軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

2016-01-01から1年間の記事一覧

トルコの“反乱”が示すもの

15日にトルコで起きた軍部の反乱は半日で鎮圧されたが、その後、間一髪危機を逃れたエルドアン大統領が、猛烈な政敵掃討作戦を展開していて、トルコ情勢は緊迫してきた。 中東で安定しているといわれていたトルコも、不安定な国の仲間入りした格好だ。今後の…

東京を第2の沖縄にする気か!

昨日に続いてやむなく“政治評論”を書く。 というのは昨日は自民党の内紛で「トンビに油下をさらわれるぞ」と警告したつもりだったのだが、なんとトンデモ“トンビ”が名乗りを上げたからだ。 メディアは彼と仲間内だからか、面白おかしく“ワイドショウの場外編…

大魚を逸した自民党

政治評論は好まないがこれだけは言っておきたい。 今回の参院戦では、舛添前都知事“事件”を公明正大に処断できなかった自民都議連と、それを指導できなかった自民党本部のせいで、憲法改正に直結する単独過半数を取れなかったのは実に遺憾であった。またまた…

憲法を信じたあげく?

バングラディッシュのダッカで起きた人質殺害事件で犠牲になった同胞とご遺族の悔しさと怒りを思うと言葉もない。謹んで哀悼の意を表したい。 其の昔、日揮社員が同じような武装グループに殺害されたことがあったが、開発途上国のために献身していても、この…

スクランブル・状況判断を間違えるな!

東シナ海上空で、スクランブルした空自の戦闘機に対して中国の戦闘機が攻撃動作を仕掛けたとインターネット上で報じられた件は、防衛省も大筋で事実を認めたものの、背景に参院選挙があるからか、その御沙汰やみになった感がある。 おそらく事実を公表したO…

EU離脱、対岸の火事ではない!

24日に英国民がEUから離脱を決めた。僅差であったが、ルールはルールだ。残留派だったキャメロン首相は直ちに辞意を表明し、この難題を「後任者負担」としたが、対EUのみならず、連合王国崩壊の危険をはらんでいる。 ≪残留望んだ若者がデモ:産経から≫…

現代史を支配する“病人”たち

舛添“騒動”も一段落したが、飛ぶ鳥跡を濁したせいか、まだまだTVでは面白おかしく話題にされている。一旦地に落ちると、メディアの格好の餌食になるから、有名人はご用心あれ! スタジオの話題に全く同感なのは、彼が議会で回答したことも、給与返上の申し出…

「私も政治家…」?

舛添東京都知事の「公私混同疑惑」追求の集中審議は、近来まれにみる茶番だった。 追及にあたった政党の代表は焦点を絞れていないうえ、それぞれ都合があるらしく、そのうえ知事が開き直って「解散宣言」することを恐れてか、及び腰の姿勢が見られたからであ…

政治を“賎業”にしたのは誰か?

地上波TVのニュースやバラエティなどでは、連日の主役は「東京都知事・舛添要一」である。都議会の追及もだらしないが、これじゃ参院選は都議会与党の腰が引けた対応が影響して、野党が有利になるのじゃないか?と思うほどだ。東京五輪と次期選挙日程がど…

天安門虐殺事件を記憶遺産に!

【天安門事件から27年】を連載した産経は2日に、 ≪中国人民解放軍が学生らによる民主化運動を武力弾圧した1989年6月の天安門事件から、4日で27年を迎える。事件当日、天安門広場付近で戦車にひかれて両足を失い、現在は米国で天安門事件の国連教…

今時珍しい少年!

このところ、次期上梓予定の原稿書きで、更新が遅れてしまったが、その間いろいろな事件事故が多発した。とりわけ嬉しかったニュースは、「北海道男児不明」事件が無事に解決したことだ。実父が≪しつけのために置き去りにした≫と報じられた時は、皆一様に父…

オバマ大統領の広島訪問

27日、懸案になっていたオバマ“現職大統領”の広島訪問が実現した。 2009年に就任したオバマ大統領、プラハ演説で核廃絶を唱えてノーベル平和賞を受賞した彼の最後のチャンスでもあったが、無事に成し遂げたといえるだろう。彼は就任当初から広島訪問を…

蔡英文新総統就任!

15日、第2回「台湾大講演会」第3部「台湾の安全保障」に講師の一人として招かれた。10時から16時半までというマラソン講演会だったが、聴衆はみな熱心で、台湾の将来を憂慮する方々で埋められた。 私の持ち時間は20分、そこで【台湾の戦略環境=中…

露呈した「貧困なる精神」

このところ更新が遅れたのは、次の著書に取り組んでいたからであって、体調はすこぶる健康であるのでご安心戴きたい! さて、五月の長〜い連休も終わり、世間も平常に戻りつつあるかのように感じていたが、国内で打ち続くスキャンダルの連発には、言葉もなか…

目に見える“貧困”

数日前の産経新聞に、曽野綾子女史が「貧困」について次のように書いていた。≪この頃、日本人の多くは貧困だ、経済格差がひどい、という論文を、あちこちでよく読む。私は外国で暮らしたこともないのだが、どこの国民でも、こんなに自国が貧しいと言うのが好…

