軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

東京五輪“強硬論”も〝ワクチン接種を急ぐ施策”もどこか不自然。

東京五輪パラリンピック組織委員会武藤敏郎事務総長(元大蔵事務次官)が4月26日の会見で【大会期間中の医療人員として看護師500人の確保日本看護協会に依頼した】という発言は、医療関係者はもとより世論の反発を招いた。

武漢コロナ対策特別措置法に基づいて東京、大阪、京都、兵庫に緊急事態宣言が発令され、医療体制が逼迫している地域もあり、ただでさえも国民の多くは待っていた連休間の行動も大きく制約され、墓参りも親孝行も控えているさなかである。

やはり「金に絡んだ生活」になじんできた方々の意識は庶民感覚とは大きく異なっていて「時給なんぼ」の発想であることが分かる。以前の森会長の女性蔑視?発言は朝日の捏造記事の影響が大きかったが、今回の武藤事務総長発言は役人感覚丸出しの無責任な発言そのものであろう。なんでそんなに五輪にこだわるのか?

勿論国の大きな事業(それも3・11の復興を世界に示すものとして推進されてきたものだが、いまではコロナに勝った証明だとか・・・)だから、今更「中止、延期」は言い出せないことは理解できるが、それにしても何か不自然である。背景に何かがあるのだろうが、そうじゃないとすれば、いかに現状分析能力と決断力に欠けているお方か、という証だろう。

とうとうこの発言に対して、都内の医療関係者から「アスリートの皆さん、医療従事者の過酷な仕事ぶりを見ても、五輪に出たいと言えますか?」などという意見が出ているという。勿論アスリートにとっては五輪に出場してメダルを取ることが、その後の人生を大きく左右するのだから、彼らもまた言い出せまい。

私は現役時代、訓練、行事などに関して、実行すべきか中止すべきか?と部下が迷ったときには、自ら「中止」の決断を指示したものだ。とりわけ“軍隊”では『やめる』という決断をすることは“卑怯者”だとか〝弱腰”だと位置づけられる傾向が強いから、部下にその責めを負わせることは酷だから最高責任者が発言すべきだと考えていたからである。勿論、ことと次第によっては幕僚が揃って「中止した方が・・・」と進言しても、大所高所から見て「いや、実施する」と決断することも重要である。

そして当然その結果の責任は自ら負うべきものだ。過去の戦史にはいくらでもその例がある。

東京五輪開催に関わる問題山積の中、委員会の決断が注目されるがおそらく自ら決断する人物はいまい。誰も猫の首に鈴はつけたがらないのだ。IOCのバッハ会長に言わせる気だろうか?

おそらく彼も東京都知事に一任して逃げるに違いない。さて、小池知事は、感染拡大状況と迫りくる五輪のどちらを天秤にかけて判断するのだろうか?

 

次に気がかりなのが、まるで水戸黄門の葵の御紋付印籠を国民に突き付けて接種を急がせている政府の姿勢だ。

一般的に厚生省時代から、ワクチンは「製造販売後、可及的速やかに重篤な副反応に関するデータを収集し、段階的に評価を行うとともに、その結果を踏まえ、本剤の適正使用に必要な措置を講じることとされていたはずで、「生ワクチンやインフルエンザなどで使われている不活化ワクチンは、弱毒化、不活化したウイルスそのものを身体に打ち込む」が、今回世界の軍事強国が急遽一方的に生産して大きな利益をあげつつある今回の剤はRNAワクチンベクターワクチンと呼ばれるもので、ウイルス成分を直接身体に打ち込むのではなく、「人体にウイルスと似た構造のたんぱく質を作らせて免疫反応を呼び起こすもの」だという。つまり、遺伝子操作であれば今回のような緊急時に時間をとることなく、迅速かつ柔軟にワクチンを作れるから、先進国?の製薬会社は一斉に取り組んでいるのだ。

この方法だと【ワクチン開発から認可、生産、市場流通まで通常5年から10年かかる」ものが、一年足らずで開発、生産、輸出できるからである。

専門家に聞くと、遺伝子組み替えワクチンで過去に承認されたのはエボラワクチンの1例のみだという。

このことは「本剤の適正使用に必要な措置を講じる」ことなく、従来のインフルエンザワクチンなどとは全く異なる方式で、おっとり刀で生産、接種されているものだといえるから、今後時を経るにつれていろいろな現象があらわれるだろうと危惧されているらしい。つまり、インフルエンザのワクチンは「実際のウイルスを増やして感染しないように薬品で処理して」あるのだが、今回の製法で開発された物の効果は詳しくは分かっていないのである。

慎重な意見を言う医師や専門家は口を封じられ、いろいろな方面(特にメーカー)からお小遣いが届く“専門家”たちがTVでこの薬品の宣伝を仰せつかっているとしたら、犠牲になる国民はたまったものじゃない。

2020年11月にNHKはニュースWEBで「多くの新型コロナウイルスに対するワクチンは従来のインフルエンザワクチンなどとは全く異なる技術で開発が進められているため、どの程度の効果が期待できるのか詳しくは分かっていません。インフルエンザのワクチンは、実際のウイルスを増やし感染しないように薬品で処理して製造します。しかし、今回ファイザーが開発しているのは「mRNA」と呼ばれる遺伝子を使ったワクチンです。

新型コロナウイルスの情報を持った「mRNA」を投与することで体内で設計図のように働き、免疫の目印となるウイルスの一部を作り出します。

ワクチン開発に詳しい北里大学の中山哲夫特任教授によりますと、今回のワクチンは「mRNA」を脂質の粒にくるんで投与するもので、これによってより効率よく抗体を作り出せる可能性があるということです」と報じていたが、効率よく抗体を作り出せる可能性」という意味が何を意味するものかは解説していない。

とまれ医薬品と言えども100%安全なものはないといえる。色々な状況によって効果は変わるとだろう。だからと言って、今回の武漢コロナ」発生の真相を責任あるWHOが追及もせず、そのまま遺伝子操作の薬品を世界中にばらまく…という事態は前代未聞の事態じゃないのか?日本政府の説明はその点で極めて不親切である。

うがった見方をすれば国際的な「壮大な人体実験」が開始されたのだともいえるし、世界の爆発的人口増加による水と食糧不足問題、ひいてはそれに伴う資源獲得戦争の回避、近代社会のエネルギーを確保するため、何としてでも後進国の消費を回避するため人口抑制を推進したいという何らかの“陰謀?”が進行しているのであれば(拙著「宇宙戦争を告げるUFO」=講談社刊に詳述)、地球環境問題や火星探査などの進行とも連携していると言えるから、安閑としているわけにはいかないのだが、わが国は〝国際運動会”の是非ごときで右往左往しているのだから、宇宙の進歩から数段取り残されていることは間違いない。それにしてもわが国には頼りない政治屋が増えたものだ。

 

いよいよ明日から5月、今の状態では五月晴れ(本当は梅雨の晴れ間を言うのだが)も連日メディアに“コロナ!コロナ!”と恐怖心を植え付けられている真面目な国民は心が休まるまい。

老兵もこの連休間は、外出を控えて家内が育てているバラの花の開花を楽しみに眺めていることにする。

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コロナ禍もどこ吹く風、つぼみが開き始めた我が家のバラ