軍事評論家=佐藤守のブログ日記

軍事を語らずして日本を語る勿れ

2006-01-01から1年間の記事一覧

中・露の本心と米国事情

国連決議は、いつものように「中・露」の「トーンダウン要求」で決定が遅れているようだ。世界平和にとって、この両国がいかなる存在であるかが、日本国民にも良く分かったことだろう。 臨検項目の内容変更がその主なものだというが、国境を接するこの両国に…

半島は「休戦中」である!

昨日のクラウゼヴィッツⅢ世氏のコメントにあったように、半島は「休戦中」であることを忘れてはいけない。北朝鮮が、更なる制裁は「宣戦布告とみなす」といったそうだが、戦争中に「宣戦布告」もあるものか。 『再開』に備えて、座間の米軍基地内には、今も…

目的と目標

北朝鮮の核問題で、世界は揺れている。特に「戦略なき我が国」では、お茶の間の格好の話題になっているが、その無責任な解説ぶりには気になるところが多い。 軍事力を行使するとき、つまり、戦争を遂行しようと決定する場合、重要なのは「目的と目標」を明確…

日本人は目を覚ますか?

北朝鮮の“悪ふざけ”で、忙しかったため、日記が書けなかった。 テレビ局や、週刊誌や雑誌などからコメントを求められたが、既に操縦桿を手放して9年になる“老兵”に、何を聞くのか?と思ったが、半島有事の際に、自衛隊は何が出来るのか?とか、米軍はどう出…

拉致問題シンポジウム

昨日は午後7時から、町田市市民ホールで開催された『救出してみせる!』…北朝鮮による拉致シンポジウム…に出席した。ほとんどがボランティアの市民有志による「町田市民の会」主催で、パネリストは民主党衆院議員・松原仁氏、拉致被害者家族連絡協議会事務…

共同通信社長の不可解な訪朝

前回、月刊誌「テーミス」の記事を引用してイラクに派遣された自衛隊報道について書いたが、今日はその“第2弾”として、「共同通信『平壌支局』は金正日延命装置だ」と題する同誌の記事について触れておきたい。というのは、今朝の産経新聞6面下に、小さく…

自衛隊のイラク復興活動が報道されなかった事情

私のところには多くの情報誌が届く。中でも市販されていそうにない、個人的資料や、戦友会等の記録は実に得がたい情報を含んでいるときがあるが、今日は自費購入誌である「THEMIS・10月号」から、表記の話題を書いておきたい。 今月号には、「ロシア…

北の核実験宣言

今朝の産経新聞は読み応えがあった。特に中国の「内紛?」報道は秀逸で、今まで私が勝手に分析してきた情報がつながりだした予感がする。 一方、北朝鮮の核実験宣言は、世界中に波紋を投げかけているが、報道のとおり、韓国はショックだろう。前大統領がもら…

動き出した半島情勢

安倍首相の訪中、訪韓が決まったようだ。私のブログ読者の中にも、相当心配している方々が多いが、この決定は聊か唐突だったし、≪クラウゼヴィッツⅢ世≫氏が指摘しているように、相互訪問の原則を曲げてまで、こちらから「訪問」するのは確かに「異常?」であ…

映画「砲艦・サンパブロ」所感

たまたま、スカパーの映画番組を見ていたら「砲艦・サンパブロ」を上映していた。 私は、平河総研のHP「甦れ美しい日本」で、「大東亜戦争の真実を求めて」と題して、その背景を探る読書を続けているのだが、ちょうど今、「平和はいかに失われたか(ジョン…

「日本よ」(石原慎太郎)に思う

今朝の産経新聞トップの、石原都知事が担当する「日本よ」は、日本の安全保障について、深く考えさせられる内容であり、興味深く読んだ。 産経新聞を読んでいない人のために「イントロ」を引用するが、「時間的、空間的に狭小となった今日の世界では、近隣の…

シンポジウム報告

昨日午後、拓殖大学日本文化研究所主催の公開シンポジウムに参加した。「朝鮮半島のアポリア(難問)」という主題で、司会は井尻千男所長、パネラーには、黄文雄、遠藤浩一、荒木和博の諸氏と私、それに韓国から帰国したばかりの西岡力氏が参加した。 黄文雄…

安倍総理の所信表明演説

戦後生まれの若々しい“新総理”の所信表明演説は、今までにない新鮮さがあった。今朝の産経新聞に全文掲載されているが、石井記者も「政論」欄で、カタカナ表現が多かったのは、首相の頭に「『自分の訴えを聞いてもらいたいのは、主に若い世代だ』という考え…

インターネットの“凄さ”と“恐ろしさ”

「北満機関」の秘話についてご紹介し、情報を求めたところ、あっという間に多くの詳細な情報が集まった。メールや電話でも、旧軍人の方々から情報が寄せられたし、扶養書房からは貴重な書籍が送られて来る予定である。今回は、改めてインターネット社会の“物…

人道主義を貫いた「北満機関」

富田メモを追及しているある方から情報が入った。調査はまだ途中だということだが、平成17年7月25日に、あの野中氏が四国のあるところで講演をした際に、今回と同じく「A級“戦犯”合祀に天皇が怒った」という内容の発言をしたという。徳川侍従長会見を…

安倍新政権発足!

