軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

戦闘モード全開・・・更新遅れのお詫び

1日以降ブログを更新できなかったのは、個人的な“突発事態”で、一気に秋田県田沢湖近辺まで進出し、2泊後再び東北道を一気に南下して帰京するという、ハードな事態が発生したためで、ご心配をおかけしたことをお詫びしたい。
留守電やメール、FAXなどで気にしていただけるだけでも有難いことだと感謝申し上げる。


今回の≪東北紀行?≫については、落ち着いたら纏め報告?したいと思っているが、東北地方の医師不足の実態を体験させられた。
間一髪、立派な診療所所長さんのお蔭で救われたが、「医師不足は深刻で、全体の一割しかいない」と所長さんもいう。
いわゆる若者たちが3Kを好まない傾向から看護士不足も深刻で、逆に高齢化に伴い、看護士よりもケアセンターなどの「介護士」の需要が増えているという。

≪診療所の壁に貼られた所長自らの言葉を書いた自書=地方にはこんな信念を持った医師がいる≫


今回は思いもかけない突発事態だったが、8月に74歳を迎える老兵が、東京〜田沢湖間を往復し、連日細切れの5時間程度の睡眠で疲労を感じなかったのは、高校と防大の剣道部でしごかれた経験と、パイロットを目指して特訓してきた体力気力の錬成によって蓄えられた体力と気力が大きく作用したのだと実感、大いに自信を持った。
尤も、沖縄時代のカウンターパートだったローリングス海兵隊司令官は、一日4時間しか睡眠をとらず、常に有事に備えて鍛錬していたから、彼に比べるといささか気が引けるが…。


しかし、若いころに連日の「スクランブル対処」、折々の「非常呼集と再発進訓練」、年に一度の「総合演習」で、実戦を模した連日のハードで不規則な生活体験を持っていたから、それが今回は大いに生かされた2週間で、鉄はやはり熱いうちに打つべき、を痛感した。


つまりこの2週間、私の頭は久しぶりに「戦闘モード=コックドピストル」に切り替えられたのである。
「見敵必殺」、困難が加われば加わるほどアドレナリンが噴出し、積極的な行動に出るのが戦闘機のりの生きざま、その上、一旦空中に上がれば、どんな状態になっても、自分以外には頼りにならないという、個人的“自己完結性”が息を吹き返したのだろう。



≪三沢時代にF-16で9Gを10パス体験!その証明書!≫


大いに自信を取り戻した2週間だったが、まだまだ油断できない状態、フレームアウトしないよう、給油を絶やさず戦闘を続ける覚悟、「机上の空論」より「実働」こそ最優先すべきことを再確認したが、今改めて考えてみると、この間、何の不都合も起こさずに動いてくれた、“24歳”になった愛車:スカイラインGTSの方をほめてやるべきかもしれない。
メイドインジャパンの高性能ぶりと、その信頼性は抜群!落ち着いたら、慰労と感謝を込めてしっかりと手洗い洗車し、ワックスをかけてやるつもり。


ところでこの間の世情に関する情報はほとんど無視せざるを得なかったが、一つだけ喜ばしいニュースが、次のニュースである。


≪無罪判決の当直士官ら「恥を知れと言いたい」
2013.6.11 23:11 [地域の話題]…産経

イージス艦「あたご」(奥)と衝突し沈没した漁船「清徳丸」の船尾部分(手前)。中央は海上保安庁の巡視艇=平成20年2月、千葉県・野島崎沖の太平洋≫

「何のための控訴審だったのか。検察の立証は的外ればかりだった」「体面の立証に付き合わされ、不服だ。恥を知れと言いたい」

 千葉県房総半島沖で平成20年、海上自衛隊イージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」が衝突し漁船の父子2人が死亡した事故で、あたごの当時の当直責任者が業務上過失致死などの罪に問われた裁判。1審の無罪判決を支持した東京高裁判決後、東京・霞が関の司法記者クラブ弁護団とともに会見した後潟桂太郎3佐(41)と長岩友久3佐(39)は、海上保安庁や検察への憤りをあらわにした。

 清徳丸の航跡が争点となった控訴審で検察側の主張は1審に続き否定された。長岩3佐は「海保、検察が主張した航跡の虚構は2審でも真実とはならず、安心した」。峰隆男弁護士は「海面に残らない航跡は客観的に認定しなければならない」と捜査に疑問を投げかけた。

 後潟3佐は事故からの5年4カ月を「1歳だった長男が今春、小学校に入学した。長い時間が過ぎた」と振り返った。2人は死亡した清徳丸船長、吉清治夫さんらに「哀悼の意を表します」と表情を引き締めた。

 吉清さんのいとこ、板橋政一さんは「残念の一言」とコメント。上告については「気持ちとしては望む。海の専門家がいない裁判所ではこちらの望む判決は無理としか言えない。検察官が頑張ってくれればありがたい」とした≫


昭和46年の「雫石事件」では無念の涙をのんだ我々空自パイロットだったが、今回は、真実追求が優先して行われたようで、“犠牲”になった二人を大いに激励したい。勿論、海自は二人に適切な対応を取ってほしいと思う。
尤も雫石事件では、土壇場で最高裁の自判という“封じ手”で防衛庁は意表を突かれたのだったから、まだまだ油断はできないが…

詳しくは拙著「自衛隊の犯罪=雫石事件の真相=」をご一読いただきたい。取敢えず、更新遅れのお詫びまで


≪拙著:青林堂刊≫

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