サバイバル訓練の重要性

熊本地震は、未だに震度3の余震が続いていて、被災者は落ち着かないことだろう。一連の地震による死者は48人、加えて避難者の50人がエコノミー症候群を発症しているというから、気にかかる。しかし、インフラ、特に新幹線や高速道路が復旧の兆しを見せてい…

何が起きても不思議じゃない年・・

11日夕刻、浜松で「今年の国際情勢予測」と題して講演したが、「政治的注目点」としては、米国大統領選の行方、パナマ文書の影響。「軍事的注目点」としてはロシア・イスラエルの動きと北朝鮮の核兵器小型化の動き⇒テロリストの手に渡る可能性!などについ…

まるで防衛白書=シナの「艦船知識」

「航空自衛隊入間基地所属の飛行点検機「U125」が墜落した可能性があるとみられる高隈山地(同県鹿屋市、垂水市)での捜索活動は悪天候のため難航したが、乗員の空自隊員とみられる心肺停止状態の6人と、機体の一部とみられる破片が見つかった」という…

トランプ発言と核武装

先日、読者から「トランプ氏の言を俟つまでもなく、独自の核抑止、米軍の撤退も含めた防衛のあり方を真剣に議論すべきだと思いますが、今の日本では無理なのでしょうか」というコメントが届いた。 まずトランプ候補の発言についてだが、3月6日の産経によれば…

トランプ旋風が意味するもの

米国の大統領選は佳境に入りつつあるが、共和党のトップを走るトランプ氏に対して、米国の既成特権階級が反発し始めている。 今朝の産経には、ハリウッドのセレブ達が非難しているという記事が出た。 「相次ぐ暴言にもかかわらず、米大統領選の共和党候補指…

核施設警備は万全か?

22日に、ベルギーの首都ブリュッセルで起きた連続テロ事件は、ゼロ金利とか衆参同時選挙か?とか、国会議員らの“不倫騒動”などで気もそぞろの我が国に衝撃を与えた。 戦後70年余、一切の軍事力を放棄し男は戦いを忘れ、国防は“戦勝国”に一存して、なりふ…

“生命”とは何か?

19日土曜日午前中は小雨だったが、午後は太陽が出るほど好天になった。この日私は靖国で「UFO知的生命のその後」と題して講演したのだが、UFOが雲を払ってくれたようだ! 小雨の天候だったにもかかわらず、境内にはかなりの参拝客がいたので感動した。遊就館…

田舎の信用組合?

其の昔、国連を「田舎の信用組合」と表現して問題になった代議士がいた。西村防衛庁長官である。 そのころは我が国の「国防の基本方針」の中に「国連の活動を支持し、国際間の協調をはかり、世界平和の実現を期する」とあり、“国連第一主義”を掲げている以上…

“怪奇現象か?”と見まごうばかり…

3月10日、今朝は奈良市の友人からこんな便りと写真が届いた。 ≪明治38年3月10日未明、風塵荒さむ奉天城頭に精鋭熊本第六師団の先鋒が突入し・・」と明治の戦史にでてきます。 奉天占領のこの日が、にちに「陸軍記念日」となりました。祝 日露戦捷! ところで…

備えるのは“災害”だけか?

3・11が近づくと、当時の“反省”などがTVや紙面を賑わす。 昨夜の「ヒストリーチャンネル」も当時の自衛隊の活動特集だったが、今思い返しても強力な武装集団しか、混乱時には役に立たないことを改めて認識させてくれる。 「戦争」こそ“人類最大の災害”…

デモ、反乱、腐敗蔓延るシナ大陸

はや3月、春も間近である。木々は新芽を吹き出し、満開の日に備えている。 しかし北海道はじめ北国は大変な暴風雪だったようだ。 天象気象も「なにが起きても不思議じゃない」様相を呈している。 今年はゆっくりとお花見が楽しめるのかどうか…。注目を集め…

アメリカ大統領選、トランプ氏はヒトラーか?それともチャーチルか?

金曜日は、三島由紀夫研究会で「自衛隊が守るべきもの」と題して講演してきた。有識者の集まりらしく、真剣でその後の懇親の場も盛り上がったが、今時「新憲法を破棄して一旦明治憲法に戻り、その後整備していく」などという“皇国史観”を説くものは、無視さ…

何が起きてもおかしくない年…

年頭に、ニューズウイークが「過激化するアメリカ大統領選、欧米各地に広がる排外主義、出口なきシリア内戦と対ISIS戦争、不確実性を増す中国」を挙げ、2016年は「恐怖政治の台頭で混沌が深まる」と予測したことを引用して、私は「今年は国際情勢は穏や…

慰安婦問題、やっと政府が反論

このところ、急激な気温の変化に戸惑うことが多いが、着実に春が近づいていることを感じる。家内が丹精込めて手入れしているバラの小枝に、小さな芽が顔をのぞかせているからだ。自然は偉大だと痛感する。 それに比べて霊長類の堕ちたこと!これには憐れみを…

北朝鮮のミサイル発射騒ぎ

北朝鮮が今朝ミサイルを発射した。 事前予告通りだったが、今日は休日とあって、関係者は忙しかったことだろう! しかし、間一髪間に合ってよかった! ≪今朝の産経一面に掲載された予想飛行経路図・間に合ってよかった!≫ 事後の官房長官談話はこうである。 …