軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

目覚めだした?日本人!

 東京都の中学生・布施伸之君(13)が産経新聞に「厳しさない教育では国滅ぶ」と投稿したことを紹介したところ、色々なご意見が寄せられた。爽やかな一服の清涼剤!メディアで取り上げられない『声なき声』の健全さが確認出来て大変嬉しい。
 川口市立川口高校の“淫乱”校長・市川和男(56)が逮捕された川口市教育委員会は大慌てのようだが、以前も書いたように内申書という生徒の「生殺与奪権」を持っている教師に父兄は意見することもなく、逆に不良父兄はそれを見越して教師を脅迫し「給食費」さえ払わないという不法行為を許してきた。こんな「腐った社会学」を実行している「学園」に、純真無垢な赤頭巾ちゃんを入れなければならないのだから、全うな親はたまったものではない。教育委員会もうすうす知っていながら「見てみぬ振りをする」そんな“狂育”が放置されてきたのだから、失格校長が出るのは時間の問題だった。何も川口市に限った現象ではなかろう。

 石原東京都知事肝いりで造られた「新銀行東京」のズサン経営もついに表面化し、旧経営陣の「仁司元代表の責任が重い」と現代表執行役らが説明したそうだが、今まで彼らは何をしてきたのか?
不経済の最先端を行く?元戦闘機乗りの私でも、彼の“経済理論”は理解できない。失われた10年のバブルの原則にしがみついていただけではないか!
 東北勤務時代、来訪したある銀行役員に異常なバブルを落語「花見酒」に例えて話したところ、彼は同感して、「徹底的にバブル経営に反対した某有名銀行の役員が東北の地方銀行に飛ばされた。そこでも彼は自分の信念を貫き、銀行が地上げ屋と組むなどという“邪道”を戒めたから、他行が右肩上がりに急上昇していくグラフに比較して当該銀行の伸びはかなり低かったという。
 部下達からは「あいつさえいなければ・・・」といつも陰口をたたかれ、収益が低い原因にされていたというが、バブル崩壊!。他行が一斉に急落して赤字経営に突入した中で当該銀行だけは相変わらずグラフは地道に上昇していた。そして今までは諸悪の根源のように邪魔者扱いしていた行員達が、状況が一変するや今度は「あの人は神様だ!」と態度を変えたという。「司令さん、人間とはそんなものですよ」とその方が私に言った言葉が忘れられない。
 布施君ではないが、「厳しさのない組織は滅びる」のであり、「天網恢恢疎にしてもらさず」なのである。

 ところで昨日の産経新聞に「海賊行為。武器で威嚇、撃沈も」とショッキングな見出しが出ていたが調査捕鯨を妨害した米環境保護団体の違法行為に対する自民党中川昭一氏(見出しの一部は「中川昭氏激怒」と一抜けだったが)の「報道2001」における発言だった。薬物入りのビンを投げ込まれたことについて「海賊行為だ。日本人も負傷しており(海上保安官は)警告弾だけでなく、正当防衛として武器を使い、威嚇なり撃沈するなりして、助けるべきだ」「(相手は)やられないという前提でやっており、まさしく海賊行為だ」というのであるが、全く同感である。
 以前受けた攻撃で、調査船に不法に乗り込んだ“テロリスト”の二人は甲板からピースサインをしていたが、捕まえた以上我方としては「帆柱」に結わえ付けて連行したのかと思いきや、船室で「コーヒーサービス」をしていたというのだから、彼らに舐められる筈であった。しかも、日本の報道陣が彼らに直接電話インタビューしている。いくら取材費を支払ったのか知らないが、御巣鷹山事故の時に米軍報道部に「自衛隊は何かへまをしなかったか?」と問い合わせたことを思い出した。まさか「けしかけた」とは思いたくないが、多分彼らを付け上がらせるような“取材”をしたに違いない、と私は思っている。
 スタジオに同席した民主党前原誠司議員も「如何なる理由があっても違法行為は許されるべきではない。きちんとした対応をしないと、つけあがらせるだけだ」と言ったらしいから、大いに頼もしい。30数年前に、こんな勇気ある若手代議士がいれば、拉致事件は決して起きなかったに違いない。あの時はシーラカンスのような時代遅れの議員がたむろし、自己弁護と献金を受けている組織のために「拉致事件はない」ことにしていたのであったが、彼らのような者を「国賊」というのである。新銀行東京のように、遡って彼らの責任を追及すべきである。のうのうと年金暮らしをされていたのでは、真面目な庶民と将来の子供達のために悪影響を及ぼすこと大であろう。

     ↑【SAPIO(2003年1-2月号)から】

 毒入りギョーザ事件についても二人は正論を吐いていて頼もしいが、中国河北省長が「『天洋食品』が無実の罪を着せられたと感じている。今後、事実と異なる報道があった場合、『天洋食品』側は、報道したメディアを訴えると表明している」と述べたと報道された。
天洋食品」は政府直営企業、つまり中国政府は、日本のメディアについても『報道統制』をちらつかせ“威嚇”したのである。『報道の自由』を掲げる日本のメディアがこれにどう対処するか?『自粛』するはずはないと思うが、はたして・・・
 この問題の背景について理解しやすいのは10日付の「正論」、「論語ブームとギョーザ事件」「『毒食』にも反省しない非道徳中国」という古田博司・筑波大大学院教授の論文だろう。
「・・・簡潔に言えば、紀元前の儒教道徳を作った創造的な人々は尊敬してもよいが、21世紀の中国人はそれとは異なる伝統的な人々なのであり、安易に尊敬すべきではないということである」と古田教授は締めくくっているが同感である。
 今年日本に帰化したジャーナリスト・石平氏が数年前に私の講演を聴いて「先生!『中国は悪い』とは言わないで下さい。悪いのは『中国共産党』です。中国人もそう思っているのですから、次からは『中国共産党』と言って下さい」と言ったことを思い出す。確かに一派ひとからげではおかしかろうし、全うな人民に失礼だろう!
 北京でも上海でもガイドたちは「旅行中の水と食べ物には注意してください。毒が入っていますから」と忠告してくれたことを思い出す。13億人中、共産党は約7000万だといわれている。決してあの国は一枚岩ではないのである。
 勇気ある若手の台頭、活字離れ?でマスコミの影響を受けなくなった子供達?。今までやり放題だった悪徳官僚や、経済人、恐るべき欠陥教育者・・・、彼らが徐々に浮き彫りになってきたことは、この国の将来に少しは希望が出てきた、という兆しなのだろう。

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