見ず知らずのコメンテーター各位から誕生日の祝辞を頂いて恐縮している。
「ブログランキング」の方も不具合が修正できないままで、講演会場でお会いした“ファン”の方々から御心配頂き、これまた恐縮している。当面放置しておく以外に手はないのだが、それでもヒット数は着実に増えて580万を超えたから「ランキングなどどうでもいいじゃないですか」とある御夫人から慰め?られた。
このブログを気ままに書き出してから2年3ヶ月、読者の間で色々な「議論」が続いているだけでも、社会に貢献している?と自賛している!
ところで、名古屋で起きた磯谷利恵さん殺害事件は重大犯罪として看過できないから、今日も書くことにする。勿論、立川警察署員が拳銃を使用して女性を殺害した事件も許せないが、磯谷さんの件は、犯人達とは全く無関係な「行き当たりばったりの事件」で、誰だって避ける事は出来ない危険性をはらんでいる。
そんな場を提供している「携帯サイト」に問題があるが、これはサイト管理者が「場所を提供しているだけ」だから「そのような使われ方がおかしいのであって、取り締まることは出来ない」などという弁護士の解説付き報道がされているが全く理解できない。これでは、「憲法守って国滅ぶ」という理屈と同じであって、何のための憲法か?ということが分かっていない。法律は、国民を守り、生活を保護するために人間がつくるものであって、法の運用しか気にしない彼らは「専門バカ」としか思えない。「携帯サイト」「出会い系サイト」がもたらしている「犯罪貢献度」を考えれば、直ちにその使用について厳しく取り締まるのが「法律」だろう。
殺された磯谷さんの母親が“達筆の手記”を公表したが、その無念やるかたない憤りが伝わってくる。
「絶対に絶対に許しません」と彼女は書いたが、「法治(放置)国家」である日本の現状は、「許しません」というか弱い一母親の願いを聞き届けてくれるとは思えない。拉致被害者家族、横田早紀江さんの「悲願」も未だに救われてはいないではないか。要するに今回の事件も、磯谷さんは「不運」だったのであって・・・という、他人事的解決に終わる可能性がある。悲しいことだが、被害者またはその家族が「絶対に許しません!」といくら叫んでも、国家としては、その具体的な処置が実行される環境にはないし、司法関係者にもその意識は乏しいといわねばならぬ。
逆に加害者の方は、“人権”弁護士に囲まれて保護され、その間留置所で“国税”で生活を保護され、やがて、適当な判決で刑務所暮らしをした後、社会復帰する。同級生の首を切断した某少年は、今九州でのうのうと生きているというし、外国女性を殺して食った青年は、いまやその筋の「英雄だ」と週刊誌は書く。
善良な、しかも教養がある、これからの日本を支えていくべき磯谷さんのような青年男女が、人間の屑以下の殺人者に「地球より重い」命を奪われ、「許せない!」と如何に残された家族が叫んでも、いずれそんな叫びは、時が経てば社会から消えていく運命にある。そして、数年の刑期を終えて「社会復帰した」犯人たちが「ほくそ笑みながら」のうのうと生き延びるのである。
これじゃこの国は「民族の劣化」が永遠に続くのであって、明治維新をやり遂げたような「世界の先頭に立つ国柄」の復活は期待できまい。日本列島ならぬ、日本“劣等”化が始まっている。
国には、母親の「悲願」を満たしてやる決意はあるのか?彼女は善良な納税者であることを忘れるな!母親の「絶対に許せない」という悲願を、社会正義を復活させ、国民を納得させるためにも是非達成すべきである。現行刑法上犯人を厳罰に処することが不可能ならば、直ちに刑法を改正して、彼らを「始末」するよう要望する。
それに比べて、民主党から初当選した「桜パパ」議員問題は、次元が低すぎて話にもならない。こんな劣悪な人間の話題に貴重な時間を割く余裕があるのならば、新聞テレビ各社は、今回の凶悪事件の背景を探り、その防止策について真剣なキャンペーンを張るべきである。
何度でも言おう。「復讐制度=敵討ち」を廃止した近代国家・日本政府は、一無力な国民に過ぎない磯谷登美子さんの、愛する娘を失った心からの叫びを聞き、彼女に代わって「復讐」すべきである。そうでなければ、被害者の「悲願」は、単なる掛け声だけに終わり、「絶対に、絶対に許しません」と叫ぶことの虚しさだけが国民の間に残ることになる。これでは国民は政府を信用するまい。いずれ、たまり溜まった欲求不満が、大きなしっぺ返しとなって政府に向けられることを私は危惧する。山口県光市の殺人事件で、本村氏が一人戦っているが、何が「正義」で、何が「不義」か。裁判所は国民に明確に示すべきである。
今回の極悪非道な殺人事件の経緯は明瞭である。明日はわが身、不義をのさばらせて民主国家・自由国家・人権もへったくれもあったものではないことを我々国民も自覚すべきときである。
今日は、最近読み終わった次の本からも特に刺激を受けたので敢えて本音を書いた次第。あわせて、社会正義とは何か?について、下記3冊を是非御一読されることをお勧めする。
- 作者: 田中森一
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2007/06
- メディア: 単行本
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- 作者: 佐藤優,コウ・ヨンチョル
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金正日と日本の知識人―アジアに正義ある平和を (講談社現代新書)
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