安倍新政権が発足した。肝心なときに病院で検査を受けていたものだから、昨日夜以降、改めてその状況を知ることになった。小泉首相の“退陣風景”も何と無く今までになかった「爽やかさ」があり、安倍新政権発足「風景」にも「爽やかさ」が感じられたのは、個…

教育現場の実態

教育に「現場」という言葉を使うのには抵抗があるが、日教組が「教師は聖職ではなく、労働者だ!」と公言して以来定着した?感があるのでついつい使ってしまう。 東京地裁の判決に疑問を感じたので所感を書いたら大変な反響があって、如何に教育“現場”での国…

裁判官がおかしい!

久しぶりにゆっくりとコメントを読むことが出来た。早朝、これを読んでいると、読者の気持ちがおぼろげながら理解できる。しかし、新聞5種類を読むのと同等の時間と“疲労”を覚えることもある。さて、昨日の「国旗・国歌」に関する東京地裁の判決には唖然と…

安倍政権に期待する!

昨日は都心に出て、航空雑誌の座談会に出席した。航空専門家の若手と「F−4ファントム戦闘機の後継機選定問題」について座談したのだが、その専門的知識と情報網には感心したが、国家戦略と現場の感覚にやや乏しいのが気になった。 最もそれは日本の現状か…

自衛官は国家公務員!

今週は多忙を極めた。禁酒を宣告されているので、会合後の懇親会も面白くない。昨日は、元空将懇談会に出席したが、懇親会はパスして帰宅した。 現役諸君から、現況について説明を受けるのだが、今回は「自衛官も国家公務員?」という、基本的問題に疑問を持…

マスコミの報道を正す会

16日土曜日は、靖国会館で行われた、標記会合に招かれ、一時間ほど話をしてきた。『マスコミを正す』というのだから、マスコミとの昔の『体験談』かと思っていたが、私に与えられた題目は「これでいいのか日本の防衛」であったから、聊か面食らった。 会長…

日本防衛について大いに議論しよう!

ブログ上で、核武装論の是非が戦わされていることは大いに喜ばしい。 その昔、西村真悟議員が、防衛政務次官に就任した直後に、雑誌のインタビューに答えて『核武装論議をすべき』と発言したとたんに「首」になったことを思えば、隔世の感がある。わが国の防…

核武装論に対する所見

核武装論について、コメントを求められたから、先日紹介した「月刊日本・9月号」の私の所見(一部補遺)をご参考までに掲載したい。『安易な核武装論より国家戦略の構築こそ急務』≪核防御論のない核武装論は滑稽だ≫ ソ連崩壊後、米国は米・英・日のトライア…

東アジア危機と日本の防衛

昨夜は一ツ橋総研と戦略情報研究所共催の、オープンフォーラムに参加した。パネラーは、荒木和博・拓大教授「朝鮮半島情勢」、私「台湾危機の可能性」、近藤重克・防研統括研究官「東アジア安定化のための日米連携」、西修・駒大教授「日本の防衛政策と憲法…

ロイヤルヨット・ブリタニア号=その2

『ブリタニア号・・・最後の航海(その2)』 翌十八日は、返礼として艦長一行を招待して昼食会を開き、引き続いて親善行事に移った。当初の計画では、日英親善行事の目玉は「ラグビー」の試合だったから、隊員達は猛練習を続けてきたのだが、直前になって英国…

ロイヤルヨット・ブリタニア号

体調を崩したと書いたところ、多くの読者からお見舞いをいただき恐縮している。また、同期や後輩たちからも、メールなどをいただき、ご心配をおかけしたことを謝りたい。順調に回復しているのでどうぞご心配なく! 今日は「静養?」していたら、旧陸軍の大先…

日経が新聞協会賞??

聊かお詫びじみるが、先週末から体調不良で、貧血気味だったのだが、もともと低血圧気味の上「夏ばて」だろう、と勝手に考えて行動していた。 6日に都心で会合があり、例の富田メモは88年4月28日に行われた徳川義寛「元侍従長の記者会見」時の「富田メ…

男児ご誕生を祝う

今朝は珍しく寝坊して8時半に起きた。テレビをつけると、ご誕生報道真っ盛りであった。心からお祝い申し上げたい。この国は、実に「幸運」である。 政治家たちがコメントしていたが、この際、小泉首相は、皇室典範改正にかかわる専門家会議を解散すべきだと…

地方議員の会で・・・

3日に横須賀に出かけて、日本会議・地方議員懇談に招かれ「講師」を勤めさせていただいた。首都圏が中心だったが、それでも北は北海道から西は四国松山、岡山から、20代から60代の約60人の方々が参集された。議員の方々だけあって実に熱心な討議や、現…

将校日誌

昨日の産経新聞が報じた「富田メモ公開裏話」は、読者の皆さん方のご関心を呼んだようだ。「開かれた皇室」の裏に、恐るべき“陰謀”が隠されている、という情報は、相当以前からあったもので、我々庶民が知らないうちに“かなりの効果?”を挙げているという。…