軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

2歳児救助、尾畠さん暗雲を払う!

 女子レスリングの伊調馨選手へのパワハラ行為に始まり、日大のアメリカンフットボール部員による悪質タックル問題、続いてアマチュアボクシングを統括する日本ボクシング連盟山根明会長のパワハラと不正審判、恐喝事件、更に再び日大のチアリーディング部の女子部員に対する、部のOGである30代の女性監督がパワハラを働き、部の先輩や同期も嫌がらせを行っていたことが発覚して、スポーツ界の裏に潜んだスキャンダル続きで社会は大いに揺れ、国民は社会的地位の高い“大人たち”の無能ぶりと逃げる行動にあきれ果てていた。


ところが今度は、全日本剣道連盟の「居合道」部門で、高額な金銭授受の不正が常態化していたことが明らかになり、居合道部が事実関係を認めたと言う。

 
 昇段審査に伴う審査料は一定額が定められているのは当然だが、居合道と言う『審査員の主観による判定』に基づくものでの金銭の授受だから、これは“賄賂?”だと受け取られても仕方あるまい。


 居合道と言う日本武道を代表する部門でも、実力よりも金で名誉を買い取ることが行われていたとは驚きだ。
 実力無くして高段位“だけ”を求める“野心?”が何ともいじましい。
 元禄武士が刀の切れ味よりも“装飾”に凝ったようなもの、戦いを忘れた男の見苦しさだ。武道精神も落ちたものだ。「ブルータス、お前までもか!」と言いたくなる。


 財務省次官など政府高官らによる“セクハラ”や、文科省次官ら文科省高官による、名門大学への裏口入学、不正入試問題など、あまりにも弛み過ぎた我が国のモラルの頽廃に、国民は開いた口がふさがらない状態が続いていた。


 他方、何ともおぞましいのは、米国のカトリック教会神父による児童への性的虐待という世紀のスキャンダルであろう。精神を学ぶべき宗教界も落ちたものだ!
 米国だけじゃなく、共産主義国である中国でも「尼僧に性的行為を強要した」と告発文が出て、 中国仏教協会トップが辞任している。
 一体地球人はどこまで堕落するのか?


 洋の東西を問わず、人間性の欠落は、目を覆いたくなるほど凋落している。
宇宙人から余りのモラルの低下を警告されるはずだ!


 そんな地球上に漂う重苦しい空気を吹き飛ばすような明るい話題が全国を驚嘆させた。
 それが山口県周防大島町で帰省中に行方不明となり3日ぶりに保護された同県防府市の藤本理稀ちゃん(2)を発見した捜索ボランティアの尾畠春夫さん(78)の快挙である。


≪テレビ報道から≫

 尾畠さんは、これまで全国の被災地支援や行方不明者の捜索に参加してきた方で、一緒に活動したことがある人からは「さすが尾畠さんだ」と称賛の声が相次いでいるが、各社が競うように取材して放映された画面からも、主役となった尾畠さんの素晴らしい人間性がじかに伝わってくる。各社のスタジオで彼と対話したコメンテーターらは、全く想像もできない彼の生きざまに“絶句”したに違いない。これが本来の日本人の男の生き様なのだ。
余りにも醜い所業が続いていたので、陰に隠れていただけなのだが、ようやく国民の目に触れた。


≪テレビ報道から≫

 「尾畠さんは平成28年の熊本地震や今年7月の西日本豪雨など、多くの災害でボランティアとして被災地に足を運んだ。28年12月には、大分県佐伯市で行方不明になり、約21時間後に発見された当時2歳の女児の捜索にも参加した」経験者であり、今回早朝から捜索していて藤本理稀ちゃんを発見した彼は、捜索に登って来た警察や消防から藤本理稀ちゃんを手渡すように言われたものの、まず母親に手渡す!と毅然とこれを断り約束を果たした。
「家族に対し「私が抱きしめて直にお渡しします」と約束していたという尾畠さん。「口約束も契約。警察が"渡してください"と来たけど、"イヤです"と言った。言うたことは守る。なんぼ警察が来ようが、大臣が来ようが関係ない。理稀ちゃんの顔を見せたときは、お母さんはもう声が出なかったな。あの嬉しそうな顔は、一生焼き付いて離れんだろうな」と振り返り、「人の命って重いから、何かお手伝いさせてもらえいたいなと思って参加した。尊い命が助かってよかった。"おいちゃん、ここ"と言った時は嬉しかった」と涙を浮かべていた。」

≪テレビ報道から≫

 彼は大分で発見された幼女が、両親をさておき救急車で病院に運ばれた事例を見て、何よりも案じている両親を無視する行動はとるべきではないと学んだからだと言った。そこに”官製捜索隊“とは一味違った人間としての息遣いが感じられ、感動した。


 彼の78年間の生き様は素晴らしい。何よりも65歳までお世話になった方々に恩返ししたいと言う精神が美しい。
 彼は昭和14年生まれで私と同世代だ。中には“男○○”のような同世代者もいるが昔は、大半の男は尾畠さんのような損得抜きの男が占めていた。
 私は8月、彼は12月生まれだそうだから、私が少し兄貴分だが、とても彼の一途な生き方はできそうにない。彼は我々同世代の誇りだ!
 記者に座右の銘を尋ねられた尾畠さんは「朝は必ず来るよ」と答え、理稀ちゃんには「人の痛み、悲しみのわかる人間になってくれたら」と話していたから涙が出た。
 この救出劇は、ひさしぶりに精神が曇りかけていた日本国民に、ハッと日本人魂をよびさまさせる出来事であった。

 仲間から届いたメルマガの中から、尾畠さんに対する賞賛の言葉があったので紹介しておきたい。


Y・O
 神仏が、人間の姿を借りて現れたような人。
○〇 隆之
「朝は必ず来るよ」の言葉は、一回しかない人生、人の命の尊さを単純に、明快に教えてくれる人生訓。その行動力は同じ78歳の鑑です。
○〇勝利
 記事を読みながら感涙があふれ出た。感謝の活動に頭が下がる。
Y・M
 素晴らしい。
M・U
 人はこんなにも、真っ直ぐに生きれるもんなんですね〜。幸多かれとお祈り致します。
○〇 浩
 オバタのおじいちゃん、待ち受け画面にします。
○〇 清太郎
 今の時代に、このような人がいらっしゃるとは。
 人間の価値は、学歴でも社会的地位でもない、人としてどう生きるか、改めて考えされらた。
K・ F
 ボランティアを生き甲斐にしている素敵なおじいちゃん、本当にありがとうございました。
○〇修司
 こういう人にこそ国民栄誉賞だ。オリンピック金メダルに国民栄誉賞なんておかしい。
○〇 賢一
 尾畠さんグッドジョブです!警察のいうことよりも、ご両親との約束を守った姿勢にも感動です。自分もリタイアしたら社会へのお返しができればいいなと思う。でも尾畠さんみたいに立派にはできないかもしれないけど。
(以下略)

尾畠さん、本当にご苦労様でした!

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