、今回は、貴重な情報をお寄せくださった方々に、この場を借りてお礼申し上げたい。